巡礼者の小道(Pursuing Veritas)

聖書の真理を愛し、歌い、どこまでも探求の旅をつづけたい。

聖グレゴリオス・パラマス

悩める神学生たちへの励ましの手紙――現代正教神学の諸潮流をどう捉えればいいのか?【マシュー・ベーカー神父遺稿集】

Fr. Matthew Baker (♰2015), Ways of Modern Orthodox Theology, Letter to Students of St Tikhon's Seminary, September 20, 2014, in Faith Seeking Understanding (2021) 拙訳 確かに考えさせられることが多いですね。 聖伝についての説明を誰かから聞く…

中世~近現代における正教徒のトマス・アクィナス受容/批判について(マークス・プレステッド教授へのインタビュー)

2015年にオックスフォード大学出版局から出版されたマークス・プレステッド著『Orthodox Readings of Aquinas(アクィナスに関する正教徒たちの読解)』の内容に関し、ロフトン師(東方典礼カトリック)が、ウィスコンシン州マーケット大学プレステッド…

聖グレゴリウス・パラマスとヘシュカスト論争(by マークス・プレステッド教授)

Marcus Plested on St Gregory Palamas and the Hesychast Controversy, 2021.(抄訳) 「結論を申し上げますと、(ポドスカルスキー見解に代表されるような)「理性の敗北」、(ロスキーらの見解に代表されるような)「アンチ・スコラ哲学的神秘神学の勝利…

トマス主義者とパラマス主義者の会話 ~春の庭園にて~

出典 The Thomist and the Palamite,, Eclectic Orthodoxy, 2014. (拙訳) パラマス主義者:「君は、神のウーシア(本質)とエネルゲイアの間に何ら区別を置いていない。そして、君は『神は有限態において被造物に対しご自身をお与えになった』と言っている…

荒野にて

荒野にて 「国民教会(national church)」というものについて(by 聖ジョン・ヘンリー・ニューマン) 〈ローマ〉について(G・K・チェスタトン) ロシアと普遍教会ーーロシア民衆の「真の正教」及び、アンチ・カトリック神学者たちによる「疑似正教」につ…

人間にとっての究極目的は何だろう?――『ピューリタンの祈り』と『フィロカリア』と

1 人生の目的問1 人間のおもな、最高の目的は、何であるか。答 人間のおもな、最高の目的は、神の栄光をあらわし、永遠に神を全く喜ぶことである。ウェストミンスター大教理問答 「神、至福な本性、すべての完全性を超える完全性、すべての善と美の創造主…

ロマニデス神学を再考する。〔その2〕(by セラフィム・ハミルトン)

質問者のコメント ハミルトン師の応答 アンチペルソナ主義(antipersonalism)――危険な教義 聖グレゴリオス・パラマスと、ロマニデスの描き出す〈パラマス像〉のギャップに驚く 東西の教父たちとギリシャ哲学 「聖書」と「教父文書」の間の区別を実質上、破…