巡礼者の小道(Pursuing Veritas)

聖書の真理を愛し、歌い、どこまでも探求の旅をつづけたい。

ロックンローラーたちにハイジャックされたキリスト教会【音楽の領域における惑わし】

 

  • はじめに
  • 考察テーマ① ロック礼拝と偽教理
  • 考察テーマ② ロック賛美と肉体の動き――Beat Anticipationのもたらす効果――
  • 考察テーマ③ ロックと脳内ベータ波――脳神経学的観点から――
  • ロックの根本哲学――Do What Thou Wilt(何であれあなたが欲するように為せ)
  • ロックの起源――ブードゥー教
  • ロックの霊
  • ロックの漸進性
  • どこへの「橋渡し」?
  • 組織的エキュメニズム
  • おわりに
  • 【文献案内】

 

ロックンロール音楽を用いた主日礼拝の様子(エレベーション教会)

 

はじめに

 「全てのCCMがロック音楽という訳ではありませんが、両者の境は往々にして曖昧で混同しています。統計的に、CCMの約90%が、多様な種類のロック音楽スタイルを用いていると推定されています*1 こういった現象がもたらされる原因として、教会指導者たちの多くが、曲のスタイルではなく、歌詞に重きを置いていることが挙げられます。

 

  例えば、リック・ウォーレン師は、「いわゆる『清く、聖なる』音楽スタイルというのは存在しないということを教会は認めるべきです。曲を聖なるものにするのは、そのメッセージなのです・・ですから、『クリスチャン・ミュージック』というようなものは存在せず、そこに存在するのはただ単にキリスト教的歌詞だけです。*2」と述べています。

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「求道者にやさしい(Seeker-sensitive)」礼拝とプラグマティズム(by R・C・スプロール)

 目次

  • プラグマティズム 
  • 関連記事および資料
  • プラグマティズムとマーケティング(ピーター・ドラッカーの経営学原理とSeeker sensitive教会)
  • 補足:プラグマティズム前期の歴史

 

www.ligonier.org

 

プラグマティズム 

 

アメリカ文化を形成してきた大半の諸哲学はヨーロッパを起源としていますが、プラグマティズムだけは少なくとも、米国産の世界観です。

 

プラグマティズムの諸前提は、ポストモダニズムの心臓部に位置しており、この包括語は、21世紀前半における西洋思想を支配する見解として用いられています。

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さいわいなる不適応者たち――聖書的分離と敬拝(by A・W・トーザー)

目次

  •  さいわいなる不適応者たち!
  • 十字架抜きのキリスト教
  • 驚嘆に満ちた崇敬

 

 さいわいなる不適応者たち!

A.W. Tozer, Blessed Maladjustment!(全訳)

 

今日の悲劇は、福音教会が、数的なものによって混乱させられ、また脅かされていることである。

 

彼らは、「現在、(この世に)変化が起こりつつあり、クリスチャンはその変化に適応しなければならない」という信条を受け入れている。ここで用いられている語は adjustment(適応)である。

 

「さあ、我々は何としてでもこの変化に適応・順応していかなければ!」――このようにして彼らは、この世が実際には常に、(いわゆる)「不適応人」たちによって祝福されてきたという一事を忘れてしまっている。

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「コンテンポラリー・クリスチャン・ミュージック(CCM)」および 「CCM 賛美哲学」という語の説明と定義

用語説明と定義

 

CCM(コンテンポラリー・クリスチャン・ミュージック)という用語についての定義:

 

コンテンポラリー・クリスチャン・ミュージック(「現代的キリスト教音楽」)は、キリスト教信仰に関係した事柄に歌詞の重点を置いたポピュラー音楽の分野を指します。(出典

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お知らせです。

お知らせです。

 

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こんにちは。現在、編纂の仕事が入っていて、そのためしばらくの間、定期的にブログを更新することがむずかしくなりそうです。ご理解よろしくお願いします。

「ヘブル人への手紙の著者は女性であった可能性が非常に高い」という意見はどうでしょうか?

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Wayne Grudem, Evangelical Feminism and Biblical Truth, chapter 7より翻訳

 

対等主義側の見解:ヘブル人への手紙の著者は女性であった可能性が非常に高いのです。

 

この議論は、ギルバート・ビレズィキアンによって展開されています。ビレズィキアンはこう言っています。

 

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「1テモテ2:11-15の箇所は、新約聖書が、旧約聖書を正しく解釈し損なっているのです」という主張はどうでしょうか?

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 Wayne Grudem, Evangelical Feminism and Biblical Truth, chapter 8より翻訳

 

対等主義側の主張

1テモテ2:15-17のような聖句においては、私たちの旧約理解が、新約記者のそれに優っています。

 

アズベリー神学校のデイビッド・トンプソン教授は、「ある例外的な場合において、私たちは注意深くかつ慎重に、自分たちの旧約解釈を、新約記者のそれと違わせることもあるいは可能である」ということを主張しています。

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