巡礼者の小道(Pursuing Veritas)

聖書の真理を愛し、歌い、どこまでも探求の旅をつづけたい。

2021-11-01から1ヶ月間の記事一覧

「引かれるべき一線」――女性叙階問題とキリスト論、そして教会の危機(by ペリー・ロビンソン師)

(25th Anniversary of the Ordination of Women to the Priesthood - Diocese of London) 目次 女性叙階問題とキリスト論(by ペリー・ロビンソン師) 「引かれるべき一線」(by ペリー・ロビンソン師)

「アングリカン主義に別れを告げなければならないと悟った日、私は号泣した。」――聖公会を愛した元聖公会神学者の回想記

米国聖公会(All Saints Episcopal Church Frederick Maryland)写真 目次 生い立ち ‟別の宗教” モルモン教徒の学友とのディスカッション どんどん「排他的」になってゆくインクルーシビティ(包括性) リベラル諸運動の特性 苦しく困難な選択

キリスト者の一致について(by C・S・ルイス)

C・S・ルイス(1898-1963) 「それぞれの宗派伝統の中心部にいる人々――自分たちの特定コミュニオンにもっとも熱烈なる忠誠心を示している人々――は案外、互いに最も共通点が多いのだ。問題は、猛烈にアンチ・エキュメニカルなそういった人々がそのこ…

中世~近現代における正教徒のトマス・アクィナス受容/批判について(マークス・プレステッド教授へのインタビュー)

2015年にオックスフォード大学出版局から出版されたマークス・プレステッド著『Orthodox Readings of Aquinas(アクィナスに関する正教徒たちの読解)』の内容に関し、ロフトン師(東方典礼カトリック)が、ウィスコンシン州マーケット大学プレステッド…

「ヘブル的ルーツ運動」「メシアニック・キリスト教」に関する批判的考察(by ジョセフ・リチャードソン師)

出典 目次 「ヘブル的ルーツ運動」「メシアニック・キリスト教」に関する批判的考察(by ジョセフ・リチャードソン師) ある脱会者の告白 ユダヤ人女性ロザリンド・モス姉妹のストーリー ユダヤ女性ケイティー・ウィング姉妹のストーリー

聖土曜日(Μεγάλο Σάββατο)――仲介的境界(by パトリック・カールディーン神父)

出典 Fr. Patrick Cardine, Holy Saturday: A Mediating Boundary, Orthodox West, 2019(拙訳) 多くの場合、境界(線)というのは〈ここ〉であり〈あそこ〉ではないという分断の標です。それは、分け隔てる柵であり、〈ここ〉に属し〈あそこ〉には属してい…

ヘブル的ルーツ運動(HRM)の歴史観とキリスト教会史における神の憐れみ

出典 ヘブル的ルーツ運動(Hebrew Roots Movement)の教えを信奉している方々は土曜安息日(シャバット)、過越や仮庵の祭り、レビ記の食物規定の掟等を重要視し、それらを遵守しておられます。この運動に関わっておられる方がブログ記事の中で次のような説…

私がチャペル・ベールを始めた理由(リリー姉妹の喜びの証)

出典 ベールを始めようかどうしようか悩んでいるすべての姉妹たちへ。by リリー Jesus swept me off my feet, Veils by Lily (拙訳) ある時、イエス様は私の心を完全に捕えました。私の魂を主は熱烈にお求めになられ、それゆえ、主は小さなホスチアという…

信仰義認について――正教、カトリック、福音主義クリスチャンそれぞれの視点(by セラフィム・ハミルトン師他)

目次 信仰義認について(by セラフィム・ハミルトン師) 一般的福音主義の義認理解 正教の義認理解 いかにして人は義とされるのだろう 「信仰」と「行ない」の関係 N・T・ライトの信仰義認見解(by セラフィム・ハミルトン師) 代償・身代わり(Substitution…

オプティナ修道院聖師父たちの朝の祈り

Προσευχὴ τῶν πατέρων τῆς Ὂπτινα(拙訳) おお主よ。今日というこの日に自分にもたらされるあらゆる事を、霊的静けさをもって受け止めることができますように。あなたの聖なるみこころに全く自分を明け渡すことができますように。

原理主義でもない、懐疑主義でもない、リベラル主義でもないポスト近代における公同的伝統キリスト教への展望【ジェームズ・K・A・スミス選集】

目次 痛みと傷からの再生――原理主義でもない、イマージング風リベラル主義でもない公同的キリスト教への模索と探求(回想) 著書『どうしたらセキュラー(secular)にならないでいることができるか?ーーチャールズ・テーラーを読む』【インタビュー】 公共…

わが魂は主を渇望し、涙の中でこの御方を慕い求めます。(アトス山の長老聖シルアン)

Archimandrite Sophrony, St Silouan the Athonite, Part II. The Writings of Staretz Silouan(一部拙訳) わが魂は主を渇望し、涙の中でこの御方を慕い求めます。 ああ、汝を求めること以外にいったい何ができるというのでしょう。なぜなら汝がまず私を求…

観想的生について(ライサ・マリタンの霊的日誌より)

出典 The Journal of Raïssa Maritain, p.215-216(拙訳) ルーズ・リーフに書き留められたものをライサの死後、夫のジャック・マリタンが整理・編集。このメモ書きには日付はない。1936年から1939年の間に書かれたもの。 「静まって、わたしこそ神…

ふるさとの訛なつかし

元プロテスタント教会ユースパスターでカトリックに改宗されたキース・ネスター氏が、「カトリック教会に対するプロテスタント信者の誤解ベスト5」を身振り手振りを交え、真に迫って解説しておられます。

告白者聖マクシモス、フィリオクゥエ、そして教皇制――Proof Textから橋渡し役へ(by エドワード・シィチェンスキー教授)

Daniel Haynes ed., Andrew Louth, FBA., A Saint for East and West: Maximus the Confessor’s Contribution to Eastern and Western Christian Theology, 2019. Chapter 2. Edward Siecienski, Saint Maximus the Confessor, the Filioque, and the Papacy…

探求の過程で生じる「懐疑」をどう取り扱えばいいのだろう?――霊的脱構築と信仰サバイバル

出典 目次 分かち合い1 分かち合い2 分かち合い3 光の方向に向かい闇の中を進みつづける信仰

驚くばかりの恵みなりき――「恵み」再発見の旅

出典 昨日の説教箇所は第二コリント12章の「わたしの恵みはあなたに十分である」という箇所でした。私の通っている修道会所属のギリシア正教会では、説教は領聖(聖体拝領、聖餐)の直前になされます。