巡礼者の小道(Pursuing Veritas)

聖書の真理を愛し、歌い、どこまでも探求の旅をつづけたい。

キリスト教リベラリズムの諸形態

「夫に対する妻の恭順の掟は、新約期、『伝道目的』のために出されていたものです。しかし今日ではそういった目的はもはや有効性を持っていません。ですから、妻は夫に従う必要はないのです。」という主張はどうでしょうか。

Wayne Grudem, Evangelical Feminism and Biblical Truth, chapter 6 ウィリアム・ウェブは、次のように言っています。 ――ペテロは、「妻たちよ。自分の夫に服従しなさい。たとい、みことばに従わない夫であっても、妻の無言のふるまいによって、神のものと…

「創世記1-3章によれば、男性のかしら性(male headship)というのは、人類が堕落する以前には存在していませんでした。ですから、これは罪がもたらした負の産物です。」という主張はどうでしょうか。【後篇】

Wayne Grudem, Evangelical Feminism and Biblical Truth, chapter 3 (前篇からのつづきです。) 回答2. 抑圧的な男性支配というのが堕落以前には存在していなかったというのは真です。しかし、結婚の中における男性のかしら性(male headship)および固…

聖書の主要な教えを、「文化的に相対的なもの」として再解釈しようとする最近の傾向について――ロバート・W・ヤーブロー師の警告(カベナント神学校新約学教授)

Covenant Theological Seminary in St. Louis ロバート&キャサリン・クローガー著「I Suffer Not a Woman」の中で展開されている「グノーシス異端説」に関する書評を書いたロバート・ヤーブロー(Robert W. Yarbrough)は、このレビューの中で次のような警…

同性愛問題と、岐路に立つ私たち聖書信仰のクリスチャン(前回の記事への追記)

下は100万件に近いアクセスのあるマシュー・ヴァインズ氏の同性愛擁護ビデオです(約5分)。教育・法曹・主要メディアだけでなく、今やエヴァンジェリカル界のメインストリームも徐々に、こういった「聖書的」見解支持の方に流れてゆきつつあります。

プロタゴラスとヒューマニズムの起源について(R・C・スプロール)

R.C. Sproul, The Consequences of Ideas, p. 29 プロタゴラス プロタゴラスは、古代アテーナイにおけるもっとも影響力あるソフィストでした。そして近代歴史家たちはしばし彼のことを「ヒューマニズムの父」と描写しています。 プロタゴラスのかの有名な金…

アンチノミアニズム(無律法主義)②-知られざるその脅威

Finny Kuruvilla, King Jesus Claims His Church, Anchor-Cross Publishing, Massachusetts, 2013, p107-108より一部引用 執筆者:F・クルヴィラ師 現在、キリスト教界の中で猛威をふるっている恐ろしい異端の存在に、ほとんどの人は気づいていません。この…

アンチノミアニズム(無律法主義)①-6つの類型

Antinomianism (Japanese) | Grace Valley Christian Centerより一部引用 執筆者:P・G・マシュー師 「Concise Theology」(『聖書教理がわかる94章』篠原明訳)という本の中で J. I.パッカーは、アンチノミアニズム異端をいくつかのタイプに分類している。…

聖書の無誤性についてのシカゴ声明(The Chicago Statement on Biblical Inerrancy, 1978)

目次 聖書の無誤性についてのシカゴ声明 序文 聖書の無誤性に関するシカゴ声明 主張と否定の諸条項 【補足資料】無誤性と聖書信仰――(鞭木由行師『聖書信仰とその諸問題』より抜粋) 無誤性は決して新しい教理ではない (1)神論と無誤性 (2)キリスト論…