巡礼者の小道(Pursuing Veritas)

聖書の真理を愛し、歌い、どこまでも探求の旅をつづけたい。

〈ローマ〉について(by G・K・チェスタートン)

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G.K. Chesterton (1874-1936)

 

宗教が〈ローマ〉との紐帯を失うやいなや、それはーーその本質そのものにおいて、そしてそれが造られたところの要素それ自体においてーー即座に、内的に、頭のてっぺんから足の先まで変貌を遂げる。

 

それは本質において変化を遂げる。必ずしも、形態や容貌や外観においてそれは変化していないかもしれない。以前と変わりなく同じ事がらを執り行っているのかもしれない。だが、もはやそれは同じではあり得ない。同じような事を言い続けることは今後もできるだろう。だが、それらを言明していたかつての言明とはもはや同じではなくなっている。

 

ヘンリー8世は、ーー彼がカトリックでないという一点を除きーーその他あらゆる点においてカトリックであった。

 

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ヘンリー8世

 

彼はロザリオからキャンドルに至るまで、微に入り細をうがって全てを遵守した。定義から演繹的に引き出されるあらゆる事がらを彼は受諾した。とどのつまり、彼は全てを受け入れていたのである。ーーローマという一点を除いて。

 

そしてその拒絶の瞬間、彼の宗教は違う宗教に変貌した。異なる種類の宗教、異なる種類の事物へと変化を遂げた。その瞬間、それは変化を始めたのである。そしてその変化は今に至るまで止むことがない。

 

現代教会人の何人かがそういった継続的変化のことを『前進』と呼んでいることを、われわれは皆、物憂げに知っている。ーーウジ虫がうようよしている死体にいよよ増し加わる生命力があり、あるいは、少しずつ水たまりになりつつある雪だるまが、己の付着物から自らを清めているのだとでも言っているかのように。

 

G.K. Chesterton, The Surrender on Sex: From December 1, 1934(抄訳)