巡礼者の小道(Pursuing Veritas)

聖書の真理を愛し、歌い、どこまでも探求の旅をつづけたい。

神観・人間観・世界観・歴史観

荒野にて

荒野にて 「国民教会(national church)」というものについて(by 聖ジョン・ヘンリー・ニューマン) 〈ローマ〉について(G・K・チェスタートン) ロシアと普遍教会ーーロシア民衆の「真の正教」及び、アンチ・カトリック神学者たちによる「疑似正教」に…

神の世界内在と恩恵―トマス・アクィナス恩恵論の全体像―(桑原 直巳氏)

「哲学・思想論集」44巻158(1)-142(17) 引用元 目次 【1】 はじめに 【2】 トマスにおける「恩恵 gratia」 【3】 性向概念の枠組みにおける恩恵-霊性的倫理 (一)性向的賜物としての恩恵 (二)注賦的諸性向の理論 【4】 恩恵の結果 (一)「不敬虔な者…

「黙示千年王国的政治カルト化」しつつある「ソーシャル・ジャスティス・ウォーリアー(SJW)」とその疑似宗教的世界観についての考察(by ロッド・ドレアー、ジョナサン・ペイゴウ)

出典 中東のテロリストたちは自分たちの隠れ家の周りを女性や子供たちで固めています。ですから仮にあなたが隠れ家を爆撃するなら、周囲にいるこういった罪なき人々も巻き添えになってしまいます。いわゆる「ソーシャル・ジャスティス・ウォーリアー(SJW)*…

日本の精神的雑居文化および「最新舶来品」としてのジェンダー論

「すくなくも日本の、また日本人の精神生活における思想の『継起』のパターンに関するかぎり、彼の命題はある核心をついている。新たなもの、本来異質的なものまでが過去との十全な対決なしにつぎつぎと摂取されるから、新たなものの勝利はおどろくほどに早…

「セルフ・コミュニオン」と人間疎外

出典 一人の人間が画面に映っている。彼女は、各自が家で自在にできる「セルフ・コミュニオン」というもののハウツーを聴衆に教えている。 彼女は自分で司祭の祝祷をし、自分で聖餐のパンを裂き、自分で口に入れ、自分で葡萄酒を領している。彼女は「個」と…

人間にとっての究極目的は何だろう?――『ピューリタンの祈り』と『フィロカリア』と

1 人生の目的問1 人間のおもな、最高の目的は、何であるか。答 人間のおもな、最高の目的は、神の栄光をあらわし、永遠に神を全く喜ぶことである。ウェストミンスター大教理問答 「神、至福な本性、すべての完全性を超える完全性、すべての善と美の創造主…

女性が「司祭」であることに対する10の反論(by 元聖公会女性司祭アリス・C・リンスリー女史)

Former Female Episcopal Priest Links Women’s Ordination to LGBT Activism Alice C. Linsley, Ten Objections to Women Priests, 2019. (拙訳) 目次 女性司祭としての16年間 米国聖公会を離れる 1.教会は民主制ではありません。 2.女性叙階は同性…

神の受肉、物質の聖化、イスラーム、イコン崇敬(ダマスコの聖イオアン)

ー ダマスコの聖イオアン(ヨアンネス;675-749) 「東方教会でヨアンネス〔=イオアン〕は何よりも三つの講話『聖画像破壊論者駁論*1』によって知られます。 この講話は彼の死後、聖画像破壊論者によるヒエレイア教会会議(754年)によって断罪されました。…

穏やかな海を跳ねるイルカのごとく(by バトスのヘシュキオス)

さまざまな空想の妄から解き放たれた心は、それ自身の内に聖く神秘的な思念を生み出すようになるだろう。それはあたかも、穏やかなる海で、魚が跳ね上り、イルカたちがはね回るのを見るかのごとくある。 バトスのヘシュキオス*1 *1:シナイ・バトス修道院長の…

時――永遠をあらわすイコン(by セラフィム・ハミルトン)

Seraphim Hamilton, Why Orthodoxy? 4. Orthodox theology is beautiful and useful.(拙訳) 〔アンチ・カトリックではないにも拘らず〕依然としてなぜ私がローマ・カトリックでないのか、をここで説明できるように思います。聖書、教会史および哲学的神学…

キリスト論的無誤性(by セラフィム・ハミルトン)

目次 聖書論とキリスト論 神的エネルゲイアーー「ロゴイ(logoi )」 シネルギア(協働;synergy)に関する正教理解 神のエネルゲイアと終末(eschaton) 聖書の霊感 聖書の歴史的信憑性 第一番目の欠陥――神の包括的摂理に関する理解不足 第二番目の欠陥――万…

「ヘブル的視点」と東方正教の架け橋

祭壇(出典) 架け橋づくり 「ヘブル的視点」の世界分断 必須条件1)背教ナラティブ 必須条件2)‟不可視的なもの”としてのプロテスタント教会論 必須条件3)「五つのソラ」+「ディスペンセーション主義」 さらなる考察のために 「ヘブル的視点」とディス…

ディスペンセーション主義者を理解する (by ヴェルン・ポイスレス/ウェストミンスター神学大学、新約学)

Vern Sheridan Poythress, Understanding Dispensationalists, Westminster Theological Seminary, PA, 1986(インターネットにて公開) 著者紹介 はじめに 用語定義・聖書の歴史的形態・ジョン・N・ダービーについて スコフィールドのディスペンセーション…

神への暴力と対等主義的ユートピア【ソビエト集団主義化する進歩的キリスト教】

「進歩の理論はあらゆる人間的世代、あらゆる人間的人格、あらゆる歴史的時期を、終極の目標に対する一個の手段、一個の道具に変えてしまう。。進歩の宗教は死の宗教であって、復活の宗教でない。永遠の生のために生きとし生けるものを復活させる宗教でない…

三位一体神のことを「御母」と呼ぶことが不可能な12の理由(by ドワイト・ロングネッカー神父)

出典 Fr. Dwight Longenecker, Twelve Reasons Why You Can’t Call God “Mother”(全訳) 目次 はじめに 1.イエスは神のことを「御父」と呼ぶよう私たちに言っておられます。 2.旧約聖書は神のことを御父と言及しています。 3.典礼は神のことを「御父…

列車の中の神学——マルチ信仰談義【シリーズ④ 倫理性について】(by マイケル・ロフトン)

【シリーズ① 永遠の刑罰について】【シリーズ② 聖書正典について】【シリーズ③ 教導権について】からの続きです。 出典 Michael Lofton, Theology on a Train: A Multi-Faith Dialogue, Jan, 2019(拙訳) ルーテル派信者:確かに私たちは教義上の諸問題を抱…

列車の中の神学——マルチ信仰談義【シリーズ① 永遠の刑罰について】(by マイケル・ロフトン)

Michael Lofton, Theology on a Train: A Multi-Faith Dialogue, Jan, 2019(拙訳) キャストと設定 永遠の刑罰について

アマゾン・シノドス異教儀式の背後に見え隠れするもの——女神神学(thealogy)及びエコ・フェミニズムに関する考察

パチャママ像 (出典) 目次 アマゾン・シノドス異教儀式の背景にはいかなる思想的・神学的流れがあったのか 二種類の宗教フェミニスト 女神神学(thealogy)とは?

至福者の苦しみ(ライサ・マリタンの回想録より)

「イエス・キリストに仕えることを表明しつつ、内心では自分自身を崇めている者達よ、震え慄きなさい。神はお前達をその敵に委ねようとされているからです。諸々の聖なる場所は腐敗の内にあり、多くの修道院は最早神の家ではなく、悪魔の王とその仲間達の牧…

私たちに語りかけてくる伝統とは何か?

目次 「ガダマーの解釈学についてーーディルタイとの連続性と相違性ーー 」を読んで ディルタイ 「解釈学的循環」 「客観的精神」 歴史的な存在としての人間 先行判断 私たちに語りかけてくる伝統 地平の融合 開かれた態度で過去のテクストとの思索的対話を…

神の主権と伝統諸教会の「暴力・戦争」の歴史をめぐってーー保守メノナイト派ディーン・テーラー師とのディスカッション

出典 保守メノナイト/フッタライトのディーン・テーラー師一家が昨日、アテネに来られ、良い交わりとディスカッションの時を持つことができました。

ポール・L・ガヴリリュク著「ハルナックの『ヘレニズム化されたキリスト教』か、それともフロロフスキーの『聖なるヘレニズム』か?」レビュー

目次 著者ポール・L・ガヴリリュク氏について 二つの対極的見解 ハルナックの「ヘレニズム化/堕落」説に対する批評 フロロフスキーの「キリスト教ヘレニズム」に対する批評 おわりに

トマス・アクィナスの解釈学とプラトン主義的伝統(by ピーター・クリーフト 、ボストン大学)

出典 目次 「聖書」と「自然」ーー二つの書 「聖書および自然は、signで溢れている」 脱構築主義との対照 アナロギア(類比) 創造(Creation)

「アンダーソン型」病理の分析と治癒

「アンダーソン型」病理を対岸の火事視していいのだろうか? 独立バプテスト教会のスティーブン・アンダーソン牧師の教説をマイケル・ロフトン師が分析しています。

革命ーー社会主義『ドストエフスキーの世界観』(by ニコライ・ベルジャーエフ)

出典 ベルジャーエフ著作集第二巻『ドストエフスキーの世界観』(斎藤栄治訳)白水社より一部抜粋 ドストエフスキーは、天才的な透視的眼光をもって、きたるべきロシア革命の、おそらくはまた世界革命の理念的基礎と性格とを悟った。彼は、言葉の最も真実の…

ディスカッションはできればonlineではなく、相手の人間と直に触れ合い交流する中で行ないたい。

先日、遠出し、ある方と数時間にわたりじっくり話し合う時を持ちました。そして帰り道につくづく思ったのです。「一人の人と話をするために往復何時間もかけ、一日が終わった。しかしそれはなんという濃密な時間だったことだろう」と。

「字義通りの解釈」という思想と、人間観(anthropology)の考察

実験室(出典) 19世紀に英国で興ったディスペンセーショナリズムというプロテスタントの一潮流があります。 ディスペンセーショナリズムは、当時猛威を振るっていたキリスト教リベラリズムに対抗する敬虔運動としての肯定的側面を持っている一方、その聖…

中世キリスト教世界観とその変遷(by ロッド・ドレアー)

目次 中世キリスト教の世界観 形而上学的実在論(metaphysical realism) オッカムと唯名論(nominalism) 漸進的変化

現代宗教建築にみる反サクラメンタリズムーー世俗性の空虚なる直解主義(literalism)

神の聖所だろうか、それともレクチャー・ホールだろうか?ーーエホバの証人、王国会館(出典) 目次 反サクラメンタリズム(by ステファン・フリーマン神父) 写真でみる現代宗教建築 教会建築と美(by ブライアン・ホールズウォース)

測り知れない神の智慧(by ジョン・マクダフ)

出典 John MacDuff, The Wisdom of God(全訳) 「その英知は測りがたい。」詩篇147:5 神の御経綸は時になんと困惑をもよおすものでしょう!その不可解さを解こうとすればするほど、私たちは、自分にとって最も理に適う地上的解決の内にとにかく落ち着…