光なる主よ、沈鬱なる闇のただ中で、私をやさしく導いてください。
どうか導いてください。
夜の闇は深く、私は故郷から遠く離れています。
どうか導いてください。
わが弱き足を支えてください。
行く末遠くを見るに及びません。ただ一歩を照らしてくださればそれで十分です。
かつての自分はこうではありませんでした。
「主よ、導き給え」と祈ったこともありませんでした。
わが行かんとする道を自分で選んでいました。
しかし今、祈ります。主よ、導いてくださいと。
かつての自分は華やかな日々を愛し、内心慄(おのの)きつつも
わが思いは驕りに溺れていました。
おお主よ、わが過去を思い出さないでください。
永きに渡り、汝の御力により私は恵みを受けてきました。
そしてこれから後も
汝は必ずや私を導いてくださいます。
深き沼と沢をこえ、険しき岩山と奔流をこえ、
闇夜の明けるまで、汝の導きにより私は生きます。
そして、とこ世のあさに目を覚ますその時、
しばしの間失いし あの愛しい者たちが
天使のような笑みをたたえ、
御国に私を迎えてくれるでしょう。
John Henry Newman, Lead, kindly Light, amid the encircling gloom, 1833(拙訳)