巡礼者の小道(Pursuing Veritas)

聖書の真理を愛し、歌い、どこまでも探求の旅をつづけたい。

ダニエル書「三人の若者の賛歌」を祈り歌う。

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大地は、主を賛美し代々にたたえあがめよ。 山と丘よ、主を賛美し、代々にたたえあがめよ。 地に生える草木よ、主を賛美し代々にたたえあがめよ。ダニエル書補遺74-76

 

目次

  • アザルヤの祈りと三人の若者の賛歌について
  • 「三人の若者の賛歌」をコイネー・ギリシャ語で祈り歌う。

 

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教会一致のしるしの体現者ーーキュリロスとメトディオス(9世紀)

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キュリロス(右)とメトディオス(左)

 

目次

  • キュリロスとメトディオスの活動
  • 教皇からの厚遇 
  • スラヴ語典礼へのフランクの対抗措置 
  • シルミウムの大司教メトディオス 
  • フランクとの確執で浮上した「フィリオクェ」 
  • メトディオスの死
  • キュリロスとメトディオスの活躍の意義 

 

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受肉の神秘ーー現代に語りかけるトマス・アクィナス

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「私の神よ、私があなたを忘れても、あなたは私を忘れないでください。私があなたを見捨てても、あなたは私を見捨てないでください。私があなたから離れても、あなたは私から離れないでください。私が逃げだしても呼びもどし、反抗しても引き寄せ、倒れても起きあがらせてください。」アクィナスの祈り

 

山本芳久著『トマス・アクィナスーー理性と神秘』p.262-264,p.267-272(抜粋)

 

たとえば、『神学大全』第3部第46問題第4項においては、「キリストは十字架において受難しなければならなかったのか」という問いが立てられ、「キリストが十字架の死を蒙ったのは最もふさわしいことであった」としつつ、7つの理由が列挙されている。

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新しい地(НОВОЕ МЕСТО)ーーラトヴィアの殉教者、リガのイオアンの信仰詩

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ラトヴィアの大主教リガのイオアンは、1934年10月12日の夜、キシュ湖(Ķīšezers)近郊にある主教館の中でむごたらしい殉教の死を遂げました。暗殺者たちは見つかりませんでしたが、ボルシェビキ政権工作員による犯行であるとの見方が大勢を占めています。

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聖体と教会的ドケティズム(ecclesial docetism)について(by ブライアン・クロス、マウント・マースィー大学)

「あらゆる善の中でも至高善である『一致』が、あなたにとっての最大の関心となるよう専心しなさい。」ーーアンティオケの聖イグナティオス(『聖ポリュカルポスへの手紙』2世紀)

"The Institution of the Eucharist" Nicolas Poussin (1594-1665)

 

目次

  • 初代教会とドケティズム
  • 教会的ドケティズム
  • 「ドケティズム」と「エウテュケス派」
  • ユーカリスト的聖体と神秘的聖体

 

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分裂があたかも一致であるかのようにみなし、分裂に安住することについて(by ブライアン・クロス、マウント・マースィー大学)

The Handing-over the Keys (Sanzio Raffaello、1515)

 

目次

  • 「一致(unity)」に関する二つの異なる観念
  • プロテスタント、カトリックそれぞれの教会観
  • 中間的立場は存在しない
  • 共に立つために

 

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「正統性」について(by G・K・チェスタトン)

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G.K. Chesterton (1874-1936)

 

G.K. Chesterton, The Paradoxes of Christianity(抄訳)

 

人々は〈正統性〉をなにか、重々しく、単調で、安全なものであるかのように語るという愚習に陥ってしまっている。しかし、〈正統性〉ほど、危険多く且つエキサイティングなものは未だかつて存在したことがなかった。

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