巡礼者の小道(Pursuing Veritas)

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カンタベリーからローマへの避難路ーー増加の一途をたどる保守聖公会信者のカトリック改宗【聖公会のフェミニズム問題とリベラル化】

元イギリス国教会司祭のカトリック叙階式(前橋カトリック教会にて、2011年2月)出典

 

 

教会がグローバルな諸問題に直面する中、地域教会で日々奉仕しておられる司祭や牧師の方々がこれまで以上に多くの精神的葛藤やチャレンジを受けておられることが、さまざまな文書や証しを通し伝わってきます。

 

昨日、ヨハネ・ステファノ加藤智(さとる)師の改宗ストーリーを読みました。加藤師(63)は、長年イギリス国教会司祭として奉仕しておられたそうですが、2011年、カトリック教会の司祭に叙階されました。(カトリック新聞2011.1.23付・UCANに記事掲載)

 

カトリックさいたま教区/CATHOLIC SAITAMA DIOCESE【イベント報告 PAST EVENTS 2011】

 

お証しを読むと、加藤師の転向を決定的なものにしたのは、やはり聖公会の女性司祭叙任をめぐる問題だったことが書かれてあります。実際、この10年余りの間に、相当数の保守聖公会司祭や信徒たちが、この問題に悩み苦しんだ末、ローマ・カトリック教会(あるいは東方正教会)に移っていったそうです。

 

 

この事についてテレグラフ誌は次のように報道しています。

 

「エブスフリートの司祭であるアンドリュー・バーンハム師は取材に対し、聖職者たちは英国国教会のリベラル路線および伝統的信者たちの取り扱われ方に失望していると述べ、次のように言っています。

 

『女性司祭という形をとった女性ミニストリーを受け入れない私たちは、時代錯誤だとみなされていますが、ここでなされている議論は残念ながら神学的なものというよりは社会学的なものになっています。』

 

リッチボローの司祭であり、同じく英国国教会を去ろうとしているケイス・ニュートン師もまた、英国国教会がますますリベラル化してきている様に失望しています。『英国国教会は本当に変わってしまいました。もはやここに教義的確かさはありません。これまで以上に相対的になってきています。』」

 

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保守聖公会信者であったC・S・ルイスは、1948年という早い段階で、女性司祭・牧師制度が非正統的なものであることを論文「教会の女性祭司たち?("Priestesses in the Church?")」の中で的確に指摘していますが、ルイスがもしも今生きていたら彼はどのような決断をしていたのでしょうか。とどまるべきか、それとも。。。

 

ー終わりー

 

 

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