巡礼者の小道(Pursuing Veritas)

聖書の真理を愛し、歌い、どこまでも探求の旅をつづけたい。

宣教(Missiology)

原理主義でもない、懐疑主義でもない、リベラル主義でもないポスト近代における公同的伝統キリスト教への展望【ジェームズ・K・A・スミス選集】

目次 痛みと傷からの再生――原理主義でもない、イマージング風リベラル主義でもない公同的キリスト教への模索と探求(回想) 著書『どうしたらセキュラー(secular)にならないでいることができるか?ーーチャールズ・テーラーを読む』【インタビュー】 公共…

キリスト教会の〈普遍性〉へのたましいの欣求――「西方典礼正教(Western Orthodoxy)」「東方典礼カトリック」「聖公会継続派」

「キリスト教礼拝の歴史に通じている人なら誰であれ、西方典礼伝統の豊かさを否定することはできないだろう。特に、旧く敬虔なローマ典礼の豊かさを。」アレクサンダー・シュメーマン神父、東方正教会 *写真は「西方奉神礼教会/ 西方典礼正教(Western Rite…

アンチ西洋ポレミックスを克服し、西洋世界における福音宣教の使命を全うするために(by パトリック・カールディーン神父、正教会)

西方典礼正教会(写真) 目次 はじめに ポレミックス問題の認識 ポレミックスを介した西方伝統および自己概念の不正確な描写 ビザンティン・リスト;異なる形式、異なる信仰 福音宣教に負の影響を与えているアンチ西洋的な偏見 公同性・普遍性・カソリック性…

翻訳のむずかしさ

至聖三者(しせいさんしゃ、ギリシア語: Αγία Τριάδα, ロシア語: Пресвятая Троица, 英語: Most Holy Trinity)は、キリスト教における三位一体の神を表す正教会用語であり、日本正教会で用いられる訳語。祈祷文においては単に「聖三者」「三者」と訳される…

共有された歴史の追憶と分裂の痛み、そして未来への希望――「宗教改革記念日」を前に

出典 目次 思索メモ1 思索メモ2 思索メモ3 思索メモ4 思索メモ5 思索メモ6

福音主義クリスチャンと聖母マリア(Θεοτόκος)(by ロバート・アラカキ)【後篇】

【前篇】からの続きです。 出典 目次 マリアの処女性——聖書的立証 マリアの永続的処女性—神学的角度 祈りのパートナーとしてのマリア プロテスタンティズムの心の傷跡(Protestantism’s Emotional Scars) 正教の方へ漕ぎ出す 「聖書のみ(Sola Scriptura)…

異教神への舞踊儀礼と ‟かくれた母” マリア様【賛美フラとプロテスタント諸教会】

フラダンス(出典) 日本のプロテスタント諸教会には十数年前から、ハワイ経由で「賛美フラ(=ゴスペル・フラ)」という礼拝フラダンスが導入され始め、瞬く間に全国の諸教会に広まっていきました。

アタナシウス・シュナイダー司教、パチャママ偶像礼拝を公開書簡にてストレートに糾弾。(by スティーブ・スコエッツ)

パチャママ偶像をかつぎ聖堂に運び込むシノドス司教たち (出典) 目次 アタナシウス・シュナイダー司教、「パチャママ偶像礼拝」を公開書簡にてストレートに糾弾。(by スティーブ・スコエッツ) アタナシウス・シュナイダー司教の公開書簡全文〔英文〕 段落 …

パチャママ異教オブジェがテヴェレ川に廃棄されたことを信者はどのように捉えるべきなのだろう?【異教祭儀とキリスト教倫理】

これはまさしく偶像礼拝です。二人の司教が肩に「パチャママ」偶像をかつぎ、シノドス会場へ行進し、その二人をフランシスコ教皇が歓迎しています。「あなたには、わたしのほかに、ほかの神々があってはならない」(出エジプト記20章2節)。 ジョン・スト…

「折衷的」越境は可能かな?ーー国境地帯での友との対話。【カトリック、正教、プロテスタント】

目次 正教会の結婚と避妊の教え 宣教の働きにおける福音主義について 「折衷的」であることをめぐって 理論と現実のギャップと不調和 「教会」を信じるか、あるいは懐疑主義か 過激派弁証家たちのレトリックに翻弄されないために 正教改宗の可能性と折衷性

アフガンの琴音に夢をのせて

出典 目次 主よ、私たちをイエスの愛を運ぶ清い器にしてください。 イエス、美しい救い主(♪عیسی منجی زیبا)ーーアフガン人の信仰詩と賛美

【悩み相談】「仮に私が女性牧師/司祭職をやめたら、他にどんな奉仕の道があるのでしょうか?」

出典 神様にお仕えしたい、全身全霊で教会や宣教の働きに人生を捧げたいと願っている女性たちには現在、どのような奉仕の道が開かれているのでしょうか?

父なる神、世界の王(♪ Dum pater familias, Rex universorum)【カリクストゥス写本、12世紀】

使徒ヤコブ(出典) カリクストゥス写本(Codex Calixtinus)は 12 世紀に作られたもので、スペインのサンティアゴ・デ・コンポステラ巡礼に関連する様々な文書を集めたものです。

私の辿ってきた道ーーテリー・クラウチャック修道司祭の信仰行程

目次 カナダのカトリック家庭に生まれる 徐々に信仰から離れていく ドラッグと飲酒はじまる 「全てから自由になりたい。」 もう何も生きる目的がない。 「聖書を取りて、これを読め」 再生 福音主義教会へ エスキモーたちの元に 修道院へ 【補足】「イエスの…

「正統性」の源泉を追い求めてーーイスラム教徒への伝道と三位一体論

出典 「聖書のみ」のパラダイムに対する疑問や、「権威の所在」、「正統性」の源泉についての根本的問いは、机の上での教理研究によるものだけでなく、ここ15年近く携わってきたイスラム教徒との弁証的対話やディスカッションの中においても自分自身、常に…

第二バチカン公会議研究②ーーロマノ・アメリオ著『イオタ・ウヌム(Iota Unum)』(1985年)

ロマノ・アメリオ著『イオタ・ウヌム(Iota Unum)』(原著1985年にイタリア語で出版) Iota unum non praeteribit. Not one jot, nor one tittle shall pass away. (律法の中の一点一画でも決してすたれることはない。)マタイ5:18 目次 第1章ー…

イエス・キリストと出会ったイスラム教徒の証し集

出典 目次 涙の谷ーー原理主義者からキリスト教伝道者へ〔エジプト〕 クルド人への愛の使者ーーアッシリア人ハーゼム兄の証し〔イラク・クルディスターン〕 ファルザネ姉の救いの証し〔イラン〕 生けるまことの神ーーメフリ姉の救いの証し〔イラン〕 天国か…

ハーバード大教授からキリスト教伝道者へーー元正統派ユダヤ教徒ロイ・H・シューマン師へのインタビュー記事

人生の意味を探し求めて(出典) 目次 ロイ・H・シューマン師について インタビュー記事

大学が ‟デイケア託児所” に様変わりする時ーー高等教育機関に忍び寄る「セーフ・スペース」文化

アフリカ系アメリカ人であるジェームズ・サイダニウス教授(ハーバード大学)は、「セーフ・スペースをマイノリティー学生に提供することは彼らにとって却って有害である」と述べています。(情報源)

キリストの内にある民族間の真の和解ーーユダヤ人に主の愛を伝える元イラン革命防衛隊員ハンス兄の近況

出典 先週、元イラン革命防衛隊員ハンス兄の証しを掲載しましたが(ココ)、その後、彼から私たちに連絡があり、昨晩、電話でお話をうかがいました。

イスラーム伝道、女性、ジェンダー論ーー新世代の中東女性たちへの愛の働きかけとキリスト教弁証

出典 目次 楽しい語らい 存在論から三位一体論へ おわりにーー寄り添い、一緒に歩いていく

神はご自身の民、ユダヤ人を拒まれたのだろうか?(by カリストス・ウェア府主教)

モーセと十戒(レンブラント作、1659)出典 目次 説教(カリストス・ウェア府主教) ユダヤ人との和解ーー元イラン革命防衛隊員ハンス兄の証し

賛美フラ、宣教と文脈化、現代語訳、キリストと文化ーー東方正教会教師との対話を通して学んだこと

主よ。あなたの耳を傾けて私に答えてください。私は悩み、そして貧しいのです。詩篇86:1 目次 揺らぐ確信と悩み ゴスペルフラに対する正教の視点 宣教と文脈化(contextualization)ーー二つの極端を避ける 教区生活における文脈化 国家と‟国教”と国語 …

イスラム教徒に「伝道」する南欧のピースフルな犬やネコたち

アクロポリスの麓でお昼寝するネコ(アテネ、出典) ある時期に、中東の某国から政治亡命をしてきたO弁護士夫妻に出会いました。奥さまは幼い時から預言者イッサーが好きだったそうで、福音に対しすでに心が開かれていました。

歴史小説『チューリッヒ丘を駆け抜けた情熱ーー迫害下に生きたスイス・アナバプテストの物語』後篇

出典 前篇からの続き 目次 第17章 獄中にいる兄弟たちからの手紙 第18章 二度目の挫折そしてフェリクス・マンツの脱獄 第19章 チューリッヒからの罰金徴収人派遣される 第20章 隠れ家での生活 第21章 ゾリコンの熱狂分子、騒ぎを起こす 第22章 …

歴史小説『チューリッヒ丘を駆け抜けた情熱ーー迫害下に生きたスイス・アナバプテストの物語』前篇

出典 著書名:Fire in the Zurich Hills 著者:Joseph Stoll 出版年:2010年 出版社:Pathway 日本語翻訳:著者ストール氏の許可を得た上で本ブログ管理人が訳しました。(2014年) 目次 第1章 ことの始まり 第2章 第一回公開討論会チューリッヒで…

21世紀におけるキリスト教の形態(by ジェームズ・K・A・スミス)【ポスト近代と福音宣教その③】

教会で祈る若者(出典) James K.A. Smith, Beyond Atheism: Postmodernity and the Future of God(2010年10月カナダ、オタワ大学での特別講義。音声書き起こし。) 真正なるポストモダン的信仰表現は、今後、非常に個別的かつ具体的なものになってい…

デリダの 「ポスト近代宗教」 の中に存在する深い内的緊張ーーポストモダン的グノーシス主義の内実(ジェームズ・K・A・スミス)【ポスト近代と福音宣教その②】

〈メシアニズム(messianisme;キリスト教などの特定宗教)〉と〈メシア的なもの(le messianique)〉の区別を導入したジャック・デリダ(出典) James K.A. Smith, Beyond Atheism: Postmodernity and the Future of God(2010年10月カナダ、オタワ大…

公共圏における21世紀キリスト教の展望(ジェームズ・K・A・スミス)【ポスト近代と福音宣教その①】

新無神論の旗手リチャード・ドーキンズ(出典) James K.A. Smith, Beyond Atheism: Postmodernity and the Future of God(2010年10月カナダ、オタワ大学での特別講義。音声書き起こし。) 宗教に関する現代談話の大半ーー特に、世俗主義ファンダメン…

狭間で生きるのは苦しい。でもその向こうにきっとなにかが備えられているはず。それを期待したい。

出典 目次 交差圧力にさらされて 「相対主義」をどのように捉えていけばいいのだろう? 難民セルの中で生まれた「共通語」 ごちゃまぜ軍隊の中で生まれたサバイバル言語コイネー お互いに近くなりたいから