巡礼者の小道(Pursuing Veritas)

聖書の真理を愛し、歌い、どこまでも探求の旅をつづけたい。

真理は単純だろうか、それとも複雑難解だろうか。

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某正教修道院で一人の修道士の方と話をしました。この方は私の霊的旅路を評し、一言、「真理というのはね、単純なんだよ。単純。」とおっしゃいました。どういう意味だろうと思案していたところ、「あなたが正教に導かれるようになったきっかけ自体は、煩雑な知的探求というよりは、むしろきわめてシンプルな諸出来事を通してであった」という答えが返ってきました。

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祈りの姿勢、東向性の意味について(聖大バシレイオス)

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「しかし、わたしたちの国籍は天にある。そこから、救主、主イエス・キリストのこられるのを、わたしたちは待ち望んでいる。」フィリピ3章20節

 


私たちは皆、祈る際に東の方角(toward the East)を向いていますが、そうすることによって実は自分たちが古の故郷を再び憧憬し欣求しているということを自覚している人はわずかです。古の故郷――、そう、エデンを臨む「東」に植えられしパラダイスのことです。

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神への暴力と対等主義的ユートピア【ソビエト集団主義化する進歩的キリスト教】

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 「進歩の理論はあらゆる人間的世代、あらゆる人間的人格、あらゆる歴史的時期を、終極の目標に対する一個の手段、一個の道具に変えてしまう。。進歩の宗教は死の宗教であって、復活の宗教でない。永遠の生のために生きとし生けるものを復活させる宗教でない。。

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反マリア(Anti-Mary)の台頭――現代社会における女神崇拝

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セオトコス(聖母マリア様)のイコン


『女神 聖と性の人類学』(女神研究序論)の中で田中雅一教授は現代における女神崇拝について次のように概説しています。

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置き換えられた「サクラメント」――カトリック・カリスマ運動は「刷新」それとも「自己矛盾」??

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カトリック・カリスマ刷新集会出典


ローマ・カトリック弁証家のマイケル・ロフトン師が「カリスマ(ペンテコステ派)運動」に関し概説しておられます。

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三位一体は人間の思索の根本的な成立条件であり、また終局である。(V・ロースキィ)

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目次

  • 三位一体は人間の思索の根本的な成立条件であり、また終局である。
  • 東西の三位一体論の違い――東方は「三」から「一」へ。西方は「一」から「三」へと思索を展開する。
  • 東方の三位一体論――「父は三位に共通な神性の源泉であって、子と霊を生む」という教父の思索。
  • 神の可知性と不可知性の根拠は「三」にして「一」であることに存する。だから東方の神秘思想は本質の知的直観を目的としない。

 

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