巡礼者の小道(Pursuing Veritas)

聖書の真理を愛し、歌い、どこまでも探求の旅をつづけたい。

キリスト教シンクレティズム

東西の伝統派信者たちが取り組む必要のある諸課題(その2)

出典 目次 東方での課題 西方での課題 両者が共に闘わなければならない最大の敵

反マリア(Anti-Mary)の台頭――現代社会における女神崇拝

セオトコス(聖母マリア様)のイコン 『女神 聖と性の人類学』(女神研究序論)の中で田中雅一教授は現代における女神崇拝について次のように概説しています。

「永遠の哲学」(Perennial philosophy)、新プラトン主義【ニューエイジ、エキュメニズム運動の思想源流】

東方正教会のデイビッド・P・ハリー氏がPerennial Philosophy vs Logos Spermatikos(永遠の哲学 vs ロゴス・スペルマティコス)という講義の中で、現代のニューエイジ、エキュメニカル運動等の思想系譜を概説しています。

三位一体神のことを「御母」と呼ぶことが不可能な12の理由(by ドワイト・ロングネッカー神父)

出典 Fr. Dwight Longenecker, Twelve Reasons Why You Can’t Call God “Mother”(全訳) 目次 はじめに 1.イエスは神のことを「御父」と呼ぶよう私たちに言っておられます。 2.旧約聖書は神のことを御父と言及しています。 3.典礼は神のことを「御父…

異教神への舞踊儀礼と ‟かくれた母” マリア様【賛美フラとプロテスタント諸教会】

フラダンス(出典) 日本のプロテスタント諸教会には十数年前から、ハワイ経由で「賛美フラ(=ゴスペル・フラ)」という礼拝フラダンスが導入され始め、瞬く間に全国の諸教会に広まっていきました。

ボブ・デウェイ師の「解放のミニストリー」批評のものさしは果して十全だろうか?【過去記事に対するクリティカルな考察】

目次 ボブ・デウェイ著「なぜ『解放のミニストリー』によって人々はかえって束縛されるようになるのかーー『霊の戦い』という世界観に対する警告」の記事を再考する 2019年7月3日追記 カトリック教会のエクソシズム伝統について 正教会のエクソシズム…

『虚偽のキリスト像(Counterfeit Christs)』ーートレント・ホーン氏へのインタビュー(by マット・ネルソン)

Matt Nelson, COUNTERFEIT CHRISTS”: AN INTERVIEW WITH TRENT HORN, May 3, 2019(抄訳) インタビュアー:『虚偽のキリスト像(Counterfeit Christs)』が出版されました。本書の内容について少しお話ください。

私の辿ってきた道ーーケイティー・ウィング姉の信仰行程

レンブラント作(出典) 目次 カトリック家庭に生まれる 東洋宗教、瞑想の世界へ 内的幻の中にイエスが現れる 無教派クリスチャンになる メシアニック・ジュダイズムの集会へ 神父に内密に打ち明ける 「カトリシズム」と「メシアニック・ジュダイズム」 ゆる…

フリーメーソンについて(教皇レオ十三世)

1917年10月、フリーメーソンのローマでの大パレード。「我々はカトリック教会を破壊する。サタンはバチカンを支配する。」出典 目次 フリーメーソンからの攻撃に立ち向かったコルベ神父 教皇レオ13世回勅『フマヌム・ジェヌス』 2つの王国 2つの愛と…

「周縁化」される神と、人間の「義」による恐怖政治ーーファシスト霊性の現代復興

恐怖政治(la Terreur;18世紀フランス)出典 正教会ワールドで現在、「ベール駆逐論*1」を説いているキャサリーン・ケライディス女史は、同じ情熱を持って「専業主婦無用論」をも説いています。 *1:

「今日、我々が通らされている教会の危機は、主として、リトルジーの崩壊にその端を発していると私は確信している。」(by ヨーゼフ・ラッツィンガー)

リトルジーの崩壊(出典) 目次 ポピュラー音楽からの挑戦 礼拝ダンス Joseph Ratzinger, The Spirit of the Liturgy, 2000.(抄訳)

第二バチカン公会議後の教会の路線は本当に正しいのでしょうか?ーーカトリック信仰者の叫び

出典 カトリック・カリスマ運動内における賛美礼拝(2016年) (2017年) 目次 ミサを改悪して以来、カトリック教会の凋落は始まった 蔓延する典礼崩壊 第二バチカン公会議 3-3「典礼について」の草案をめぐって 比叡山宗教サミットについて 200…

十字架を見上げながら、クリスチャン・ヨガ?(by バジレア・シュリンク)

目次 まえがき ヨガとは何か? ヨガの目に見えない目的とは?

統一教会の「平和」、フェミニスト神学の「平等」ーー定義のないあいまい用語と敵のほくそ笑み

人はいろいろな意味合いで「平和」という用語を使っている。写真:Heavenly Culture, World Peace, Restoration of Light 目次 統一教会の方の訪問を受ける 「一つの理想的な平和世界」 定義づけのない言葉 「神学的リベラリズム」と「用語におけるあいまい…

私たちクリスチャンは旧約聖書をどういう風に捉えればいいのだろう?(by バルナバ・アスプレイ、ケンブリッジ大 解釈学)【悩める学生の皆さんへの応援記事】

あ~もうお手上げ、、かも。 目次 はじめにーーみんなが頭を悩ませてきた問題! 3つのアプローチをみてみよう。 モデル1.「旧約は律法についての書であり、新約は恵みについての書です。」 モデル2.「旧約は文化的に特定のものであり、新約は時代を超越…

キリスト教とギリシャ文化/哲学を私たちはどのように考え、どのように識別してゆけばよいのだろう?ーーA・ハルナック「ヘレニズム化説」に関する考察(by バルナバ・アスプレイ、ケンブリッジ大学)

殉教者ユスティノス著『ユダヤ人トリュフォンとの対話』(2世紀):ユスティノスとヘレニズム・ユダヤ教徒トリュフォンとが、旧約聖書の様々な箇所の解釈をめぐって交わす論争を対話篇の形で述べたもので、その序文は、プラトン主義者であったユスティノス…

賛美フラ、宣教と文脈化、現代語訳、キリストと文化ーー東方正教会教師との対話を通して学んだこと

主よ。あなたの耳を傾けて私に答えてください。私は悩み、そして貧しいのです。詩篇86:1 目次 揺らぐ確信と悩み ゴスペルフラに対する正教の視点 宣教と文脈化(contextualization)ーー二つの極端を避ける 教区生活における文脈化 国家と‟国教”と国語 …

しかし物事には両面がある。ーー私がヘブル的ルーツ運動(HRM)には反対しつつも、そこで出されている問題提起(の一部)には共感/同情している理由

出典 ヘブル的ルーツ運動(HRM)には多くの深刻な教理的問題がありますが、その中にいる人々の文章を読んでいてしばし感じるのが、「ピュアなもの、汚されていないもの、オリジナルなもの」に対する彼らの切実なる求めの心です。そしてこういった求め自体は…

この道の行きつくところーー三人の女性の物語【フェミニズムとキリスト教世界観】

(出典) 目次 はじめに メアリー・デイリーの物語(カトリック出身) 女性の革命 父なる神を「超えて」 ローズマリー・R・リューサーの物語(リベラル左派) 影の薄い父親 最初の葛藤 メキシコ系アメリカ人女性との出会い 政治的アクティビストへの道 女神…

ただ恵みによってーー「ヘブル的ルーツ運動」:ある脱会者の心の軌跡

恵みとは、、何だろう(出典) 目次 はじめに パート1 ことの始まり はじめてのメシアニック・シャバット 礼拝の美しさ、神に対する畏敬 「ヤハウェ」と「イェシュア」 シッドゥールを用いた祈り パート2 より深く入っていく 「新契約」ではない「更新され…

「賛美フラ」の土台原理の正当性を問う(by サンディー・シンプソン)【土着の民の運動検証】

Sandy Simpson, Reasons to Reject the “World Christian Gathering on Indigenous People” Movement, 2006 (Apologetics Coordination Team)より抄訳 土着の民の運動(“World Christian Gathering on Indigenous People” Movement, 略称:IPM)の指導者たち…

ゴスペルフラ問題 Q&A+検証記事のご案内

ゴスペルフラ現象に関することですが、あるサイトで、この問題について真摯に取り組んだ末、ゴスペルフラを習うことにした方のコメントを拝見いたしました。この方のご見解と信仰に最大限の敬意を払いつつ、みなさんとご一緒に考えていけたらと思います。 イ…

ゴスペルフラ現象についてのさらなる考察と気づき

冒頭の記事を書いた後、いろいろな方ととても有益な意見交換をする機会が与えられました。私はみなさんからの尊いご指摘により、以下のような点に気づかされました。

異教文化を「聖別」?――ゴスぺルフラ現象の背後に潜む新神学および「土着の民の運動(Indigenous People’s Movement)」について【文化と宣教】

Gospel Hula (情報源) 先月、私は、フラダンスを用いたキリスト礼拝のあり方について次のような記事を書きました。 元々女神に捧げられていたハワイの異教ダンスを「聖別し」、「贖い(redeeming)」、伝道や礼拝のために「善用する」というこの新しい宣教…

「イマージング・チャーチ・ムーブメントとは何ですか。そしてどのようにしたら私たちはその動きを識別することができるのでしょうか。」(by ジョン・マッカーサー&フィル・ジョンソン)【その2】

【その1】からのつづきです。 Seeker Sensitive Churches(「求道者にやさしい」教会) フィル・ジョンソン:教会史をみても、こういった「文化を聖別しよう」という発想は、各世代に存在していたように思われます。 つまり、教会の中の一角に、「この世の…

異教文化を「聖別」?――フラダンスを用いたキリスト礼拝のあり方をご一緒に考えてみましょう。【ゴスペルフラ/文化と宣教/イマージング運動検証】

先日の記事の中で、ある姉妹が、教会の主日礼拝で催される賛美フラのあり方に良心のつまずきを覚え、苦悶しておられる旨をみなさんに共有しました。 その後も私は、「元々異教女神に捧げられていたフラダンスをキリスト教礼拝の中に取り入れる」という発想の…