イタリア、ミラノにあるサンタンブロージョ聖堂(Basilica di Sant'Ambrogio)。献堂は386年。(写真)
アンブロジオ聖歌とは
アンブロジオ聖歌(Ambrosian Chant)は、ラテン語のミサに付随した単旋律の聖歌です。聖アンブロジウスは、374年から397年までミラノの大司教をつとめていました。北イタリアのミラノは、文化的にビザンチンと密接に結びついて発展し、東方教会聖歌の影響を受けていました。アンブロジオ聖歌の中にはアンティフォナ(交唱)と呼ばれる形式がみられます。
アンブロシオ聖歌には、そのメロディに際立った最高声部および最低声部が含まれています。禁欲的な単純さと無駄を省いた旋律に、他の聖歌様式には見られない、おどろくほど多彩で、無限に広がる豊かなフレーズがついています。当時のミラノが東と西の両世界の接点をなしていたことを思えば、このような聖歌が生まれたのも不思議ではないでしょう。(参照)
アレルヤ。今日、幼子がベツレヘムに生まれた。