巡礼者の小道(Pursuing Veritas)

聖書の真理を愛し、歌い、どこまでも探求の旅をつづけたい。

典礼(Liturgy)

私の辿ってきた道ーーアンドリュー・プレスラー師の信仰行程【最終回】天と地の出会う場所

【その1】【その2】【その3】【その4】【その5】からの続きです。 The Last Judgement, Fra Angelico作(出典) 目次 永遠のいのち 契約的、サクラメント的リアリズム おわりにーー天と地の出会う場所

私の辿ってきた道ーーアンドリュー・プレスラー師の信仰行程【その5】

【その1】【その2】【その3】【その4】からの続きです。 かつて居たところに私たち皆を運び入れてください、恵み深き主よ。(出典) 目次 唯一の、聖なる、公同の、使徒的教会 「入口探し」 古代のユーカリスト的典礼との出会い カトリック教会の「二つ…

私の辿ってきた道ーーアンドリュー・プレスラー師の信仰行程【その4】

【その1】【その2】【その3】からの続きです。 ペテロとパウロ、そして一つの教会。(出典) 目次 目の前に立ちはだかるカトリック教会と正教会。さあ、どうするか。 ローマ典礼の新しい形態に失望、落胆。そして挫折。 私の発見した「カトリック教会」は…

私の辿ってきた道ーーアンドリュー・プレスラー師の信仰行程【その3】

【その1】【その2】からの続きです。 英国国教会(アングロ・カトリック)出典 目次 はじめての教会訪問 アングロ・カトリックの視点でみた教会観を知る 公同性に関するアングロ・カトリシズム自身の基準が分枝論を排除してしまわないだろうか? 「唯一の…

私の辿ってきた道ーーアンドリュー・プレスラー師の信仰行程【その2】

〔その1〕はココです。 使徒継承(Apostolic Succession)出典 目次 使徒継承とユーカリスト 長老教会に通い始める 「可視的な教会」と「不可視的な教会」 司教制(episcopacy)というのは本当に聖書的なのだろうか?ーー私の探求 ユーカリストに関する初代…

私の辿ってきた道ーーアンドリュー・プレスラー師の信仰行程【その1】

出典 目次 「聖なる地」を求めて トールキンの世界に魅せられて 神との出会い、そして聖書の再発見 ウェスト・バージニアの聖書学校、そして南部福音神学校(SES) 神礼拝とリトルジーの発見

第二バチカン公会議研究④ーーヨーゼフ・ラッツィンガーの回想記

第二バチカン公会議(出典) ベネディクト16世ヨーゼフ・ラッツィンガー著(里野泰昭訳)『新ローマ教皇ーーわが信仰の歩み』(春秋社)より一部抜粋 (下の目次の小見出しは読みやすさを考え、ブログ管理人が任意に作成したものです。) 目次 どのテーマ…

第二バチカン公会議研究②ーーロマノ・アメリオ著『イオタ・ウヌム(Iota Unum)』(1985年)

ロマノ・アメリオ著『イオタ・ウヌム(Iota Unum)』(原著1985年にイタリア語で出版) Iota unum non praeteribit. Not one jot, nor one tittle shall pass away. (律法の中の一点一画でも決してすたれることはない。)マタイ5:18 目次 第1章ー…

宇宙的典礼と神の示現ーー聖なる神(♪Ἅγιος ὁ Θεός)【トリサギオン】

『至聖三者』(アンドレイ・ルブリョフによるイコン)出典 「キリスト教礼拝の音楽は三重の意味でロゴスに関係します。キリストにおいて人となったみことば、ロゴスは、個々に意味を与える力ではなく、また単に歴史に意味を与える力でもありません。 そうで…

詠唱する魂の躍動と叫びーー救い主が山におられた時(♪ Dum esset Salvator in monte)【カリクストゥス写本、12世紀】

聖ヤコブ 全地よ。主を恐れよ。世界に住む者よ。みな、主の前におののけ。詩篇LXX32:8

おおベツレヘム!(♪يا بيت لحم)ーーアラビア・ビザンティン詠唱

出典 「主は乙女のところに来られた。自らをしもべとするために。 ロゴスは乙女のところに来られた。胎の中で沈黙するために。

おおイエズス、あなたを思うことはなんと甘美でしょう(♪Jesu, dulcis memoria)クレルヴォーの聖ベルナルドゥス【グレゴリオ聖歌】

ラファエル作 "Christ's charge to Peter" 天では、あなたのほかに、だれを持つことができましょう。地上では、あなたのほかに私はだれをも望みません。詩篇LXX72:25

今日乙女がロゴスをお産みになられる(♪اليوم العذراء)ーーアラビア・ビザンティン詠唱

出典 ルカ2:10-11 御使は言った、「恐れるな。見よ、すべての民に与えられる大きな喜びを、あなたがたに伝える。きょうダビデの町に、あなたがたのために救主がお生れになった。このかたこそ主なるキリストである。」 καὶ εἶπεν αὐτοῖς ὁ ἄγγελος Μὴ …

蜜の流れる博士(Doctor mellifluus)ーークレルヴォーの聖ベルナルドゥスの信仰と中世シトー会詠唱

クレルヴォーの聖ベルナルドゥス(1090-1153)(出典) 目次 中世後期のシトー会詠唱 O odoriferum lilium(♪おお甘美なユリ) クレルヴォーの聖ベルナルドゥス(by 教皇ベネディクト十六世)

典礼における時間と空間(ヨーゼフ・ラッツィンガー著『典礼の精神』)【アド・オリエンテムの深遠なる意味】

アド・オリエンテム("to the East")。東の方角を向いて祈るのはなぜだろう? 写真 目次 第二部 典礼における時間と空間 第2章 聖なる場所ーー教会建築の意味 第3章 典礼における祭壇と祈りの方向性

「典礼の乱用によりカトリック教徒の信仰に深刻なダメージがもたらされている。」(シンディー・ウーデン記者)【カトリック・ヘラルド紙】

「彼らは教会の瓦解をはかる自分たちの計画を教会の外側ではなく、内側から実行に移すからです。したがって、危険はおよそ教会の血管ならびに心臓に存し、彼らが教会をより近しく知っているという事実自体により、一層確実に危害を及ぼすものとなっています。…

パウロ六世と古いミサ典書禁止について(ヨーゼフ・ラッツィンガーの回想録より)

なぜ現代カトリック・ミサの多くは、外観においても精神においてもプロテスタント礼拝と見分けがつかなくなりつつあるのだろう?その原因はどこにあるのだろうか。(写真) 目次 ベネディクト16世ヨーゼフ・ラッツィンガー著(里野泰昭訳)『新ローマ教皇…

死すべき全ての肉を黙思せしめよ(♪ Σιγησάτω πᾶσα σάρξ)【ビザンティン詠唱】

悠久なる時の流れと不動の岩ーー。あゝ教会、恒常性と普遍性の磐よ! (写真:メテオラ修道院群)

女性が司祭になることが不可能である根拠について(byドワイト・ロングネッカー神父)

女性司祭ーー存在論的奇形性(ontological disfigurement)及びキリスト論的歪曲(Christological distortion)という惨劇 (写真:Feminism and the Catholic Priesthood: What’s the Root of the Matter?) 目次 『カトリック教会のカテキズム』1577項…

典礼という汲み尽くし得ない神秘ーーヨーゼフ・ラッツィンガーの幼少期の思ひ出

ヨーゼフが7才の時に、幼子イエスさまに書いた手紙(1934年)。「しんあいなる幼子イエスさま。いそいで地上におりてきてください。あなたは子どもたちに喜びを運んできてくれます。ぼくにも喜びを運んできてください。ぼくはショットのミサのご本と、…

天と地の帳(とばり)が裂け、永遠が時間の中に出現した。

御座にすわる方と、小羊とに、賛美と誉れと栄光と力が永遠にあるように。(黙5:12) 天と地の帳(とばり)が裂け、 永遠が時間の中に出現した。

ローマ典礼の真髄ーーグレゴリオ聖歌(♪ Deum verum)の驚くべき深さ、高さ、美しさ、普遍、そして永遠性

グレゴリオ聖歌を歌う修道士たち 出典

典礼という無尽蔵の源泉から生み出される聖性ーーハッケボルンの聖メヒティルト

ハッケボルンの聖メヒティルト(ドイツ名:Mechthild von Hackeborn, 1240/41年-1298/1299年 )ザクセンのベネディクト会修道女。学問、知性、人文的書物に関する知識、すばらしく優しい声をもつ彼女は「神の小夜鳴鳥(ナイチンゲール)」と呼ばれていました…

世界の創造主、永遠の王、われらを憐れみたまえ!(Graduel d' Alienor de Bretagne - ♪ Orbis factor、14世紀)

栄光の内にあるキリスト

ミサの「犠牲的性質」と「アド・オリエンテム(Ad Orientem)」の間の深く密接な関係を知り感動!

典礼の一つ一つに込められた意味。 プロテスタント時代から私は、「なぜステージに立つ私たち賛美チームは十字架の方向を向かないで会衆の方を向いているのだろう?プレイズ&ワーシップの空間がコンサートやショーにならないためにも、本来なら奉仕者も含め…

見よ、真夜中に花婿がやって来る。(♪ Се Жених грядет в полунощи)

だから、目を覚ましていなさい。あなたがたは、その日、その時を知らないからです。マタイ25章13節 Γρηγορεῖτε οὖν, ὅτι οὐκ οἴδατε τὴν ἡμέραν οὐδὲ τὴν ὥραν. Μαθ.25.13

ミサの至高性と美について(聖アルフォンソ・マリア・デ・リグオーリ)

道化師ミサ(A Mass with clowns at Salzburg's Cathedral)

典礼本来の美、沈黙、そして深遠さについて(アリス・フォン・ヒルデブラント)

出典 The Value of the Traditional Mass by Alice von Hildebrand # 1, 2, 3(抄訳) 伝統的ミサに対する一つの反論として次のようなものがあります。「伝統的ミサでは、人々は受動的であり、祭壇で行なわれている聖なる行事に参加していない」と。 それに…

サンクトゥス。聖徒たちの歓喜!ーーゴシック詠唱(Sanctorum Exultatio)の聖空間

出典 この後、私は、天に大群衆の大きい声のようなものが、こう言うのを聞いた。「ハレルヤ。救い、栄光、力は、われらの神のもの。」ヨハネの黙示録19章1節

受肉された慈悲深き主、光の光。ーー古ローマ詠唱(Incarnatum quoque, pie Domine;AD6世紀)再訪

ローマにあるビザンティン・モザイク画(Basilica of Santa Prassede in Rome)出典 光よりの光、まことの神よりのまことの神。 Φως εκ Φωτός, Θεόν αληθινόν εκ Θεού αληθινού. Lumen de Lumine, Deum verum de Deo vero. ニケア・コンスタンチノープル信条…