巡礼者の小道(Pursuing Veritas)

聖書の真理を愛し、歌い、どこまでも探求の旅をつづけたい。

2017-01-01から1年間の記事一覧

季節の移り変わりと神の栄光

5月になり、若葉・新樹の光りは、夏らしい輝きをみせるようになってきています。 「夏めくや椎のかづきし雲のいろ 高橋潤」 春が終わりつつあります。さて、一つの季節が過ぎ去ってしまうことは私たち人間にとって憂いなのでしょうか。それとも歓びなのでし…

「『教会では、妻たちは黙っていなさい』(1コリ14:34)の箇所は、後代の筆記者による挿入句であり、神のみことばではありません」という主張はどうでしょうか?【キリスト教リベラリズムへの下り坂としての福音主義フェミニズム】

Wayne Grudem, Evangelical Feminism and Biblical Truth, chapter 7より翻訳 ゴードン・フィーは、第一コリント人への手紙の註解書の中で、「パウロが1コリント14:34-35を書いたのではない。この箇所は後代の筆記者によって書き加えられたものであ…

聖書解釈の原則――アナロジー・オブ・フェイス(=聖書は聖書によって解釈する)by R・C・スプロール

プロテスタント宗教改革 R.C. Sproul, Knowing Scriptureより翻訳抜粋 宗教改革者たちがローマ教会と袂を分かち、聖書こそが教会の至高の権威であるという見解(Sola Scriptura)を主張したとき、彼らは聖書解釈上の基本原則について細心の注意を払いました。…

偉大なる神!汝はなんと無限なる方でしょう!(イサク・ワッツの信仰詩)

偉大なる神!汝はなんと無限なる方でしょう! そして私たちはなんと価値なき虫けらであることでしょう! おお、あらゆる被造物が額ずき 汝に賛美を捧げんことを。 汝の御座は、海や星々が造られるはるか以前に 永遠より据えられていました。 汝はとこしえに…

Κοινωνία(交わり)について

聖書のことばの世界は深く、広く、果てしなく拡がる海原のように思われます。「ことばは人となって、私たちの間に住まわれた」(ヨハネ1:14a)。 私たちの神様はなぜ私たちに聖書をお与えになったのでしょうか。なぜ聖書はヘブル語やアラム語やギリシャ…

「『牧会職は男性だけに限られます』『妻は夫に従え』というような今日的議論は、19世紀にクリスチャンが展開していた奴隷制擁護の議論とパラレル関係にありませんか?」という主張はどうでしょうか。

日本福音同盟(JEA)のホームページの「女性委員会」のセクションに、世界福音同盟女性委員会出版 「性差によるのか、賜物によるのか」翻訳文と資料・考察という項があり、そこには、マリリン・B.・(リン)・スミス著 Gender Or Giftednessの日本語訳が全文…

「もしも、アダムに権威が与えられた理由が、『アダムがエバよりも先に造られたこと』に由来するのなら、動物が私たちを支配するということになりませんか?」という主張はどうでしょうか。

有名な対等主義の牧師であるグレッグ・ボイド師は、教会内における女性リーダーシップを推進する立場から次のような議論を展開しています。

諸契約の成就者キリスト

美しい北海道の自然、苫小牧(写真) 諸契約の成就者キリスト (苫小牧福音教会 水草修治師)

女性の結婚指輪は、祈りのベールの代わりになり得る??

Jeremy Gardiner, Can Wedding Rings Replace Head Covering? (執筆者:ジェレミー・ガーディナー) 目次 はじめに 理由その1.結婚指輪は、1世紀にも存在していました。(Wedding rings were practiced in the first century too) 理由その2.結婚指輪…

諸文化を超えた恒常性について

source 私たちクリスチャンが聖書を読む際に大切なことは、その中にまず永遠の真理および教理の本質を識別することであり、そしてそれらを表現している一時的な形式からそれらを区別することであるとミラード・J・エリクソン氏は述べています(『キリスト教…

ディダケー(12使徒の遺訓:Διδαχή των Δώδεκα Αποστόλων)第16章 終わりの時

ΙΣΤ' 1. Γρηγορεῖτε ὑπὲρ τῆς ζωῆς ὑμῶν·οἱ λύχνοι ὑμῶν μὴ σβεσθήτωσαν,καὶ αἱ ὀσφύες ὑμῶν μὴ ἐκλυέσθωσαν,ἀλλὰ γίνεσθε ἕτοιμοι·οὐ γὰρ οἴδατε τὴν ὥραν,ἐν ᾗ ὁ Κύριος ἡμῶν ἔρχεται (Ματθ. 24, 42-44. Λουκ. 12,35). あなたがたの人生の歩みによくよく注…

ディダケ―(12使徒の遺訓:Διδαχή των Δώδεκα Αποστόλων)第15章 司教や助祭について

ΙΕ' 1. Χειροτονήσατε οὖν ἑαυτοῖς ἐπισκόπουςκαὶ διακόνους ἀξίους τοῦ Κυρίου,ἄνδρας πραεῖς καὶ ἀφιλαργύρους (Α΄ Τιμ. 3,3.8)καὶ ἀληθεῖς καὶ δεδοκιμασμένους·ὑμῖν γὰρ λειτουργοῦσι καὶ αὐτοὶ τὴν λειτουργίαντῶν προφητῶν καὶ διδασκάλων. それゆえ、…

ディダケ―(12使徒の遺訓:Διδαχή των Δώδεκα Αποστόλων)第14章 主の日の集まりについて

ΙΔ' 1. Καθ’ ἠμέραν δὲ Κυρίου συναχθέντες κλάσατε ἄρτον καὶ εὐχαριστήσατε, προεξομολογησάμενοι τὰ παραπτώματα ὑμῶν, ὅπως καθαρὰ ἡ θυσία ὑμῶν ᾖ. 主の日に集まることに関してであるが、パンを裂き、ユーカリスト(聖餐)を執り行いなさい。ただし、そ…

ディダケー(12使徒の遺訓:Διδαχή των Δώδεκα Αποστόλων)第13章 ささげ物について

ΙΓ' 1. Πᾶς δὲ προφήτης ἀληθινὸς θέλων καθῆσθαι πρὸς ὑμᾶς ἄξιός ἐστι τῆς τροφῆς αὐτοῦ. しかし、あなたがたの間に住むことを願っている真の預言者に対しては、食べ物を提供してしかるべきである。

ディダケー(12使徒の遺訓:Διδαχή των Δώδεκα Αποστόλων)第12章 旅びとのもてなしについて

ΙΒ' 1. Πᾶς δὲ ὁ ἐρχόμενος ἐν ὀνόματι Κυρίου (Ματθ. 21,9) δεχθήτω ·ἔπειτα δὲ δοκιμάσαντες αὐτὸν γνώσεσθε,σύνεσιν γὰρ ἕχετε δεξιὰν καὶ ἀριστεράν. 主の御名によってやって来る全ての人を受け入れなさい。 しかしその後、あなたがたはこの人について吟…

ディダケー(12使徒の遺訓:Διδαχή των Δώδεκα Αποστόλων)第11章 預言者と偽預言者の見分けについて

ΙΑ' 1. Ὃς ἂν οὖν ἐλθὼν διδάξῃ ὑμᾶς ταῦτα πάντα τὰ προειρημένα, δέξασθε αὐτόν· それゆえ、誰であれ、前述した全てのことを教えに来るなら、その人を迎え入れなさい。

ディダケー(12使徒の遺訓:Διδαχή των Δώδεκα Αποστόλων)第10章 感謝の祈り

Ι' 1. Μετὰ δὲ τὸ ἐμπλησθῆναι οὗτως εὐχαριστήσατε· お腹が満たされた後、このように感謝をささげなさい。2. Εὐχαριστοῦμέν Σοι, Πάτερ ἅγιε (Ἰωάν. 17,11),ὑπὲρ τοῦ ἁγίου ὀνόματός Σου (Ἰωάν. 17,26),οὗ κατεσκήνωσας ἐν ταῖς καρδίαις ἡμῶν,καὶ ὑπὲρ τῆς…

ディダケー(12使徒の遺訓:Διδαχή των Δώδεκα Αποστόλων)第9章 ユーカリストについて

Θ' 1. Περὶ δὲ τῆς εὐχαριστίας, οὕτως εὐχαριστήσατε· ユーカリスト(聖餐)に関してであるが、以下のように感謝をささげなさい。 2. πρῶτον περὶ τοῦ ποτηρίου·Εὐχαριστοῦμεν Σοι, Πάτερ ἡμῶν,ὑπὲρ τῆς ἁγίας ἀμπέλου Δαυὶδ τοῦ παιδός Σου (Ψαλμ. 17,11 Λ…

ディダケー(12使徒の遺訓:Διδαχή των Δώδεκα Αποστόλων)第8章 祈りと断食について

Η' 1. Αἱ δὲ νηστεῖαι ὑμῶν μὴ ἔστωσαν μετὰ τῶν ὑποκριτῶν.Νηστεύουσι γὰρ δευτέρα σαββάτων καὶ πέμπτῃ·ὑμεῖς δὲ νηστεύσατε τετράδα καὶ παρασκευήν. あなたがたの断食は、偽善者たちのそれであってはならない。というのも、彼ら偽善者たちは、月曜日と木…

ディダケー(12使徒の遺訓:Διδαχή των Δώδεκα Αποστόλων)第7章 バプテスマについて

Ζ' 1. Περὶ δὲ τοῦ βαπτίσματος, οὕτω βαπτίσατε·ταῦτα πάντα προειπόντες,βαπτίσατε εἰς τὸ ὄνομα τοῦ Πατρὸς καὶ τοῦ Υἱοῦ καὶ τοῦ ἁγίου Πνεύματος ἐν ὕδατι ζῶντι (Πρβλ Ἰω. 10,11). バプテスマに関してであるが、以下のようにバプテスマを施しなさい。 …

ディダケー(12使徒の遺訓:Διδαχή των Δώδεκα Αποστόλων)第6章 主のくびき

ΣΤ' 1. Ὅρα, μὴ τίς σε πλανήσῃ ἀπὸ ταύτης τῆς ὁδοῦ τῆς διδαχῆς, ἐπεὶ παρεκτὸς Θεοῦ σε διδάσκει. 誰も、この教えの道からはずれた方向へとあなたを欺き導いていくことのないように気をつけなさい。なぜなら、こういった教えを説く者は、神より離れた者で…

ディダケー(12使徒の遺訓:Διδαχή των Δώδεκα Αποστόλων)第5章 死の道

Ε' 1. Ἡ δὲ τοῦ θανάτου ὁδός ἐστιν αὕτη·πρῶτον πάντων πονηρά ἐστι καὶ κατάρας μεστή·φόνοι, μοιχεῖαι, ἐπιθυμίαι, προνεῖαι, κλοπαί,εἰδωλολατρίαι, μαγεῖαι, φαρμακίαι, ἁρπαγαί,ψευδομαρτυρίαι, ὑποκρίσεις, διπλοκαρδία,δόλος, ὑπερηφανία, κακία, αὐ…

ディダケー(12使徒の遺訓:Διδαχή των Δώδεκα Αποστόλων)第4章 いのちの道④

Δ' 1. Τέκνον μου, τοῦ λαλοῦντός σοιτὸν λόγον τοῦ Θεοῦ μνησθήσῃ νυκτὸς καὶ ἡμέρας (Ἑβρ. 13,7-21),τιμήσεις δὲ αὐτὸν ὡς Kύριον (Πρβλ Ματθ. 10,40)·ὅθεν γὰρ ἡ κυριότης λαλεῖται, ἐκεῖ Κύριός ἐστιν. わが子よ。あなたに御言葉を説き明かしてくれる方…

ディダケー(12使徒の遺訓:Διδαχή των Δώδεκα Αποστόλων)第3章 いのちの道③

Γ' 1. Τέκνον μου, φεῦγε ἀπὸ παντὸς πονηροῦκαὶ ἀπὸ παντὸς ὁμοίου αὐτοῦ. わが子よ。悪および、悪の様相を帯びているいかなるものからも離れなさい。 2. Μὴ γίνου ὀργίλος, ὁδηγεῖ γὰρ ἡ ὀργὴ πρὸς τὸν φόνον, μηδὲ ζηλωτὴς μηδὲ ἐπιστικὸς μηδὲ θυμικός·ἐ…

ディダケー(12使徒の遺訓:Διδαχή των Δώδεκα Αποστόλων)第2章 いのちの道②

Β' 1. Δευτέρα δὲ ἐντολὴ τῆς διδαχῆς· ディダケーの二番目の掟はこれである。 2. οὐ φονεύσεις, οὐ μοιχεύσεις (Ἔξ. 20,13-15), οὐ παιδοφθορήσεις,οὐ πορνεύσεις, οὐ κλέψεις (Ἔξ. 20,14), οὐ μαγεύσεις,οὐ φαρμακεύσεις, οὐ φονεύσεις τέκνον ἐν φθορᾷ,οὐ…

ディダケー(12使徒の遺訓:Διδαχή των Δώδεκα Αποστόλων)第1章 いのちの道①

ディダケー(十二使徒の遺訓、コイネーギリシア語: Διδαχή)は、「教え」を意味する、初期キリスト教の文書です。 十二使徒の教えと伝えられていますが、多くの学者によって1世紀後半から2世紀初頭に成立した文書と考えられています。(参照:ココ) ギリ…

美しいフランスとそこに息づく美しい人々

Head Covering Movementで共に翻訳の働きをしているフランスのカロリーヌが家の近くの写真を撮って送ってくれました。 目の覚めるようなブルーと若緑。彼女は、フランスの片田舎に居を構えているのですが、なんとそこはGPSにも探知されないくらい鄙(ひな)…

私がクリスチャンの教理論争史を愛しんでいる理由――Exclusive Psalmody Debateの事例から【キリスト礼拝の本質を考える】

私は、クリスチャンの教理論争史にとても興味があり、それらの文献を読むのが好きです。そして今日はみなさんに、私がなぜExclusive Psalmody Debate(礼拝時に詩篇歌だけを歌うべきか否かの論争)を愛しているのか、その理由をお分かち合いしたいと思います…

奥まった森林を歩いていたら

親愛なる私の姉妹へ 奥まった森林を歩いていたら、上のような可憐な花をみつけました。 狭く、身動きのとれない場所にあなたはいます。 〈私には、移動の自由はありません。〉 細い根と、細い茎でやっと立っています。 〈だから乱暴な風さん、どうか私のとこ…

ゴスペルフラ問題 Q&A+検証記事のご案内

ゴスペルフラ現象に関することですが、あるサイトで、この問題について真摯に取り組んだ末、ゴスペルフラを習うことにした方のコメントを拝見いたしました。この方のご見解と信仰に最大限の敬意を払いつつ、みなさんとご一緒に考えていけたらと思います。 イ…