巡礼者の小道(Pursuing Veritas)

聖書の真理を愛し、歌い、どこまでも探求の旅をつづけたい。

伝統と民主主義(by G・K・チェスタトン)

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G.K. Chesterton, Orthodoxy, chap 4 (抄訳)

 

しかし若い頃から一度も理解できなかったことがある。人々が「民主主義は伝統と対立するものだ」という考えをどこで持ったのか、私には理解できなかった。

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フェミニズムのキリスト論(by ペリー・ロビンソン師)

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出典

 

目次

  • はじめに
  • ディアコネス(deaconesses)と女性助祭(female deacons)
  • 「機能(function)」や「能力」に訴える議論
  • かしら性(headship)
  • 「ジェンダー」と「性別」
  • 「なぜセオトコス(聖母マリア)は男性ではあり得なかったのか」
  • 司祭職の男性限定性を「受肉」に基づいて取り扱うことはできない?!
  • 論より証拠――伝統の意義――
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ハーバード大、史上初の無神論者チャプレン選出。(by ロバート・バロン司教)

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出典

 

Robert Barron, Catholic bishop: Harvard jumped the shark with atheist ‘chaplain,’ New York Post, Aug, 2021(拙訳)

 

ハーバード大学が史上初の無神論者のチャプレンを選出したというニュースがたった今飛び込んできました。「えっ、無神論者のチャプレン?!」 そう、その通り。ヒューマニスト・ラビと自称するグレッグ・エプシュタイン氏が、アイビーリーグ宗教諸団体のチャプレン長に選ばれたのです。

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祭司職と男性性(masculinity)(by ステファン・デ・ヤング神父)

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Fr. Stephen De Young, Priesthood and Masculinity, The Whole Counsel, 2018(拙訳)

 

 

聖書における祭司職(priesthood)のテーマは、最初期の段階から始まっています。 創世記の最初の11章は、周囲の国々の文献や伝統を大いに参考にしていますが、そこに見られる異教的なテーマは常に変更され、場合によっては反転しています。

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教会の「女司祭」?(by C・S・ルイス、1948年)

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C.S. Lewis, Priestesses in the Church?(拙訳)

 

「舞踏会だってもっとちがった様式ならとてもいいと思うわ。」キャロライン・ビングリー嬢は言った。「舞踏会のふつうのやりかたは退屈でがまんができないほどよ。踊りのかわりに会話を主にするものならもっと合理的だけどね。」

 

「それはずっと合理的だろうね。」兄は答えた。「しかしそれではあまり舞踏会らしくないではないか。」

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「引かれるべき一線」――女性叙階問題とキリスト論、そして教会の危機(by ペリー・ロビンソン師)

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(25th Anniversary of the Ordination of Women to the Priesthood - Diocese of London)

 

目次

  • 女性叙階問題とキリスト論(by ペリー・ロビンソン師)
  • 「引かれるべき一線」(by ペリー・ロビンソン師)
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「アングリカン主義に別れを告げなければならないと悟った日、私は号泣した。」――聖公会を愛した元聖公会神学者の回想記

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米国聖公会(All Saints Episcopal Church Frederick Maryland)写真

 

目次

  • 生い立ち
  • ‟別の宗教”
  • モルモン教徒の学友とのディスカッション
  • どんどん「排他的」になってゆくインクルーシビティ(包括性)
  • リベラル諸運動の特性
  • 苦しく困難な選択
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