巡礼者の小道(Pursuing Veritas)

聖書の真理を愛し、歌い、どこまでも探求の旅をつづけたい。

2018-07-01から1ヶ月間の記事一覧

聖書神学運動の興亡(by バルナバ・アスプレイ、ケンブリッジ大 解釈学)【悩めるグランパたちへの応援記事】

ふ~、変化が著しいなぁ。。 目次 はじめに 1.その誕生と目標 2.いくつかの諸問題 問題点その1 問題点その2 問題点その3 そして、、最大の問題点は。。 3.結論ーーここからさらに前進していく 文献案内

Deleteすることのできる人生の空間と主の恵み

出典 友人の姉妹に宛ててコメントを書いた後しばらくして、そこに書いた内容ははたして妥当だったのだろうかと自分の見解に懐疑心が生じてきました。そのトピックに関する別の方々の論考を読む中で、自分の主張はもしや一面的すぎたかも、独断的だったかもと…

「異なる」聖書解釈の仕方が存在する?ーーこれは実際どういう意味なんだろう?(by バルナバ・アスプレイ、ケンブリッジ大 解釈学)【悩める学生の皆さんへの応援記事】

「ねぇ、『異なる』聖書解釈の仕方が存在するっていうのはさ、つまり、アイスクリーム屋さんに並んでるスウィーツを見ているって感じなのかな。どう思う?」 「スウィーツ?よう分からんわな。」 目次 はじめに ファンダメンタリズムの場合ーー内向きの運動 …

「今日、単にアカデミックな推論に過ぎないとみなされているものが、明日には、諸国の軍隊を動かし、帝国を投げ倒すようになるのである。(G・メイチェン)」ーーグローバル性革命と新しい全体主義【若い世代のクリスチャンへの激励】

ーグレシャム・メイチェン(1881-1937) フェミニスト神学者メアリー・デイリーの「人間として存在することーーそれは自己に命名し、世界に命名し、そして神に命名することである。」という言明を読んだ姉妹が、「こういった人々はすでに正気を失っ…

道を求める魂とキリスト教弁証

その道を歩み、魂に安らぎを得よ。エレミヤ6:16 カトリックの弁証家であるロバート・バロン神父の講義「無神論と‟神”という語の意味」を聴きました。これは、クリストファー・ヒッチェンズやリチャード・ドーキンズ等、世俗主義ファンダメンタリスト(New…

教団内で「女性司祭/女性牧師を認める」という最初の第一歩が、将来的リベラル街道への入り口なのでしょうか?

急速な対等主義化を遂げる米国聖公会が、リベラル教団である米合同メソジスト教会(UMC)と「フル・コミュニオン」に向け協議を重ねており、両派の総会で承認が得られれば、2021年頃までに互いの洗礼や聖餐、教役者を認め合う関係が実現するという記事を…

私たちクリスチャンは旧約聖書をどういう風に捉えればいいのだろう?(by バルナバ・アスプレイ、ケンブリッジ大 解釈学)【悩める学生の皆さんへの応援記事】

あ~もうお手上げ、、かも。 目次 はじめにーーみんなが頭を悩ませてきた問題! 3つのアプローチをみてみよう。 モデル1.「旧約は律法についての書であり、新約は恵みについての書です。」 モデル2.「旧約は文化的に特定のものであり、新約は時代を超越…

ビザンツ正教思想における新プラトン主義(袴田玲氏、日本学術振興会特別研究員)

聖マクシモス(Μάξιμος ο Ομολογητής, 580-662)のイコン(出典) 目次 序 神化とヘシュカスム パラマスにおける神化とプロティノスにおける合一

主従関係の逆転ーー神に「命名」しようとする人間たちの尊大な試み【拡大膨張する聖公会のフェミニズム問題】

「人間として存在することーーそれは自己に命名し、世界に命名し、そして神に命名することである。」 メアリー・デイリー(フェミニスト神学者、1928-2010) christiannews.net(抄訳)

なぜ自分にとって「コンテンポラリー・フリー礼拝」が原理的にインポッシブルなのかについて(by C・S・ルイス)

C.S. Lewis on the Liturgy(全訳) C・S・ルイスは世界中のクリスチャンに愛読されている作家です。子ども向けのファンタジー、キリスト教弁証、神学、アレゴリー、サイエンス・フィクション、デボーショナル、文芸評論に関する諸作品は何百万という売り上…

書かれた「祈り」を祈る豊かさ、広さ、深さについて(by トーマス・ハワード)

書かれ、祈られてきた「祈り」がある。(上は「共通祈祷書」の中の祈り) 目次 ランスレット・アンドリューズの「朝の祈り」 修練はものごとを可能にし、構造は人を自由にする 秩序と韻律(rhythm) 定式の祈りを祈る 福音主義の強点と弱点 私は一人ではない…

子うさぎも、神の子どもたちも。

私は、この子うさぎがとても可愛いと思う。 とくに何をしているわけでもないけれど、 ちっちゃくて、いかにもやわらかそうで、それで、 近よってエサをあげたいなと思う。

『共通祈禱(Common Prayer)』それとも筋書き通りの政治?(by カール・R・トゥルーマン、ウェストミンスター神学校歴史神学)【米国聖公会とジェンダー包括語問題】

「現時点ですでに人々は、『人間』に関するジェンダー用語を勝手に書き変える大胆不敵さを持っているのですから、今後は『神』に関するジェンダー用語さえも書き変えていくーーそういう大胆不敵さをも近い将来、発揮していくことになるのではないでしょうか…

聖公会の混乱(聖公会首座主教会議より)【ジェンダー・フェミニズム問題】

2018年4月19日(出典) 「正説がオプショナルなものになる処では、正説は遅かれ早かれ人々の間から追放・排斥されていくようになるだろう。"Where orthodoxy is optional, orthodoxy will sooner or later be proscribed."」by 故リチャード・ジョン…

戦争の祈り(マーク・トウェイン)

Mark Twain, The War Prayer, 1905(拙訳) その頃、国は興奮と歓喜に沸き立っていた。戦争がまさに進行中であり、人々の胸は愛国心という聖なる炎で燃え盛っていたのだ。

私たちが解釈(hermeneutics)をする上で是非とも知っておきたいこと(by ジェン・ズィンマーマン、トリニティー・ウェスタン大学)

目次 1. Hermeneutics(解釈学)という語はどこから来たのか? 2.今日、hermeneutics(解釈学)は何を意味しているのか? 3.知覚の性質 4.知識というのは関心によって突き動かされている(interest-driven) 5.地平の融合(fusion of horizons) …

「個」から「公同性」へのちいさな一歩を踏み出したい。

使徒たちがいて、聖徒たちがいて、そこに時空を超えた公同の交わりがある。(出典) インターネットの普及により、私たちは世界中のさまざまな聖書教師たちのHPを訪問し、そこから御言葉の教えや霊的糧を得ることができるようになりました。 「うん、この先…

あなたの葛藤は尊いものーー点在の世界に統一性を見い出そうとする人間の知的欣求について(by エスター・ミーク)

執筆者:エスター・L・ミーク。ペンシルベニア州ジュネーブ大学哲学科教授。ヴァン・ティル学派の前提主義、ジョン・フレームの多元遠近法(multiperspectivalism)及び、マイケル・ポランニーの暗黙知(tacit knowledge)をベースに、契約主義キリスト教認…

人間の叫びーーアルフレッド・テニソンの信仰詩

出典 目次 人間の叫び 砕けよ、砕けよ、砕けよ 「追憶の詩」へのプロローグ

詩篇146:1-10(ルーマニア語での美しい詠唱)

詩篇146:1-10(LXX 詩篇145:1-10)

プラトン主義的伝統と抜本的に対立しているキリスト教信仰の三要素(by ハンス・ボースマ、リージェント・カレッジ)

Fra Angelico, Last Judgement, Paradise, c. 1431, Museo di San Marco, Florence(出典) 目次 対立する3つの要素 要素① 創造(creation)に関する理解の違い 要素② 物質(matter)に対する考え方の違い 要素③ 神的なるものに対する理解の違い 福音主義者…

キリスト教とギリシャ文化/哲学を私たちはどのように考え、どのように識別してゆけばよいのだろう?ーーA・ハルナック「ヘレニズム化説」に関する考察(by バルナバ・アスプレイ、ケンブリッジ大学)

殉教者ユスティノス著『ユダヤ人トリュフォンとの対話』(2世紀):ユスティノスとヘレニズム・ユダヤ教徒トリュフォンとが、旧約聖書の様々な箇所の解釈をめぐって交わす論争を対話篇の形で述べたもので、その序文は、プラトン主義者であったユスティノス…

苦難をとおしての勇気ーー信仰の勇者ーー(カール・ヒルティ)

出典 偉大な思想は、ただ大きな苦しみによって深く耕された心の土壌のなかからのみ成長する。そのような苦痛を知らない心には、ある浅薄さと凡庸さが残る。いくら竹馬に乗って背伸びしたとて無駄であるーー例えば、その竹馬が宗教的な、科学的な、それとも哲…

用語の再定義、BOBO理論、「ヘレニズム的思考」によって汚染された正典、「ヘブライ的思考」 のレンズ。【ヘブル的ルーツ運動(HRM)検証】

目次 用語の再定義 BOBO理論の登場 「ヘレニズム思考」に汚染された西洋教父たちにより編纂された欠陥ある聖書正典!? 聖書を「ヘブライ的思考」のレンズおよびヘブライ語を通して理解することの重要性というHRMの強調点に関して

神からの贈物としての美

地上にこれほどまでに美しい光景があろうか。 その壮麗さがかくも心を打つ光景を 見過ごして行き去ってしまう者を私は鈍感を呼ぼう。

いかなるプロセスを経て「イエシュア=生けるトーラー」という教義が形成されていくのか?【ヘブル的ルーツ運動(HRM)検証】

出典 目次 「イエシュア=生けるトーラー」という教理の決定的ジレンマ 訳者補足ーー意味論の領域における再解釈の試み תורה (Torah)とは?(『牧師の書斎』サイト収録文献より引用) 上の引用文に対する訳者の所感 ヘブル的ルーツ運動/メシアニック・ユダ…

あなたの苦闘を無駄と呼んではいけない。(by アーサー・ヒュー・クラフ)

出典 あらゆる欠乏、落胆、閉塞、孤独の最中にあって、尚もどうにか前を向こうとしているわが同胞へ

「新約聖書のヘブル的解釈」「イエシュア=生けるトーラー」等の考え方をバックアップしている思想的背景について

あらゆる新運動にはそれを支える神学があり、思想がある。 目次 『牧師の書斎』に収録されている文書群より 要点 考察1 依拠している解釈法について 考察2 言語における慣習性について 考察3 「イェシュア=生けるトーラー」 まとめ 【補足資料】「日本福…

空はほがらに 地はうるわしく

出典 空はほがらに 地はうるわしく、 愛のみしるし 世に満ちあふる! 野に花かおり 山に木は生い、 朝日かがやき、夕月におう。 天(あめ)を映すか 御神の園は、 愛のかおりの 絶ゆる時なし。 いざ褒め歌わん あまつ御神(みかみ)を。 (詩篇33:5)

なぜ正教改宗後13年して再び福音主義に戻る決断をしたのか——水面下で着実に進行しつつある正教リベラル化に直面して(by E・パーソン、保守聖公会)

出典 目次 東方正教会に転向していく福音主義クリスチャンたち 忍び寄るリベラリズム エピスコパル化現象 関連記事のご紹介