巡礼者の小道(Pursuing Veritas)

聖書の真理を愛し、歌い、どこまでも探求の旅をつづけたい。

主日礼拝とはまず第一に信者のための集まりです。(by R・C・スプロール)

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牧者たちが羊を養う代わりに、道化師たちが娯楽でヤギを楽しませるような時代が、やがて教会に到来するだろう。――チャールズ・H・スポルジョン

 

 

R.C. Sproul, Good Intentions Gone Badより抄訳(here

 

「地獄への道は善意で敷き詰められている(The road to hell is paved with good intentions)」という諺があります。善い意図でなされるものであっても、破滅的な結果や帰結をもたらし得るということです。

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なぜキリスト教会の要塞に破れがあるのか?――福音主義フェミニズム前進を支える二大同盟者たち(by ウェイン・グルーデム)

 

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Wayne Grudem, Evangelical Feminism and Biblical Truth, chap.14

 

  • ① 同盟者その1――世俗文化
  • ② 同盟者その2――臆病な牧師たち

 

① 同盟者その1――世俗文化

 

対等主義(egalitarianism)は、キリスト教諸機関に影響力を及ぼそうとしていますが、その際、対等主義には、二人の重要な同盟者がいます。

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聖書の権威を放棄する秘かなる10の道すじについて(by D・A・カーソン)

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D.A. Carson’s “Subtle Ways to Abandon the Authority of Scripture” (here)

 

訳者はしがき

この記事は、2016年5月に、オハイオ州クリ―ヴランドでなされたD・A・カーソンの講義録です。要約筆記者は、ライアン・ウェルシュ氏です。

 

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 D.A.Carson

 

この講義の中においては、カーソン氏は、意図的に聖書の無誤性や信憑性に疑いを投げかける懐疑論者たちの議論には焦点を置かず、むしろ、クリスチャン自身が、――意識的に、無意識的に――聖書の権威を放棄する10の道すじについて語っています。以下がその要約です。

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健全な教理の重要性(by A・W・トーザー)

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A.W. Tozer, The Importance of Sound Doctrine(全訳)

 

キリスト者生活の中において、どれほど健全な教えが重要かということについては、これを強調してもしすぎることはないと思う。もし私たちが「正しい生き方」を志すなら、あらゆる霊的な事柄に関する「正しい考え」というのは、ぜひとも必要とされるものである。

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異教文化を「聖別」?――ゴスぺルフラ現象の背後に潜む新神学および「土着の民の運動(Indigenous People’s Movement)」について【文化と宣教】

     

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 Gospel Hula (情報源

 

 

先月、私は、フラダンスを用いたキリスト礼拝のあり方について次のような記事を書きました。

 


元々女神に捧げられていたハワイの異教ダンスを「聖別し」、「贖い(redeeming)」、伝道や礼拝のために「善用する」というこの新しい宣教アプローチは、一体どこにそのルーツを持つのでしょうか。

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女性牧師問題とフェミニスト聖書解釈――「軌道解釈(Trajectory Interpretation)」に対する応答(by ウェイン・グルーデム)【後篇】

前編〕からの続きです。

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Wayne Grudem, Evangelical Feminism and Biblical Truth, chapter 9より翻訳抜粋

回答3.この「軌道解釈」は、旧約聖書とは区別される新約聖書の特異性(uniqueness)について理解し損なっています。

 

R・T・フランスは次のような議論を展開しています。

 

.私たちはすでに旧約聖書から新約聖書にかけての《変化》を見ている。

.新約聖書の中で、(使徒15章のエルサレム会議にみられるように)異邦人たちがどのようにして完全な形で教会に包含され得るのかについて、使徒たちが徐々に、その理解を深めていったことを知っている。France, Women in the Church's Ministry, p17-19

.それならば、新約聖書の中に書かれている内容を越えたところの《変化》を私たちが禁じることなどできようか?いや、禁じるべきではない。

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被造物への愛着心

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被造物への愛着心はなんと強力なものでしょうか。それは時に大波のように激しく心を揺さぶり、かき乱し、本来、主だけで占められるべき奥の部屋に抗い得ないような力で押し入ろうとしてきます。

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