巡礼者の小道(Pursuing Veritas)

聖書の真理を愛し、歌い、どこまでも探求の旅をつづけたい。

"Solo" Scripturaそれとも"Sola" Scriptura?ーープロテスタンティズムと解釈的権威の所在

目次

 

 「ソラ・スクリプトゥーラ」&「ソロ・スクリプトゥーラ」

 

リフォメーション・バイブル・カレッジで組織神学を教えるキース・マティソン師は、著書『‟聖書のみ” の形(The Shape of Sola Scriptura)』の中で、「過去150年余に渡り、福音主義は『ソラ・スクリプトゥーラ』(聖書が唯一の誤りなき(infallible)教会的権威である)を、『ソロ・スクリプトゥーラ』(聖書が唯一の教会的権威である)に置き換えてきた」と述べています。

 

そして置き換えられたこの『ソロ・スクリプトゥーラ』が意味するのは、つまり、各人が自分自身の最終的解釈権威であるということです。そしてマティソン師は、これは非聖書的な立場であると言い、「『聖書のみ』を奉じる私たちは、聖書が唯一の誤りなき権威であることを保持しつつも、個々のクリスチャンが聖書の真理に関する最終的調停者/裁定人であるというような立場に関しては、これを断固として斥けなければならない」と述べています。

 

これに対し、カトリックのブライアン・クロス師は、最終的な解釈権威の所持者という点でいえば、『ソラ・スクリプトゥーラ』と『ソロ・スクリプトゥーラ』の間に原則的相違はないとし、(両者が共に人々を向かわしめるところの)有害なる結末を避ける唯一の道は、プロテスタント教徒が使徒継承(apostolic succession)に立ち返ることであると反駁しています。

 

カトリック側の論点

 


 

プロテスタント側の論点

Which Church Would the Reformers Join Today? Avoiding a False Choice – White Horse Inn

Who’s in Charge Here? The Illusions of Church Infallibility – White Horse Inn