巡礼者の小道(Pursuing Veritas)

聖書の真理を愛し、歌い、どこまでも探求の旅をつづけたい。

2019-01-01から1年間の記事一覧

至福者の苦しみ(ライサ・マリタンの回想録より)

「イエス・キリストに仕えることを表明しつつ、内心では自分自身を崇めている者達よ、震え慄きなさい。神はお前達をその敵に委ねようとされているからです。諸々の聖なる場所は腐敗の内にあり、多くの修道院は最早神の家ではなく、悪魔の王とその仲間達の牧…

非被造的な汝の朝明けの中で、汝を想い、待ち望む。

フォンゴムボー聖堂(出典) すべてが与えられ、苦悩は去った。 そして死も。 わが魂のなんと軽やかなこと。

伝統と暗黙(Tradition and Tacit)ーーアンドリュー・ラウス、ダラム大学

神秘、伝統、、わがたましひは黙してただ神をまつ。(出典) 目次 はじめに アンドリュー・ラウス著「伝統と暗黙」 「伝統」を巡るカトリックとプロテスタントの論争 交わり(fellowship; κοινωνία) 典礼(liturgy) 発話を超える事実ーーthe inarticulate…

神への切望

出典 ああイエスよ、永遠の栄光の輝き、巡礼者の魂の慰め主よ、あなたの御前にわたしの舌は語らず、わたしの沈黙があなたに語るのです。どうか主の貧しいしもべの所に来てこれを喜ばせてください。み手をのべてあわれな者をすべての苦悩から救ってください。…

東西を結ぶ古の架け橋ーー美しいアンブロジオ聖歌の世界

イタリア、ミラノにあるサンタンブロージョ聖堂(Basilica di Sant'Ambrogio)。献堂は386年。(写真)

私たちに語りかけてくる伝統とは何か?

目次 「ガダマーの解釈学についてーーディルタイとの連続性と相違性ーー 」を読んで ディルタイ 「解釈学的循環」 「客観的精神」 歴史的な存在としての人間 先行判断 私たちに語りかけてくる伝統 地平の融合 開かれた態度で過去のテクストとの思索的対話を…

「折衷的」越境は可能かな?ーー国境地帯での友との対話。【カトリック、正教、プロテスタント】

目次 正教会の結婚と避妊の教え 宣教の働きにおける福音主義について 「折衷的」であることをめぐって 理論と現実のギャップと不調和 「教会」を信じるか、あるいは懐疑主義か 過激派弁証家たちのレトリックに翻弄されないために 正教改宗の可能性と折衷性

すべての国々よ、主をほめたたえよ。詩篇117篇詠唱【アラビア語、ヘブライ語、ギリシャ語、ゲール語】

ハープを奏でるダビデ王(出典) 目次 アラビア語詩篇117篇詠唱 ヘブライ語詩篇117篇詠唱 コイネー・ギリシャ語詩篇117篇(LXX116)朗読 ゲール語詩篇117&150篇詠唱

ルシオス川のほとりで

小川のほとりに腰を下ろし、清冽で澄み切った水の流れをじっと見つめていました。その時、なぜだか分かりませんが、底流に流れる無限な詞の流れと、そこから汲み出され紡がれる俳句の世界に思いがおよびました。

賛成するにしても反対するにしても相手の見解をできるだけ正確に理解する努力が必要だと思う。

これからもよろしくネ。(出典) 「なぜプロテスタント教会が必要なのか?(対ローマ・カトリック教会)」という記事を読ませていただきました。筆者の方はプロテスタント教会の教職者でいらっしゃいます。

ああ、翼にのり、深遠な御言葉の高みに昇ることができたならーー「主の祈り」の黙想(ニュッサの聖グレゴリウス、4世紀)

聖ソフィア大聖堂のイコン(出典) Πάτερ ἡμῶν ὁ ἐν τοῖς οὐρανοῖς· ἁγιασθήτω τὸ ὄνομά σου· ἐλθέτω ἡ βασιλεία σου· γενηθήτω τὸ θέλημά σου, ὡς ἐν οὐρανῷ καὶ ἐπὶ τῆς γῆς·(マタイの福音書6章9-10節)

おお、照らされた眼でこのいのちをひたすら見つめよ。ーーケルビムの歌【ビザンティン詠唱】

出典 今や天の軍勢がわれらと共におり、 永遠(とわ)に泉が現出している。 おお、照らされた眼でこのいのちをひたすら見つめよ。 いのちの深奥がなんと明瞭に顕されていることだろう! ーV・ウトレネフ

静寂と沈黙のうちにあること

出典 マルコ1:35 さて、イエスは、朝早くまだ暗いうちに起きて、寂しい所へ出て行き、そこで祈っておられた。 寂しい所(εις ερημον τοπον): -人の住んでいない、人里離れた、荒涼たる、荒野、孤独な -a solitary place, an isolated place, a secluded…

神の天的な礼拝にのぞむ(by グレッグ・ゴードン)【初代教会の霊性と慣習】

フラ・アンジェリコ画(出典) 目次 神の天的な礼拝にのぞむ 両手をかかげ、天を仰ぎ祈る 初代教会の典礼の様子 「アーメン」という言葉の重要性と意味について 被り物を着け、礼拝にのぞむ 日々、キリストの死を告げ知らせる 神の聖なる人々 聖体拝領、バプ…

砂漠の教父およびキリスト教史の中にみる共同体(by グレッグ・ゴードン)

聖アントニウス(251-356)出典 Greg Gordon, The Desert Fathers and Communities In Church History(拙訳) 心を尽くし、精神を尽くし、力を尽くし、思いを尽くして、主なるあなたの神を愛せよ。ルカ10:27 紀元303年、初代教会に対する、…

預言者(A・S・プーシキンの信仰詩)

霊的な渇きにうめきつつ 陰気な砂漠を 横切っていた。

神の主権と伝統諸教会の「暴力・戦争」の歴史をめぐってーー保守メノナイト派ディーン・テーラー師とのディスカッション

出典 保守メノナイト/フッタライトのディーン・テーラー師一家が昨日、アテネに来られ、良い交わりとディスカッションの時を持つことができました。

詩篇歌と世界の癒しーーアトス山シモノペトラ修道院エミリアノス掌院の献身から生み出された永遠の実

出典 今年の5月9日に、アトス山シモノペトラ修道院のエミリアノス掌院(archimandrite)が永眠されました。

アフガンの琴音に夢をのせて

出典 目次 主よ、私たちをイエスの愛を運ぶ清い器にしてください。 イエス、美しい救い主(♪عیسی منجی زیبا)ーーアフガン人の信仰詩と賛美

トロイの木馬ーーアングリカン・コミュニオンの女性司祭制は、「女性助祭」導入から始まった。(by ドロシー・マクリーン記者)

『トロイアの木馬の行進』、ジョヴァンニ・ドメニコ・ティエポロ画(出典) 目次 「アングリカン女性助祭」の登場 英国及びスコットランドにおける「トロイの木馬」

苦しんでいる魂へ(フランソワ・フェヌロン大司教の書簡)

フランソワ・フェヌロン大司教(François de Salignac de La Mothe-Fénelon dit Fénelon、1651 - 1715)出典 Francois de Salignac de La Mothe Fenelon, Let Go(抄訳) 親愛なる姉妹。現在通らされているあなたの苦しみについて、私がどれほど同情している…

忘却の彼方に埋められる?(マーガレット・バーバーの信仰詩)

♪ キリストにはかえられません、有名な人になることも、人のほめることばも、この心をひきません。(出典) 「だれでもわたしについてきたいと思うなら、自分を捨て、自分の十字架を負うて、わたしに従ってきなさい。自分の命を救おうと思う者はそれを失い、…

【悩み相談】「仮に私が女性牧師/司祭職をやめたら、他にどんな奉仕の道があるのでしょうか?」

出典 神様にお仕えしたい、全身全霊で教会や宣教の働きに人生を捧げたいと願っている女性たちには現在、どのような奉仕の道が開かれているのでしょうか?

旧さと新(にい)しさ

アブラハム、イサク、ヤコブの神、 永遠なる神のロゴスであられる イエス・キリストの福音が、 時代を超越した不変性、恒久性を映し出す 「いにしへ」であり、かつ、 あらゆる時代に対して、 常に新しい力をもって語り、 救いのための智慧を 人類に与えるの…

東西の教権の過度集中化についてーーアダム・J・ドヴィル教授へのインタビュー

アダム・J・ドヴィル(Adam J. DeVille)。聖フランチェスコ大学神学部准教授。主著:『Orthodoxy and the Roman Papacy: Ut Unum Sint and the Prospects of East-West Unity』(2016年)、『Everything Hidden Shall Be Revealed: Ridding the Church of A…

ヘシュカスム論争に対するジョン・メイエンドルフの理解(アンドリュー・ラウス、ダラム大学)

聖グレゴリオス・パラマス(1296-1359) 目次 ヘシュカスム論争に対するジョン・メイエンドルフの理解(アンドリュー・ラウス、ダラム大学) 知的プラトン主義、新プラトン主義 異なる禁欲主義理解 メイエンドルフのパラマス解釈に対する諸批判 【…

宗教改革者たちとトマス・アクィナスーーカール・トゥルーマン教授へのインタビュー【改革派内での新しい動き】

出典 目次 トゥルーマン教授の微妙な位置 ルターの信仰義認論、「パウロ研究による新しい視点」 聖書の正典問題 「教皇制のプラグマティズム」 宗教改革者たちとトマス・アクィナス

迷い子仲間を見つけた。

迷い子たち 目次 ロフトン師の遍歴 あの方は『J 牧師』ではなく『J 神父』なのです! Nones(ノンズ) non-polemicalに、且つ、相手と向き合ってとことんディスカッションする

太陽も星も見えない日に。

・・第三の型の信仰は、周りの状況、感情、目に見える現象、人々、人間理性の一切が逆のことを言っているようにみえるただ中にあっても尚も、神と神のことばを信じます。

静穏(by ゲルハルト・テルステーゲン)

出典 おさなごのような心で、 あなたの心を喜ばせ、広げ、鎮めることのできる あらゆるもののために 〈場所〉をおつくりなさい。