巡礼者の小道(Pursuing Veritas)

聖書の真理を愛し、歌い、どこまでも探求の旅をつづけたい。

アラビアの荒野へ

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出典

聴罪司祭様の導きで某長老の元に行きました。信仰や神学上の問題のことで相談に乗ってもらうためです。

 
老齢で円熟したこの賢人の言葉に接する中で、主の光が私の心に射し込み、自分が正教信仰の基礎の基礎も分かっていないということに対する気づきが与えられました。「ああ、自分は本当に分かっていないんだなぁ。ただ表面をなぞっているだけなんだなぁ」ということに目が開かれたのです。それと同時に言いようのない安堵感が私の魂を訪れ、なにかあたたかいものに包まれるような感覚を覚えました。


おりしも今日は、東方暦における大斎(レント)準備週初日でした。遠く離れて立ち、目を天に向けようともせず、自分の胸をたたきながら「神さま。こんな罪びとの私をあわれんでください」(ルカ18:13)と祈った取税人の心の世界を想いました。


「黙してアラビアの荒野に退きなさい」(ガラテヤ1:17参)。長老様は最後にこのような導針を与えてくださいました。


アラビアの荒野に退く――。私はこの助言に素直に従いたいと思いました。


どうか私たち一人一人の歩みが主のみこころに適うものとされ、活動の場にある時にも、独り荒野に退く時にも、私たちのこころの中心にいつも主に対する一途なる愛と献身がありますように。