赤の広場を行進するボリシェヴィキ軍(引用元)
「階級のないユートピア社会を!」1917年のロシア革命勃発の翌年、ウクライナはドイツ軍の占領下に入りました。
この時期、ウクライナにはドイツ系のメノナイト教徒、ルター教徒、カトリック教徒などが数多く住んでいて、信仰コミュニティーを形成していましたが、1918年は、彼ら兄弟姉妹にとって流血と惨劇の年となりました。赤軍と白軍の内戦に加え、ドイツ軍の撤退後、国自体がアナーキー(無政府)状態と化し、武装した強奪者たちによる強盗、レイプ、殺人がいたるところで行なわれました。
神によって立てられた権威や秩序に対する人間側の反抗や転覆行為は、たといそれがどんなに美しいキャッチフレーズやプロパガンダで装飾されていようとも、その行き着く先は、混乱、分裂、背反、流血、戦争、荒廃であることは、これまでの人類の歴史が立証していると思います。
それだけでなく、「権威を侮る者たち」(2ペテロ2:10)の宗教的・政治的操作によって権威が転覆させられ、空洞化させられる結果、今度は、非常におそろしい形での《独裁的権威》がその空白を埋めるべく私たちの上に君臨するようになる。――そのことも、これまでの歴史が証言しています。
著名なクリスチャン・フェミニストであるレイチェル・ヘルド・エヴァンズさんが、結婚の中における「相互恭順(mutual submission)」という新種の教えを現在、大々的に広めています。
そのレイチェルさんが、ご自分のブログの中で、グレッグ・ボイド師の説教ビデオ "Who's the Boss in Your Marriage?"を絶賛しておられました。エペソ5:21のこういった対等主義見解は、フェミニズム思想のキリスト教会浸透と共に、近年広がりをみせている新解釈です。
これまで2000年余りに渡る教会史を通し、相互恭順という、このような主張を繰り広げた著述家というのは1968年の時点まで皆無でした。そして現在、対等主義の人々は、「互いに従い合いなさい」というこの聖書箇所を取り、結婚における男性かしら性および権威は存在しないという風に解釈しています。Wayne Grudem, Evangelical Feminism and Biblical Truth, chapter 6 (ココ)
「すべてをフラット(平ら)にしていこう」という、一見美しく耳障りのいい、こういった潮流の背後に、「権威を侮る者たち」の父であり、いにしえの反逆者(創3:15)による、洗練されかつ非常に巧妙な操作とアジェンダがあることを私たちは見抜かなければならないと思います。
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