巡礼者の小道(Pursuing Veritas)

聖書の真理を愛し、歌い、どこまでも探求の旅をつづけたい。

彼がなにかを叫んでいる。


彼がなにかを叫んでいる。一生懸命なにかを訴えかけている。


彼は伝統を尊守しようとしている。ある人は彼のことを現代のアタナシオスと呼び、別のある人は、彼のことを分離主義者、ファンダメンタリストと呼ぶ。

なぜ彼はその〈場所〉にいるのだろう。何が彼をしてその孤独の行に耐えさせしめているのだろう。それは的外れからくる誤った忠誠なのだろうか。ああ、もしかしたら、もしかしたら、、悲劇にもそうなのだろうか。そんな事があってよいのだろうか。それにしても、彼はなんと澄んだ清い眼をしていることだろう。なんという一途な献身だろう。

 

己の人生すべてをひっさけ、彼はなにかを叫んでいる。彼に友はいない。一人もいない。彼の相棒は荒野だ。洞穴だ。山野だ。そこに独り坐し、欣求する。そこにはなにか言い得ぬ感動と凄みがある。単純に正誤では言い表しがたい人の真実があり、神の熱心がある。

 

彼の人生に最善あらんことを。