巡礼者の小道(Pursuing Veritas)

聖書の真理を愛し、歌い、どこまでも探求の旅をつづけたい。

教父クリュソストモスの祈りーー神の御言葉を読む前、もしくは敬聴する前に

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ヨハネス・クリュソストモス( Ἰωάννης ὁ Χρυσόστομος,344年または349年ー407年)

 

Prayer of Saint John Chrysostom, Before Reading or Listening to the Word of God(拙訳)

 

おお主イエス・キリスト、わが心の目を開いてください。そうすれば、私は汝のみことばを敬聴し、また汝のみこころを理解しそれを行なうことができます。この地にあって私は寄留者であり旅びとです。

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「○○的な聖書の読み方をしよう」と人に誘われた時、私たちはどう対応すればいいのでしょうか?

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ある時、教会の役員の方が私の所に来られ、次のようにおっしゃいました。「あのね、○○的な聖書の読み方って知ってる?これ、すごいんよ。講義テープ貸したげるから一度聴いてみて。○○的読み方分かるとね、聖書が、ぐぁーってものすっごく良く分かってくるから。」

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「時代の教理」ファシスト的伝統(by G・エドワード・ヴェイス他)

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「彼は愚かではなかった。完全な無思想性―――これは愚かさとは決して同じではない―――、それが彼をあの時代の最大の犯罪者の一人にした素因だったのだ。このことが〈陳腐〉であり、それのみか滑稽であるとしても、またいかに努力してもアイヒマンから悪魔的な底知れなさを引き出すことは不可能だとしても、これは決してありふれたことではない。」ハンナ・アーレント「イェルサレムのアイヒマン──悪の陳腐さについての報告」より

 

目次

  • 「時代の教理」ファシスト的伝統(by G・エドワード・ヴェイス)
    • 右翼と左翼
    • 疎外
    • ロマン主義
    • ロマン主義的唯物論
  • 〔補足資料〕「世界観」が大衆を動員するーーハンナ・アーレント『全体主義の起源』(仲正昌樹氏)
    • 国民国家の瓦解と全体主義の台頭
      • 「大衆」の誕生 
    • 「世界観」政党の登場 
      • 現代にも起こり得る全体主義

 

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人のこだわり、そして神の恵み。

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有名な文芸評論家である丸谷才一氏(1925-2012)の著書の一つに『文章読本』というものがあります。

 

これは丸谷氏が多彩な日本語の名文を実例に引きながら、文章の本質を深く明快に論じていくおもしろい本ですが、私が一番興味をもったのが、この書の一番終りの方にちょこっと付け加えてある「わたしの表記法について」という付録部分でした。

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マルクス主義/フェミニズムとキリスト教世界観(by ヴェルン・ポイスレス、ウェストミンスター神学校)

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1920年7月、第2回コミンテルン大会(ペトログラードにて)

 

目次

  • マルクス主義とフェミニズム
  • 贖罪プログラムに関し、彼らが提示しているもの
  • 偽造化(Counterfeiting)
  • マルクス主義者およびフェミニストの聖書批評
  • 非人格主義的世界観(Impersonalistic Worldview)
  • 〔補足資料1〕「グローバル〈性革命〉ー自由という名における自由の破壊」ガブリエラ・クビー女史へのインタビュー
  • 〔補足資料2〕ジョグジャカルタ原則

 

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中東フェミニズムとキリスト教会

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ブルカを着用して外を歩くアフガン女性たち(情報源

 

目次

  • はじめに
  • ①セキュラー/イスラムの文脈
  • ②福音主義の文脈

 

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