巡礼者の小道(Pursuing Veritas)

聖書の真理を愛し、歌い、どこまでも探求の旅をつづけたい。

秘跡(サクラメント)

「東京の司祭、信徒が跪いて聖体拝領することを禁じる」という報道ニュースを読んで

聖体拝領台(出典) 「にせ預言者たちに気をつけなさい。彼らは羊のなりをしてやって来るが、うちは貪欲な狼です。」マタイ7:15 「最も印象的なことに、彼〔=悪魔〕には膝がなかったのです。跪くことができないことは、悪魔的なものの本質そのものとし…

「典礼の乱用によりカトリック教徒の信仰に深刻なダメージがもたらされている。」(シンディー・ウーデン記者)【カトリック・ヘラルド紙】

「彼らは教会の瓦解をはかる自分たちの計画を教会の外側ではなく、内側から実行に移すからです。したがって、危険はおよそ教会の血管ならびに心臓に存し、彼らが教会をより近しく知っているという事実自体により、一層確実に危害を及ぼすものとなっています。…

パウロ六世と古いミサ典書禁止について(ヨーゼフ・ラッツィンガーの回想録より)

なぜ現代カトリック・ミサの多くは、外観においても精神においてもプロテスタント礼拝と見分けがつかなくなりつつあるのだろう?その原因はどこにあるのだろうか。(写真) 目次 ベネディクト16世ヨーゼフ・ラッツィンガー著(里野泰昭訳)『新ローマ教皇…

女性が司祭になることが不可能である根拠について(byドワイト・ロングネッカー神父)

女性司祭ーー存在論的奇形性(ontological disfigurement)及びキリスト論的歪曲(Christological distortion)という惨劇 (写真:Feminism and the Catholic Priesthood: What’s the Root of the Matter?) 目次 『カトリック教会のカテキズム』1577項…

フリーメーソンについて(教皇レオ十三世)

1917年10月、フリーメーソンのローマでの大パレード。「我々はカトリック教会を破壊する。サタンはバチカンを支配する。」出典 目次 フリーメーソンからの攻撃に立ち向かったコルベ神父 教皇レオ13世回勅『フマヌム・ジェヌス』 2つの王国 2つの愛と…

ミサの至高性と美について(聖アルフォンソ・マリア・デ・リグオーリ)

道化師ミサ(A Mass with clowns at Salzburg's Cathedral)

キリストの栄光あるからだとしての教会と宇宙(by オリヴィエ・クレマン、パリ聖セルギイ正教神学院)

終末論的な舟を象徴する聖堂の中央(中堂)は、ドームでおおわれている。このドームは、新たな創造、キリストによって創造主と結び付いた宇宙をあらわしている。(出典) 目次 著者について キリストの栄光あるからだーー真の再創造 正教会の宇宙論 神のエネ…

「今日、我々が通らされている教会の危機は、主として、リトルジーの崩壊にその端を発していると私は確信している。」(by ヨーゼフ・ラッツィンガー)

リトルジーの崩壊(出典) 目次 ポピュラー音楽からの挑戦 礼拝ダンス Joseph Ratzinger, The Spirit of the Liturgy, 2000.(抄訳)

合法性と非合法性を判断する基準はどこに?ーープロテスタントの苦悶と叫び

合法的であること。非合法であること。(出典) 目次 リビング・ルームでの即興聖餐式 母教会の立場から見て、このシスマは正当化され得るのだろうか? 「ローマからの分離」の合法性/非合法性の問題に行き着く 教会法(canon law) ある超教派のミッション…

剥がされた神秘ーーなぜカトリック女性のベール不着用により「パンドラの箱」が開かれてしまうのかについて

「キリストの現存ーー。それゆえに私たちはベールを被ります。」カトリック・サイトVeils by Lilyより 目次 はじめに シンボル観 祈りのベールを実践し始め、自分の内に起された変化 対等主義から相補主義への移行 バプテスマやユーカリストにおける「シンボ…

典礼ーー「神の王国」の体験(by オリヴィエ・クレマン、パリ聖セルギイ正教神学院)

出典 目次 著者について 典礼ーー「神の王国」の体験 イコン イコンのキリスト論的な意味 永遠の像 聖堂の装飾とその象徴的意味 「心のうちの修道生活」

教会と、2世紀におけるグノーシス主義者たち(by ブライアン・クロス、マウント・マースィー大学)

自分で決定した正典(カノン)を披露するマルキオン(出典) 目次 はじめに ケリントス、マルキオン、ヴァレンティヌス、ケルド等はいかなる人物であったのか? グノーシス主義者たちは何を教えていたのか? 教会的含意(One Ecclesial Implication)

聖体と教会的ドケティズム(ecclesial docetism)について(by ブライアン・クロス、マウント・マースィー大学)

「あらゆる善の中でも至高善である『一致』が、あなたにとっての最大の関心となるよう専心しなさい。」ーーアンティオケの聖イグナティオス(『聖ポリュカルポスへの手紙』2世紀) "The Institution of the Eucharist" Nicolas Poussin (1594-1665) 目次 初…

私の辿ってきた道ーーデイビッド・アンダーズ師の信仰行程

David Anders 目次 生い立ち 教会 「人を救うのは信仰であり、行ないではない」 大学入学後ふたたび信仰が息をふき返す ホイートン大学にて トリニティー神学校へ 宗教改革史を専門にすることに決意 博士課程スタートーー「信仰のみによる義認」の教理研究に…

21世紀におけるキリスト教の形態(by ジェームズ・K・A・スミス)【ポスト近代と福音宣教その③】

教会で祈る若者(出典) James K.A. Smith, Beyond Atheism: Postmodernity and the Future of God(2010年10月カナダ、オタワ大学での特別講義。音声書き起こし。) 真正なるポストモダン的信仰表現は、今後、非常に個別的かつ具体的なものになってい…

聖なるコイノニアーー聖餐の神秘

「ネヴィンとシャフは、ユーカリスト(聖餐)におけるキリストの実在を是認していましたが、彼らはこの実在が意味する、より深遠なる教会論的重要性を把握することができずにいたと思います。教会というのは根源的に言って、ユーカリスト的共同体です。

「高教会的」カルヴィニズムは可能か?ーーフィリップ・シャフ、ジョン・ネヴィンのマーサーズバーグ神学の試みに対する東方正教会の批評

ジャン・カルヴァン(出典) 目次 マーサーズバーグ神学に対する新たなる関心と復興 オランダ改革派とドイツ改革派の性格の違い マーサーズバーグ神学の特徴 聖餐における実在の教義の回復 低教会プロテスタンティズムに対する矯正 ネヴィンの当惑 行き過ぎ…

置き換えられた「サクラメント」ーー元賛美リーダーによる過去30年の振り返りと自省の記録

出典 目次 置き換えられた「サクラメント」(by レス・ラムキン) ユーカリスト的に機能するプレイズ&ワーシップ?? 教会の中に生じた「好み文化」 ワーシップ・ソングとロックンロールーー感情の ‟質” は違うのだろうか? もしも過去に戻ることができるの…

世俗の時代における福音宣教ーーサクラメント性の回復を求め、これからの道を模索するプロテスタントの指導者たち(by ジェームズ・K・A・スミス、カルヴァン大学)

ワートバーグで説教するルター(出典) 目次 世俗の時代における福音宣教を考える(ジェームズ・K・A・スミス、カルヴァン大学) 【参考資料】世俗の時代の「護教論」ーーチャールズ・テイラーの神学的な歴史ーー(一橋大学社会科学、坪光生雄氏) 第一節 は…

なぜ若者たちは伝統的 Liturgy を求めているのか?(by グレーシー・オームステッド)

Liturgy(典礼、礼拝、聖体礼儀) 目次 伝統諸教会に向かう若者たちーーポストモダン時代の根幹 バート・ギングリッジの場合 ジェッセ・コーンの場合 ジェイソン・スティールマンの場合 困難を伴う決断 プロテスタント諸教会の対応 サクラメント的なものに対…

アンソニー・ボリーソフ神父(ロシア正教会)とジョン・ミルバンク氏(聖公会神学者)との対談記事

モスクワ神学アカデミー(出典) 目次 モスクワでの対談 〔補足〕改革派神学はラディカル・オーソドクシーをどう見ているか

もう一度「聖書のみ」に向き合う。ーー荒廃から再生に向けて(by ケヴィン・ヴァン・フーザー、トリニティー神学校)

16世紀再訪 目次 「聖書のみ」の原則がプロテスタンティズム破綻の主要因? 起訴事例1) 起訴事例2) 「聖書のみ」ーー宗教改革者たちが意味していたこと 明瞭さ(Clarity) 十全性(Sufficiency) 質料的十全性 形式的十全性

恩寵と自然の関係をめぐっての20世紀カトリック内部論争とその躍動ーー新スコラ学と「ヌーヴェル・テオロジー(Nouvelle Théology)」(by ケヴィン・ヴァン・フーザー、トリニティー神学校)

目次 ヌーヴェル・テオロジー(Nouvelle Théology):「恩寵」は「自然」に浸透する〔本体論的調停〕

自然 and 恩寵/自然 or 恩寵(by ケヴィン・ヴァン・フーザー、トリニティー神学校)

出典 目次 自然 and 恩寵/自然 or 恩寵 中世スコラ学:恩寵は自然を完成する(制度的調停) 「純粋自然」:恩寵なしの自然

弟子たちと共に詩篇118篇を歌われた主イエス(R・ハリス)

R. Harris, The Lord Jesus sings Psalm 118 with His disciples, Puritanboard マタイ26:30、マルコ14:26、詩篇118 弟子たちとの最後の晩餐の席で、主イエスは美しい説話をなさいましたが、それがヨハネの福音書の13章から17章にかけて記…