巡礼者の小道(Pursuing Veritas)

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女性叙階および同性婚祝福に関するカリストス・ウェア府主教の不穏な言明について(by ヨアンネス・アピアリウス神父)【正教フェミニズム問題】

Kallistos Ware on Ordination of Women and Blessing of Same-Sex Marriages

カリストス・ウェア府主教(正教会)

 

Fr. Ioannes Apiarius, Met. Kallistos Ware on the Ordination of Women and Blessing of Same-Sex Marriages, 2018.(拙訳)

 

以下に掲載するのは、2009年8月2日、VirtueOnlineにて公開されたカリストス・ウェア府主教のインタビュー記事の抜粋です。ジョージ・ウェストハーヴァー神父は、ランベス会議(2008年)の席でさまざまなトピックに関し、カリストス主教に質問しています。聖公会の説明によれば、世界中の聖公会主教たちが出席するこのランベス会議は「約10年毎に開催され」、「カンタベリー大主教が議長を務めています。」

 

このインタビューの中で、聖公会によって承認された女性叙階や同性婚祝福に関する件および、それが正教会やカトリック教会にどのような意味を持っているのかに関する問いがなされています。

 

カリストス府主教が女性司祭叙階および同性婚祝福に関しどのような発言をし、それらの諸事項をどのように取り扱っているかに注目してください。まず彼自身には不同意の意向がないことが見て取れます。

 

彼は聖公会の諸決定に抗論せず、諸教会の間におけるコンセンサスへの希望を表明しています。言い換えますと、彼は聖公会の立場の非倫理性や誤謬に心乱されてはおらず、ただ正教会やカトリック教会がそれらを受容することを懸念しているにとどまっている、ということが言えるかと思います。また、聖公会がこういった異端的諸変更を受容した事実をカリストス府主教が‟聖霊による導き”であるかもしれないとほのめかしていることにも留意してください。以下、インタビュー記事です。

 

―――――――

 

「ですからアングリカン・コミュニオンは女性司祭/主教叙階の問題を孤立的に決定することはできません。同性婚祝福に関する問題も同様です。それらは御体全体によるコンセンサスを必要としています。

 

より広範囲な教会コミュニオン——すなわち正教会およびローマ・カトリック教会——との紐帯を念頭に置くことなしに、アングリカン・コミュニオンは単独でこれらの問題を解決することはできません。それゆえ、正教徒として私はこの点で非常に憂慮していますし、ローマ・カトリック教徒たちも憂いています。こういった重要諸事項において聖公会は公同的コンセンサスなしに一人で勝手に行動してしまったと私たちは感じています。

 

女性司祭叙階および同性婚祝福のような問題に関しては公同的コンセンサスが必要であるということを語ってきました。こういったものは教会秩序およびこれまで受容されてきた主要な倫理的教えからの逸脱であり、それゆえこれらの承認に関してはアングリカン・コミュニオン内だけでなく、その他の諸教会——特に歴史的に使徒的信仰および秩序を保持してきたローマ・カトリックおよび正教会——との間にコンセンサスがなければなりません。さてコンセンサスの必要性というのは物事の片側部分です。

 

しかるに、そこに預言的アクションのための可能性もまた存在しているとは言えないでしょうか。一群の人々があえて立ち上がり、「さあ我々はかくかく実践すべきだ」と言わない限り、何も変化は起されないのではないでしょうか。そしてたといそれらの証言がかなり論争を呼び起こす種類のものであったにせよ、彼らの立場を支持する人々が起されないとも限りません。

 

そしてもしやアングリカン・コミュニオンは、他のキリスト者たちを新しい道(new paths)に導き入れるべく、聖霊により導かれ〔女性司祭叙階および同性婚祝福に踏み切った〕ということが言えなくもないでしょうか。私はそれを妥当な議論としてみることもできますし、それと、先程の公同的コンセンサスの必要性というポイントとの均衡を図りたく思います。

 

いかにして両者を共に実行することができるのでしょう。つまり、公同的コンセンサスを保持しつつ、聖霊の内に自由への恵みの余地を許容すること、、、聖伝に忠実である必要性と、新しいイニシアチブに対しオープンである必要性です。そしてこれが本ランベス会議で私たちが取り扱っている内容の要だと思います。」

 

ーインタビュー記事終わりー

 

↓ カリストス・ウェア府主教が公にサポートしている正教女性団体Women's Ministries Initiativeのサイト

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