巡礼者の小道(Pursuing Veritas)

聖書の真理を愛し、歌い、どこまでも探求の旅をつづけたい。

いかに読書すべきか(三木清)

目次(見出しは読みやすさを考え、管理人が任意に作成しました。)

  • 1.読書の習慣を作ることの大切さ     
  • 2.技術としての読書
  • 3.多読および濫読について
  • 4.専門を有すこと
  • 5.何を読むべきか
  • 6.古典について
  • 7.原典を読むことの大切さ
  • 8.原書を読むことについて
  • 9.発見的であること
  • 10.正しく読むことの大切さ
  • 11.急がず緩やかに読む
  • 12.繰り返し読む
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「まことに、あなたは、私のたましいをよみに捨ておかず。」ーー墓の彼方を眺望しつつ詩篇16篇8-11節を歌う。

どのくらい前になるのかは分かりませんが、エジプト中部のベニ・スエフ(بني سويف)近郊の小さな町で世界最古の詩篇(歌)集(Psalter;詩篇、聖詠)が発見されたそうです(紀元4世紀)。ではその町のどこで発見されたのかというと、ある年若い娘さんのお墓の中だったそうです。そして娘さんの頭はその詩篇の上に横たえられていたとのことです。

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和らげられた風(by ジョン・マクダフ)

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John MacDuff, The Wind Tempered, 1879(抄訳)

 

「これこそが安息である。疲れた者に安息を与えよ。これこそ憩いの場だ。」(イザヤ28:12)

「主は東風の日に、ご自身の激しい風を抑えて〔restrains〕彼らを移しやられた。」(イザヤ27:8、英訳からの直訳

 

この箇所は、比喩的な意味で、焼けつく砂漠の強風に襲われ苦しんでいる人々をかくまう、避難所のような聖句です。

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神を知り、人を知るという営みについて

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神を知り、人を知るという営みは〈自然的に〉為され得るものなのでしょうか。また、この現代社会の中で、神と人を〈自然的に〉知っていくことはそもそも可能なのでしょうか。そしてもしもそれが可能であるならば、それはどこで、どのようにして可能とされるのでしょうか。

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聖書のワード・スタディーをする際に注意すべき事:その⑯ 意味と指示(reference)との間の根拠なき連結(by D・A・カーソン)

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D.A.Carson, Exegetical Fallacies, Chapter 1. Word-Study Fallacies, p.25-66(拙訳)

 

小見出し

  • 意味と指示について
  • 事の核心点:文脈に対処する
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聖書のワード・スタディーをする際に注意すべき事:その⑮ 言語資料の際立った特徴点を、根拠なく軽視する(by D・A・カーソン)

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D.A.Carson, Exegetical Fallacies, Chapter 1. Word-Study Fallacies, p.25-66(拙訳)

 

"to justify"(義とする)という意味で、パウロがδικαιόωを用いており、"justification"(義認)という意味でしばしば δικαιοσύνηを用いているという理由で、多くの学者たちは、これらの語が他の記者たちによって用いられている時でもこの意味をそのままあてがおうとしています。

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聖書のワード・スタディーをする際に注意すべき事:その⑭ ギリシャ語新約聖書のセム語的背景に関する諸問題(by D・A・カーソン)

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使徒パウロ

 

D.A.Carson, Exegetical Fallacies, Chapter 1. Word-Study Fallacies, p.25-66(拙訳)

 

この表題の下には、おそらく一グループとして括ることのできる、数多くの困難な問題および、それに付随する数々の誤謬が潜んでいます。

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