巡礼者の小道(Pursuing Veritas)

聖書の真理を愛し、歌い、どこまでも探求の旅をつづけたい。

東方の光(Orientale Lumen)

ある修道士との対話から学んだこと

ΙΕΡΑ ΜΟΝΗ ΤΙΜΙΟΥ ΠΡΟΔΡΟΜΟΥ ΣΤΕΜΝΙΤΣΑΣ - Μοναστήρια της Ελλάδος 先日、ペロポネソス半島の山岳地帯にあるプロドロモス修道院を訪れました。直角にそそり立つ岩壁の中にある古い修道院です。何百メートルもの下には真っ青なルシオス川が轟々と流れており、…

正教徒クリスチャンになるために人は必ず「アンチ西洋的」にならなければならないのでしょうか?(by ベンジャミン・ケイブ、東方正教会)

目次 私たちの失敗 なぜこういったエリート主義的態度が蔓延しているのか? 霊的旅路の三つの段階 定義 正教信仰は教会として自らをどう見ているのか 正教会の同胞信者のみなさまへの提言

西に向かおうか東に向かおうか?ーーローマ行きを検討している福音主義者への書簡(by クラーク・カールトン、東方正教会)

あれ、なんで道が二つに分かれてるんだろ?(出典) 目次 増加する福音主義出身の改宗者たち 正教と民族性重視主義(Ethnicism) 皇帝教皇主義(Caesaropapism)

「超教派」という考え方について

出典 目次 二つの「超教派」 「超教派」という思想 〈ダミー教皇制〉を受け入れるか否か 公同主義的側面 別れではなく再会

ソラ・スクリプトゥーラ、ソラ・フィデの教理に関する個人的告白

出典 ソラ・スクリプトゥーラ(「聖書のみ」)及びソラ・フィデ(「信仰のみ」)の教理についてですが、これまで20年近くに渡り、私はプロテスタントのこの土台教理を信じてきました。カトリックとのエキュメニズムの動きにあれほど強固に反対していた理由…

「地上楽園のユートピア」という虚像ーー進歩の理論と歴史の終末(ニコライ・ベルジャーエフ著『歴史の意味』より)

Soviet poster from 1920. Photograph: Wayland Rudd Archive/Yevgeniy Fiks/Flint(出典) 目次 進歩の理論 地上楽園のユートピア 小見出しはブログ管理人の作成によるものです。

「全能なる神は、伝統的キリスト教会の中に『恒久的に』ヘブル的ルーツを植えてくださっているため、『回復』のための新運動はそもそも必要ない。」ーーユダヤ人キリスト者たちの証言

新使徒運動アライズ5ネットワーク指導者であるロナルド・サーカ師は、20世紀後半に起こったNAR(新使徒改革)により、キリスト教会がついに再びヘブル的ルーツに結び合わされることになったと述べ、次のように言っています。

公同性(catholicity)を追及しながらもプロテスタント(改革派)の伝統内にとどまり続ける道はありますか?【カルヴィン・カレッジのジェームス・K・A・スミス教授に質問してみました!】

St Clement’s Church, Roghadal, Isle of Harris(ゲール語、詩篇歌、16世紀宗教改革、スコットランド、ジョン・ノックス、清教徒)出典 ポスト原理主義者である若いエヴァンジェリカルの若者たちの前には現在、大きく分けて二つの道が開かれている、とジ…

教会的理神論(ecclesial deism)かぁ。う~ん、その論点は分かるけど、、でも、、【プロテスタンティズムと歴史観】

可視的教会の過去・現在・未来をどうみればいいのだろう。(出典) 元改革派で現在カトリックのブライアン・クロス教授は、モルモン教やプロテスタンティズム等に典型的にみられる歴史観および教会観のことを「教会的理神論 ecclesial deism」と呼んでおられ…

プロテスタンティズムと「伝統」ーーその努力とジレンマについて(by ブライアン・クロス、マウント・マースィー大学)

聖ヨハネの昇天、Taddeo Gaddi (1348-1353) Collezione Vittorio Cini, Venice、出典 目次 はじめにーー教会はまたたく間に背教に陥ったのでしょうか? ジレンマ モルモン教宣教師たちの訪問を受ける。 それでは、プロテスタントである自分はどうなんだろう…

天にも地にも三一(みいつ)は満てりーートリサギオン/サンクトゥスを味わい、歌う。

出典 さかえに輝く み殿のうちに あまたの御使い たがいに呼べり。 「こよなく畏(かしこ)し、父なる神よ、 天にも地にも みいつは満てり。」 Richard Mant, Round the Lord in Glory Seated, 1837

息子の自死という喪失の痛みの只中でーー「折衷的」正教徒エイダン・キメル神父の証し

出典 About | Eclectic Orthodoxy なぜブログ名が「折衷的オーソドクシー(Eclectic Orthodoxy)」なのでしょうか?それは自分という人間は結局、折衷的キリスト信者以外のあり方ではいかにしても存在し得ないということを悟ったからです。

いつも心にChristos Anesti.ーー復活のキリストを喜び、歌う。

自然界の動物たちにも慈しみ深く接するセラフィム(出典) サロフのセラフィム(1759-1833;Серафим Саровский, Seraphim of Sarov)は、18世紀のロシアに生きた東方正教会の聖人です。彼の清い生き方や信仰は私にアッシジのフランチェスコ(11…

ドグマ、懐疑、モダニティー、そしてゲットー神学ーーある信仰者の精神の軌跡

出典 Fr. Aidan Kimel, Dogma, Doubt, Modernity and Ghetto Theology(抄訳) 先月、ピーター・エンズは「経験はわれわれに、ラディカルに非ドグマチックであれと教える」という論文*1を発刊しました。このタイトルを読んでまず私は「おお、〔このような言…

なぜ男性たちは教会に来たがらないのだろうか?(by ロッド・ドレアー)

出典 男性たちが教会に来たがらないーー。これは新しい問題ではありません。しかしバンクーバー・サン誌は、主日朝の礼拝の場から以前に増し男性たちが姿を消しつつある昨今の現象を見い出し、次のように報道しています*1。 *1:

新旧約の啓示の連続性/非連続性・漸進性・有機的一体性に関する「改革派神学」「ディスペンセーション主義神学」「正教神学」の比較対照〔J・トレンハム主席司祭に質問してみました!〕

赤組と白組のリレー競走(出典) 目次 赤組と白組の論争 モルモン教陣営内の場合 福音主義陣営内の場合 でも両方とも間違っているとしたら、、その場合はどうなる? レフリーを探すぞぉ~! ジョサイア・トレンハム神父 質問してみる 一歩ずつ進んでいく

聖ヨハネの神の国の幻像ーー正教会の黙示録解釈のご紹介

パトモス島にある教会(出典) 目次 ブログ管理人より親愛なる日本正教会のみなさまへ 黙示録ーー聖ヨハネの神の国の幻像 序 教会へのキリストの配慮 天上的な集い 罪深いこの世への神の裁き 神の国の到来 神に対するサタンの反抗 子羊と龍との間の霊的な戦…

ビザンツ正教思想における新プラトン主義(袴田玲氏、日本学術振興会特別研究員)

聖マクシモス(Μάξιμος ο Ομολογητής, 580-662)のイコン(出典) 目次 序 神化とヘシュカスム パラマスにおける神化とプロティノスにおける合一

「個」から「公同性」へのちいさな一歩を踏み出したい。

使徒たちがいて、聖徒たちがいて、そこに時空を超えた公同の交わりがある。(出典) インターネットの普及により、私たちは世界中のさまざまな聖書教師たちのHPを訪問し、そこから御言葉の教えや霊的糧を得ることができるようになりました。 「うん、この先…

なぜ正教改宗後13年して再び福音主義に戻る決断をしたのか——水面下で着実に進行しつつある正教リベラル化に直面して(by E・パーソン、保守聖公会)

出典 目次 東方正教会に転向していく福音主義クリスチャンたち 忍び寄るリベラリズム エピスコパル化現象 関連記事のご紹介

福音主義が直面している三重の脅威(by ロバート・アラカキ、東方正教会)

出典 執筆者:Robert K. Arakaki, ハワイ生まれ。ゴードン・コーンウェル神学大(M.Div.)、バークレーGraduate Theological Union(Ph.D.)。教役者として所属教団United Church of Christの急速なリベラル化傾斜に必死に抗す。激しい苦悶の末、新教内部で…

転向すべきか留まるべきか?ーー私が東方正教会に接近しながらも結局「越境」には至らなかった理由【あるプロテスタント教会牧師の葛藤と内的相剋の記録】

「〈堅実〉という名の頑迷/錯誤があり、そうかと思えば〈柔軟〉という名の迎合/狡猾もある。この世界で信仰者として生きるっていろいろむずかしいね。」 「うん。そうだね。ボクたちどうしたらいいんだろね。」 目次 ある著書との出会い 正教の信仰に関心…

レフリーはどこに?ーープロテスタンティズムと権威の所在

目次 プロテスタンティズムと権威の所在 「誰が」その結論に権威を付与しているのだろう?

私たちプロテスタントの歴史観には欠陥があるのだろうか?ーー宣教学者ラルフ・D・ウィンター氏のBOBO理論に関する考察

歴史の見方をどうするか。(出典) フラー神学校の教授であり著名な宣教学者であった故ラルフ・D・ウィンター氏(1924-2009、長老派)は、多くの福音主義クリスチャンが、「使徒時代直後に〔真理の光が〕またたく間に消え(“Blinked-Out”)、その後…

賛美フラ、宣教と文脈化、現代語訳、キリストと文化ーー東方正教会教師との対話を通して学んだこと

主よ。あなたの耳を傾けて私に答えてください。私は悩み、そして貧しいのです。詩篇86:1 目次 揺らぐ確信と悩み ゴスペルフラに対する正教の視点 宣教と文脈化(contextualization)ーー二つの極端を避ける 教区生活における文脈化 国家と‟国教”と国語 …

クリスチャンの礼拝と祈りはなんと奥が深いことでしょう!

出典 「われわれは、そこが天国なのか地上なのか分からなかった、、、ただ一つ確かなのはそこにおいて神が人間たちの間に宿っておられるということだ。」キリスト教会の典礼の様子を目撃したウラジミール使節の証言 目次 毎日が学びと発見 ビザンティンの奉…

かしらの聖域

アトス山、シモノペトラ修道院、13世紀創設(出典) 目次 アトス山修道院群 ウラノポリにて 男のかしらはキリスト、女のかしらは男、そしてキリストのかしらは神 天的/地上的かしらの聖域 おわりにーー全てはつながっている

狭間で生きるのは苦しい。でもその向こうにきっとなにかが備えられているはず。それを期待したい。

出典 目次 交差圧力にさらされて 「相対主義」をどのように捉えていけばいいのだろう? 難民セルの中で生まれた「共通語」 ごちゃまぜ軍隊の中で生まれたサバイバル言語コイネー お互いに近くなりたいから

「高教会的」カルヴィニズムは可能か?ーーフィリップ・シャフ、ジョン・ネヴィンのマーサーズバーグ神学の試みに対する東方正教会の批評

ジャン・カルヴァン(出典) 目次 マーサーズバーグ神学に対する新たなる関心と復興 オランダ改革派とドイツ改革派の性格の違い マーサーズバーグ神学の特徴 聖餐における実在の教義の回復 低教会プロテスタンティズムに対する矯正 ネヴィンの当惑 行き過ぎ…

東と西ーー福音主義プロテスタントと東方正教会の対話を聞いて思ったこと。

目次 はじめに 4人それぞれの道のり 大文字の伝統(Tradition)と小文字の伝統(traditions)を区別することの大切さ 西洋版の〈正教〉と、ギリシャ版の〈正教〉 〈伝統〉は皆、持っている。 おわりに