巡礼者の小道(Pursuing Veritas)

聖書の真理を愛し、歌い、どこまでも探求の旅をつづけたい。

なんとコイネー・ギリシア語で普通に会話ができる時代になりました!【素敵な語学チャンネルのご紹介】

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最近、コイネー・ギリシア語勉強のための素敵なチャンネルを見つけました。復元式ギリシア語発音を採用しつつ、聖書ギリシア語を生きた言語として現代に蘇生させようとしています。

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見よ、真夜中に花婿がやって来る。(♪ Behold, the Bridegroom comes in the middle of the night)

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マタイの福音書25章1-13節(十人のおとめの譬え)

25:1 「そこで、天の国は次のようにたとえられる。十人のおとめがそれぞれともし火を持って、花婿を迎えに出て行く。

2 そのうちの五人は愚かで、五人は賢かった。

3 愚かなおとめたちは、ともし火は持っていたが、油の用意をしていなかった。

4 賢いおとめたちは、それぞれのともし火と一緒に、壺に油を入れて持っていた。

5 ところが、花婿の来るのが遅れたので、皆眠気がさして眠り込んでしまった。

6 真夜中に『花婿だ。迎えに出なさい』と叫ぶ声がした。

7 そこで、おとめたちは皆起きて、それぞれのともし火を整えた。

8 愚かなおとめたちは、賢いおとめたちに言った。『油を分けてください。わたしたちのともし火は消えそうです。』

9 賢いおとめたちは答えた。『分けてあげるほどはありません。それより、店に行って、自分の分を買って来なさい。』

10 愚かなおとめたちが買いに行っている間に、花婿が到着して、用意のできている五人は、花婿と一緒に婚宴の席に入り、戸が閉められた。

11 その後で、ほかのおとめたちも来て、『御主人様、御主人様、開けてください』と言った。

12 しかし主人は、『はっきり言っておく。わたしはお前たちを知らない』と答えた。

13 だから、目を覚ましていなさい。あなたがたは、その日、その時を知らないのだから。」

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聖グレゴリウス・パラマスとヘシュカスト論争(by マークス・プレステッド教授)

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Marcus Plested on St Gregory Palamas and the Hesychast Controversy, 2021.(抄訳)


「結論を申し上げますと、(ポドスカルスキー見解に代表されるような)「理性の敗北」、(ロスキーらの見解に代表されるような)「アンチ・スコラ哲学的神秘神学の勝利」、その他もろもろのアンチ・ラテン観を正当に特徴づけるようなものは、聖グレゴリウスの神学の中には見い出されません。つまり、パラマスの神学があたかもラテン西洋スコラ哲学に対するアンチテーゼであるかのような提言は妥当とは言いかねるということです。」

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アンチ西洋ポレミックスを克服し、西洋世界における福音宣教の使命を全うするために(by パトリック・カールディーン神父、正教会)

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西方典礼正教会(写真

 

目次

  • はじめに
  • ポレミックス問題の認識
  • ポレミックスを介した西方伝統および自己概念の不正確な描写
  • ビザンティン・リスト;異なる形式、異なる信仰
  • 福音宣教に負の影響を与えているアンチ西洋的な偏見
  • 公同性・普遍性・カソリック性:全体なる伝統
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トマス主義者とパラマス主義者の会話 ~春の庭園にて~

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出典

 

The Thomist and the Palamite,, Eclectic Orthodoxy, 2014. (拙訳)

 

パラマス主義者:「君は、神のウーシア(本質)とエネルゲイアの間に何ら区別を置いていない。そして、君は『神は有限態において被造物に対しご自身をお与えになった』と言っている。つまり、神的エネルゲイアが有限態において与えられているっていうことだよね。君、それは明らかに不可能なことだよ。

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ニワトリはどうして道を横切ったの?〔プロテスタント・愉快なジョーク篇〕

 

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ニワトリがなぜ道を横切ったのか、――彼のその動機がいちいち問いただされない世界を僕は夢見ている。

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