英語圏の若い世代のカトリック信者たちから圧倒的な支持を得ているテーラー・マーシャル師(元聖公会司祭)が昨年から精力的に伝統ミサ(ラテン語ミサ)のすばらしさ、奥の深さをYoutubeで解説しており *1*2、ミレニアル世代の伝統回帰がますます顕著なものになってきているようです。*3
マーシャル師は元々伝統的なアングリカン司祭であり、彼の司牧していた教区では、アド・オリエンテム、舌による聖体拝領等、古典的(アングロ)カトリシズムに裏打ちされた敬虔にして非常に畏敬に満ちた美しい典礼が捧げられていたそうです。しかしカトリックに改宗後、彼は新ローマ典礼の乱用ぶりに再度ショックを受け*4、「これが私の見い出した真なるカトリシズムなのだろうか?」と非常に悩んだそうです。その後、家族と共にラテン語ミサに移り、現在、Priestly Fraternity of Saint Peter(FSSP)の教区に通っておられます。
二日前に公開された、レムナント・チャンネルのマイケル・マット氏との対談ビデオも非常に励まされるものでした。
マイケル・マット氏は聖ピオ十世会(SSPX)のミサ自体には通っていませんが、SSPXの歴史やマルセル・ルフェーブル大司教の働きについて深い同情と理解を示している報道記者です。
マーシャル師も、10年前までは「ルフェーブル大司教=1988年に教皇の許可を得ない司教叙階を行った、マルティン・ルターのような人物」という比較的マイナスのイメージしか持っていなかったそうですが、ここ数年、第二バチカン公会議の研究を進める中で、ルフェーブル大司教に関し誤解していた部分が少なからずあったことに気付き、現在、大司教の伝記を読み感銘を受けていると語っていました。(私も近々読んでみたいと思っています。)
マイケル・マット氏は、一般的なラテン語ミサの一族(="clan")、SSPX一族、FSSP一族、ノヴス・オルド内の伝統派一族等が互いに仲間割れすることなく、今こそ教会の清めのために一致団結することの重要性を説いていました。
ベネディクト十六世もまた、使徒時代からずっと続いてきたアド・オリエンテム(東向性)の伝統が、「教会建築においても、典礼執行においても、可能なかぎりどこでも、必ず再び取り上げなければならない*5」と命じておられます。
さらにアナタシウス・シュナイダー司教も、「①手による聖体拝領*6、②(司祭が祭壇の方向ではなく会衆の方向を向く)Ad populum*7、③完全なる口語化、④女性読師やアコライト等の典礼慣習をできる限り避ける必要があります。これら4つの慣習は強制的なものではありません。」と述べています。*8
また伝統ミサが復活するとベールの慣習も復活します!(両者には神学的にも霊的にも密接な関係があります。*9.)そしてベールの慣習が復活すると、創造の秩序に対する可視的証言がこの世界に対しなされ、三位一体の神の栄光がより一層輝くようになります*10。家庭が回復し*11、男女のセクシュアリティーを巡るさまざまな現代の諸問題に神の光が当てられるようになります。*12
主の教会を愛し、各地で善戦している兄弟姉妹に、今日も御恵みと御助けがありますように。
ー終わりー