巡礼者の小道(Pursuing Veritas)

聖書の真理を愛し、歌い、どこまでも探求の旅をつづけたい。

クリスチャン・エンターテイメント――福音主義教会の問題(by A・W・トーザー)

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Ⅱテモテ3:4b-5

「神よりも快楽を愛する者、信心深い様子をしながらその実を捨てる者となるであろう。こうした人々を避けなさい。」

 

クリスチャン・エンターテイメントは、完膚なきまで教会を汚染し尽くしているため、何百万という人はもはやそれが異端であることにすら気づいていない。

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聖書の神的意味に関する考察(by ヴェルン・ポイスレス、ウェストミンスター神学校)

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私の目を開いてください。私が、あなたのみおしえのうちにある奇しいことに目を留めるようにしてください。詩篇119:18

私は主を待ち望みます。私のたましいは、待ち望みます。私は主のみことばを待ちます。詩篇130:5

 

目次

  • はじめに
  • 第1章 神的意味と人間の意味(Divine meaning and human meaning)
    • 見方1
    • 見方2
    • E・D・ハーシュによる「ミーニング」と「シグニフィカンス」の区別
    • マラキ3:8-12の例

 

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時代を徹底的に生き抜いた信仰者、南原繁ーー「ナチス精神とその世界観的基礎」および歌集「形相(けいそう)」より

天なるや日は照らせども現身(うつそみ)のわれのいのちの常なげくなり  繁

 

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南原繁(なんばら しげる、1889-1974)。日本の政治学者。香川県大内郡南野村生まれ。1910年6月一高卒業。7月、東京帝国大学法学部に入学後、内村鑑三の薫陶を受け、以後、生涯に渡り、堅実なるキリスト者としての道を歩む。同信の矢内原忠雄と共に、戦時中、国体思想に対し一貫して批判者として立ち続ける。戦後、東京帝国大学総長として、次世代の育成に尽力。教え子に福田歓一(政治学史)、丸山眞男(日本政治思想史)等がいる。彼はまた歌人でもあり、自らの信仰や思想を歌集『形相』に収めている。

 

目次

  • 第三版序
  • ナチス精神とその世界観的基礎
  • 南原繁の歌集『形相』より

 

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アンティオケ学派の神学について(『ベイカー福音主義神学事典』他)

目次

  • イグナティオス
  • テオフィロス
  • サモサタのパウロ
  • ルキアノス
  • ヨハネス・クリソストムス
  • タルソの長老ディオドルス
  • テオドロス
  • キュロスのテオドレトス
  • ネストリウス
  • まとめ
  • 〔補足資料〕ジョン・メイエンドルフ著「ビザンティン神学―歴史的傾向と教理的主題」ーーカルケドン公会議以降のビザンティン神学について〔英文〕
    • Byzantine Theology after Chalcedon
    • Exegetical traditions.
    • The philosophical trends
    • The Problem of Origenism 
    • Preudo-Dionysius 

 

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教父クリュソストモスの祈りーー神の御言葉を読む前、もしくは敬聴する前に

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ヨハネス・クリュソストモス( Ἰωάννης ὁ Χρυσόστομος,344年または349年ー407年)

 

Prayer of Saint John Chrysostom, Before Reading or Listening to the Word of God(拙訳)

 

おお主イエス・キリスト、わが心の目を開いてください。そうすれば、私は汝のみことばを敬聴し、また汝のみこころを理解しそれを行なうことができます。この地にあって私は寄留者であり旅びとです。

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「○○的な聖書の読み方をしよう」と人に誘われた時、私たちはどう対応すればいいのでしょうか?

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ある時、教会の役員の方が私の所に来られ、次のようにおっしゃいました。「あのね、○○的な聖書の読み方って知ってる?これ、すごいんよ。講義テープ貸したげるから一度聴いてみて。○○的読み方分かるとね、聖書が、ぐぁーってものすっごく良く分かってくるから。」

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「時代の教理」ファシスト的伝統(by G・エドワード・ヴェイス他)

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「彼は愚かではなかった。完全な無思想性―――これは愚かさとは決して同じではない―――、それが彼をあの時代の最大の犯罪者の一人にした素因だったのだ。このことが〈陳腐〉であり、それのみか滑稽であるとしても、またいかに努力してもアイヒマンから悪魔的な底知れなさを引き出すことは不可能だとしても、これは決してありふれたことではない。」ハンナ・アーレント「イェルサレムのアイヒマン──悪の陳腐さについての報告」より

 

目次

  • 「時代の教理」ファシスト的伝統(by G・エドワード・ヴェイス)
    • 右翼と左翼
    • 疎外
    • ロマン主義
    • ロマン主義的唯物論
  • 〔補足資料〕「世界観」が大衆を動員するーーハンナ・アーレント『全体主義の起源』(仲正昌樹氏)
    • 国民国家の瓦解と全体主義の台頭
      • 「大衆」の誕生 
    • 「世界観」政党の登場 
      • 現代にも起こり得る全体主義

 

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