巡礼者の小道(Pursuing Veritas)

聖書の真理を愛し、歌い、どこまでも探求の旅をつづけたい。

私たちは、この地上に居るべき場所を失い、去って行く老人のように消えて行くのであろうか。(日本キリスト聖公会 ラファエル梶原史朗主教)【聖公会のフェミニズム問題】

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Libby Lane: Church of England consecrates first female bishop (2015年1月)

 

目次

 

英国教会は、遂に、女性を主教に聖別することを決議した。

 

(日本キリスト聖公会、The Traditional Anglican Church in JapanのHPより)

 

英国教会総会は、〔2014年〕7月中旬、遂に法的に、女性を主教職に聖別することを承認するという歴史的な決議をした。〔中略〕

 

この決議を受けてローマ教皇庁当局は、これによってカトリック・聖公会の交流の道が閉ざされてしまうとは考えていないと言明しているが、少なくとも、主教制の故に、第2ヴァチカン公会議に於いては《離れた兄弟たちの中で特別な位置を占める聖公会*1》と呼ばれ、教皇パウル6世とラムゼイカンタベリー大主教との間で目指されて来た「目に見える一致」への今日まで営々と続けられてきた努力の積み重ねは、無くなってしまったと言うことが出来るであろう。〔中略〕

  

そのような英国聖公会の中で、なお信仰的良心に従って女性主教職を認めることのできないごく少数の聖公会員は、どのように信仰生活を続け得るのかという具体的かつ法的な対応は、これからのことであろう。

 

私は今日まで友人たちに、「わたしは、昔も聖公会(員)、今も聖公会(員)、これから先もずっと聖公会(員)である」と表明して来たが、それは、従来の「聖公会」の意味であって、残念ながら今回新しく作り出された「聖公会」ではない、という他は無いのである。

 

私たちは、この地上に居るべき場所を失い、去って行く老人のように消えて行くのであろうか。

 

あるいは、ローマ・カトリック教会の中に、己が魂の休みどころを求めて行くのであろうか。

 

わたしは、そのような英国聖公会員や、世界の他の聖公会員と共に、なお、祈り続けなければならないと思っている。

 

ラファエル梶原史朗主教

2014年7月26日

 

追伸:「私たちは、この地上に居るべき場所を失い、去って行く老人のように消えて行くのであろうか。あるいは、ローマ・カトリック教会の中に、己が魂の休みどころを求めて行くのであろうか。」という悲痛なる問いをされたラファエル梶原史朗主教は、それから約半年後の2015年1月15日に、カトリック司祭に按手されたことがこの記事に記されてあります。

 

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日本キリスト聖公会について  

(2017 聖霊降臨日改訂)



わたしたち、カンタベリーの聖オーガスチン(日本語)会衆は、2015年1月15日、駐日大使館聖堂にて、オーストラリアの南十字星の聖母属人教区(OLSC)に所属する小さなグループとして生まれました。その名前は、教区長ハリー・エントウイッスル Harry Entwistle 師父の命名によります。(注)

 

The Right Reverend Harry Entwistle, Promonotory Apostolic The Ordinary 教区長 
Monsignor Harry Entwistle, Protonotary Apostolic
ハリー・エントウィッスル

 

属人教区とは何ですか。


世界的に言えば、土地の上に立てられた教会の最小の単位を現わす教区という共同体があって、大抵は大きな都市の名前が付けられています。エルサレム教区とか、パリ教区とか、東京教区とかいうもので、、教皇様から任命された司教(Bishop)がその長を務めます。

これに対して属人教区は、土地の上にではなく、教皇様に任命された直属の教区長(Ordinary あるいは Bishop)の周りに設立された共同体で、属人の教区と言ってよいものです。


いつ設立されましたか。

 

聖公会の悩める主教、司祭、信徒たちからの請願に応えて、教皇ベネディクト16世は、使徒憲章 Anglicanorum Coetibus「聖公会の人々」 【このホームページのLINK欄をご覧ください】 を発布(2009年)されました。その後、2年ほどを経て2011年1月1日、イギリスに、ウオルシンガムの聖母属人教区、その6か月後に、北米(カナダを含む)大陸に、聖ペトロの椅子属人教区、そして2012年6月に、オーストラリア大陸に、南十字星の聖母の属人教区が設立されました。 

アメリカの聖ペトロの椅子属人教区には、2016年2月に第2代目の教区長として、教皇庁のロペス神父が、、属人教区としては初めての司教(Bishop)として司教叙階され、着座されました。

今回の属人教区は、聖公会の聖職信徒が、礼拝と霊性を携えたまま受け入れられ、カトリック教会の一部分として設立されたものです。このことによって、女性への司祭叙階のゆえに使徒職の伝統を失って途方に暮れていた聖公会員の魂が救われることになりましたし、さらに教皇様は、カトリック教会が、御心ならば一層満ち満ちた姿をあらわすために、北方の英国に培われたカトリックの礼拝と霊性をもって奉仕することをもお求めになりました。

 

日本の小さなわたしたちが、それに直接貢献できるとは思ってもおりませんが、すべては、主の思し召しのうちにあることと思っています。

一つの具体的なできごととしては、2015年11月に、属人教区の教会で使用するためのミサ典礼書 Divine Worship: The Missal が公認・出版され、11月29日の待降節第1主日から、用いられて始めました。教会暦、聖書日課、式次第、奉献文などはローマ・ミサ典礼書と共通あるいは同一です。しかし、宗教改革以前からの祈祷文のほかに、宗教改革後に英国で養われた祈祷文や音楽が、私などにも、それと分かるほどに、香り豊かに取り入れられています。

さらに、わたしたちのカンタベリーの聖オーガスチン会衆に続いて、2016年6月24日に、喜ばしいことに広島教区の助祭パウロ山岡功典師が駐日教皇大使チェノットゥ大司教様によって司祭に叙階され、カンタベリーの聖ローレンス会衆が広島に誕生しました 。

わたしたちは通常、各自が、カトリック小教区や修道会のミサに出席して御聖体を拝領し、交わりを頂いていますが、年に二、三回は、カンタベリーの聖オーガスチン会衆としてミサをささげています。


わたしたちの使命


わたしたちの思いはいつも、主キリストが願われた一致への祈り(ヨハネ17章)に添うことにあります。その使命は、早急には実現しそうにありませんが、教会の一致を目指して、これはまた、カンタベリーの聖オーガスチンの思いでもあったと思われますがーーすべてのクリスチャンたちとともに一致への巡礼の旅を続けて行くことにあります。

それはさらにキリストの御心に従い、すべての人々に及び、信仰ゆえの悩みを持つ人たち、教派ゆえに悩みを抱く人たち、さらに、この世のすべての人たち、病気や生活に悩んでいる人たち、貧しくお金のない人たち、住まいを無くした人たち、戦乱に苦しむ人たち、破壊を被り続けている地球環境へと及びます。そのような思いを抜きにしてミサはささげられません。

司祭は、いつも、いわば私的に自宅でミサをささげますが、上述のように属人教区としてのミサをささげる集いが年に二、三回はあります。その日時はホームページにお知らせいたします。その節はどうか、同じように巡礼の旅を続けておられる皆様のご参祷をお待ちしております。

また、公教要理、カテキズムの講義のご希望があれば。何時でも、どこへでもお訪ね致します。 また、洗礼はカトリック教会の洗礼ですから、そのあとは、カトリックの小教区なり、わたしたちの属人教区へなり、いずこへでもご希望に沿って登録することができます。

 

Fr. Kajiwara 司祭
ラファエル梶原史朗
Fr. Raphael Kajiwara
e-mail: raphael@td5.so-net.ne.jp

 

 

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*1:教会憲章第3章13.「・・・・・カトリック的伝承と制度が部分的に存続している教団の中では、英国国教会が特別な位置を占めている」。