巡礼者の小道(Pursuing Veritas)

聖書の真理を愛し、歌い、どこまでも探求の旅をつづけたい。

アビゲイル・ファヴェール教授の新刊書『The Genesis of Gender: A Christian Theory 』に関するすぐれた書評

 

アビゲイル・ファヴェール教授の新刊書『The Genesis of Gender: A Christian Theory (ジェンダーの起源:キリスト者の考察)』(2022年)が話題を呼んでいます。

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痛み、苦しみの意味(セラフィム・ローズ修道士)

 

 

Fr. Seraphim Rose, Father Sraphim Rose: His Life and Works(引用翻訳)

 

人はなぜ、快楽や幸福ではなく、むしろ痛みや苦しみを通し、事を学ぶのだろう。

それは、快楽や幸福がこの世に与えられたもので満足するよう人を慣らすのに対し、痛みや苦しみは、――この世の限界を超えた――より深い種類の幸福を求めるよう人を駆り立てるからだ。

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女性らしさとベール――女性の被り物の重要性について

出典

The Feminine and the Veil. Significance of headcovering for women, April, 2022.(拙訳)

 

 

なぜ女性は頭を覆わなければならないのでしょうか?理由はたくさんありますが、最も明白なのは、神がご自分の子供たちに自発的な服従と従順を求めておられるからです。暴君だからではなく、神が愛に満ちた父だからです。「わたしの願うようにではなく、あなたのみこころのように」(マタイ26:39b)というのが救いにいたる上での唯一の道なのです。

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聖ヨアンネス・クリュソストモス(金口イオアン)の祈り  

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Prayers of Preparation Before Holy Communion(拙訳)

 

主よわが神よ。私は、汝がわが魂の住まいに入ってきてくださるに値しない者であることを知っています。わが魂の住まいは荒れ果て、廃墟と化しているからです。汝の御頭を置くのにふさわしい場所はそこにありません。にも拘らず汝はへりくだりいと高きところから私たちのところに降(くだ)って来られました。ゆえにどうか私のいる低いところをご堪忍ください。

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公平性・多様性・包括性は尊くも、絶対的価値ではない理由について(by ロバート・バロン司教)

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Bishop Robert Barron, Why Equity, Diversity and Inclusivity are Not Absolute Values, Nov, 2021(拙訳)

 

 

フランス革命後、「自由・平等・友愛」の三枚札が世俗社会の倫理的羅針盤として台頭しました。そしてそれと似たようなことが今日、「公平性(equity)、多様性(diversity)、包括性(inclusion) 」に関し起こっています。

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教理的シフトゆえに牧師廃業に追い込まれた ‟落伍者” に注がれている主の憐れみーージェイソン・スティールマンの霊的旅路

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出典

 

2018年8月26日記事の再掲載です。教義や教派問題で葛藤し、あるいはなんらかの事情で教会に躓いてしまい、現在、どこにも信仰共同体や共感し合える仲間を見出すことができずにいる方々にとってこの記事が励ましとなりますように。苦しみの只中にあってあなたを決して見放さず、変わらずあなたを愛しておられる主の御慈愛があなたの心を包み込み、天的慰めで満たされますように。

 

目次

  • はじめに
  • カルバリーチャペルの宣教師として
  • カルバリーからウェストミンスターへ
  • いまいましい論文に出くわすーー「聖書のみ」の教理に対する挑戦を受けて
  • ソラ・フィデ(「信仰のみ」)ーーここだけは何としてでも死守したかった・・だが・・・
  • ウェストミンスターを去り、しぶしぶローマへ向かう
  • ローマの ‟飲んだくれ不良カトリック”
  • おわりに
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