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巡礼者の小道(Pursuing Veritas)

聖書の真理を愛し、歌い、どこまでも探求の旅をつづけたい。

「イマージング・チャーチ・ムーブメントとは何ですか。そしてどのようにしたら私たちはその動きを識別することができるのでしょうか。」(by ジョン・マッカーサー&フィル・ジョンソン)【その4】

その3〕からの続きです。

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 会話

 

イマージングと「会話(conversation)」

 

フィル・ジョンソン〔人々が各自、自分流の真理を持ちたく、しかもそういった自家製宗教に否定的な事を言ったりチャレンジしたりすることが《非寛容》であると斥けられる風潮の中で〕人々は、「だから、説教とかではなく、『会話』をしましょう」となるわけですね。

 

ジョン・マッカーサー:そうです。それがイマージング運動の人々の間にみられる現象です。彼らは言います。「これは神学じゃないんです。私たちはあなたに『教え』たりしませんし、私たちは牧師ではありません」と。

 

「説教("sermon")」という言葉は彼らを怖がらせます。そして彼らはこの言葉を憎んでいます。そして「あくまで私たちは『会話』をしたい」と言っています。ですからそこに終点はなく、目的・目標もありません。誰も正しいわけでなく、間違っているわけでもない・・・ただそこには終りのない「会話」があるだけです。結論のない長いトークです。

 

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Solomon’s Porch in Minneapolis and Doug Pagitt, from Emerging Youth's Weblog(引用元

 

ジョンソン:「説教という言葉が彼らを怖がらせる」という点についてもう少しお話を伺いたいのですが、その前に、一つクリアーにしておきたいことがあります。ご存知のようにあなたや私が、キリストの救いに与ったのは、まだ、目下の敵がモダニズムだった時代です。

 

そして当初の福音主義界にしても、「われわれの主たる敵はモダニズム」という枠組みにあったように思います。そして今、「私たちはこのモダニズムに対抗しています」と主張する新しい運動(つまりイマージング)が興ってきました。その意味で、なぜ一部の無防備なクリスチャンたちが、「これはいい運動にちがいない。これこそ真理の敵であるモダニズムにとどめを刺す運動だ。」と思い込んでしまっているのか、その理由は分かるような気がします。

 

そして、マッカーサー師、一部のクリスチャンはあなたのことを見て、「あなたは気づいていないかもしれませんが、こうやってポストモダニズムに抵抗することにより、あなたはその実、自分自身をモダニストとして表していることになるんですよ」と批判しています。そういった批判に対して、あなたはどう応答しますか。

 

 

マッカーサー:私たちは人の為す「~批判」を基に誰かを規定しはしません。モダニズムに反対しているとか、ポスト近代に反対しているとか、その批判行為それ自体は何も意味していません。また何かの哲学批判それ自体は何も意味しません。真に問われるのはその人が何を守ろうとしているのか、どこに立とうとしているのかです。

 

ですから、私は、モダニズムが真理における神よりの啓示存在を認めないゆえに、モダニズムに反対しており、ポストモダニズムが「人は真理を知り得ない。真理について確信を持つことができない」と主張しているゆえにポストモダニズムに反対しているわけです。

 

しかしそのように両者に反対している人の中には無神論者もいるでしょう。モダニズムに反対し、ポストモダニズムに反対している、、エホバの証人もいるかもしれません。ですから何かに反対している事自体は決定的になにかを規定する要因にはならないのです。

 

かつてのモダニストの環境においては、私たちは自分がモダニストか、モダニストでないか、その二択でした。いわゆる「中道地帯」というのは存在していなかったように思います。聖書は神によって書かれた書であり神の啓示が真理の源であるか、もしくは、人間理性が真理の源であるか、という二択でした。

 

そして私が神学校に行ったのはそういう時代でした。そして私たちは、聖書の霊感性や無誤性を否定するモダニストたちの攻撃に対し、いかにして聖書の真理を守っていくか模索していました。

 

当時、中道辺りにいる人はあまりいませんでしたね。ですから私たちは皆、モダニズムと戦っていました。そしてそれは今日でも同じだと思います。聖書を明確な神の啓示として信じるか否か、その二択です。私にとってその中間は存在しません。

 

たしかに私は自分が白黒はっきりした性格の人間であることは認めますが、聖書の霊感性を否定したモダニズムに対し自分が反対したのと同じく、聖書の明瞭性を否定しようとしているポストモダニズムにも私ははっきりと反対します。神は語っておられるのに、その神がぼそぼそと不明瞭にしかつぶやいていないなどとは言わないでください。

 

ジョンソン:ということは、戦場がシフトしたと言えるのではないかと思います。モダニストがかつて「神が聖書の記者であることを信じない」と言っていたのに対し、ポスト近代主義者たちは、「はい。私たちも、聖書が神の言葉であることを、ある意味においては信じています。ただそれは明瞭ではないのです」と言っている・・・しかしその効果は、両者ともに同じですよね。なぜなら、両者とも結局、神が仰せになった御言葉に付随する権威を失墜させているわけですから。

 

マッカーサー:そうです。そしてその地点に行きつく別のルートもあります。聖書の誤った解釈を通して、です。近代といわずポスト近代といわず、どの時代にも、いろいろな事を言って聖書を誤って解釈するカルトや「~主義」や分派グループが存在してきました。そしてこういった誤解釈を通しても、神の言葉は無効にされ、その使信は台無しにされてきました。ですから、聖書が神からのものではないといって聖書を否定することもできますし、「それは明瞭ではない」と言って否定することもできます。そしてそれを誤解釈することによって台無しにすることもあり得ます。

 

聖書に対するさまざまな種類の攻撃

 

これまでの私の人生は、基本的に、聖書に対するこういった諸攻撃に包囲され且つ戦ってきたと言っていいと思います。最初は聖書の権威や霊感を否定しようとするモダニストの攻撃。

 

そして次にはいわゆるカリスマ派的聖書攻撃というものが来て、次のように言ってきました。「私たちは聖書を信じています。しかしイエスが神秘的に私たちにその解き明かしをしてくださったので、今や私たちにはさらなる霊解・啓示、さらなる知恵・知識のことば、さらなる預言があります。」これは聖書の単一性(singularity)に対する攻撃だと私は受け取っています。訳者注:聖霊の働きに関し、マッカーサー師は、終焉説Cessationismの立場を取っておられます。)

 

それから次には、聖書に対する心理学的攻撃というのが脇から来て、次のように主張しました。「聖書はたしかに人々を聖別する上で彼らを助けることができますが、それ以前にまず彼らは心理学的な方向付けをされなければならず、心理学というのは非常に大きな役割を果たすのです。」これもまた聖書に対する攻撃の一つです。

 

その後、今度は聖書に対するいわゆる「プラグマティック攻撃」なるものが来ました。この攻撃にさらされると、人々はもはや聖書を聞くに堪えられなくなります。聖書は今日性を持たず、彼らは神の言葉の講解説教に一時間と耐えることができないのです。ですから説教者はぺちゃくちゃとストーリーやら何やらそういうものを聴衆に語らねばならなくなりました。

 

そして今、イマージング攻撃という、聖書の明快性および明瞭性に対する攻撃です。それは秘義であり、隠された何ものかなのです。イマージングのロブ・ベル氏の妻であるクリステンが言った通り、「私はこれまで『世界が白と黒なんだ』という事の意味を知っている――そう考えてきました。でも今、それが一体何を意味するのか私には分からなくなりました。こうして、、、私の世界は今やたくさんの鮮やかな色で縁取られるようになったのです。」

 

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このようにして、聖書は常に攻撃にさらされています。創世記3章で蛇は、「~と神は、ほんとうに言われたのですか?」と問いかけました。これがサタンの最初の策略でした。こうしてサタンは、神が言った事は本当ではなく、神には不備があり、それゆえ神の言ったことをまともに受け取るべきでない、とサタンはエバに信じ込ませました。

 

「あなたは決して死にません。決して死にませんよ。それは真に受ける事ではありません。神があなたに嘘を言ったのです。だからそれは真実ではありません」と。そしてこれが歴代、絶え間なく続いてきました。

 

聖書のみことばこそ最大の擁護であり抗弁

 

しかし、あなたが聖書を教え続けるという行為――、それが聖書の擁護につながります。聖書はそれ自身で上述の一切の攻撃に対処できます。本当に対処できます。

 

ですから、私自身が聖書に関する外的擁護や、立証やらで聖書を擁護するというスタンスではなく、むしろ私はただ黙々と聖書を講解し続けます。そして実際、聖書はライオンです。あなたはただその檻を開け、それを解き放てばいいのです。そうするとそれはそれ自身で最大の擁護・抗弁となります。

 

 

参考になるビデオ: