巡礼者の小道(Pursuing Veritas)

聖書の真理を愛し、歌い、どこまでも探求の旅をつづけたい。

虚無主義者について(by セラフィム・ローズ 修道士)

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この世におけるすべては過ぎ行く——。残るはただ神のみ。生涯をかけ欣求するに値するは唯一、この神のみである。

セラフィム・ローズ修道士

 

Seraphim Rose, Nihilism: The Root of the Revolution of the Modern Age(抄訳)

 

より現実的に言って、この新種、この『突然変異体』とは一体何であるか。彼は根無し人である。彼は、(虚無主義が破壊したところの)過去と連続性を持たない断絶人間であり、デマゴーグどもの夢想を叶える恰好の原材料である。

 

彼は「自由思想家」、懐疑主義者を称している。然り。真理に対してだけは堅く自らを閉ざしつつ、彼は新奇なるありとあらゆる知的流行に「オープン」である。なぜか。なぜなら彼自身、知的土台をなんら有していないからである。

 

二、三の「新啓示」を追い求める「求道者」。新しいものなら何でも信奉する用意ができている。真の信仰が彼の内で撲滅されているがゆえに。「事実」を礼賛してやまない企画家であり実験家。彼にとり世界は一つの巨大な実験室であり、その中にあって彼はお気に召すまま何が「可能」であるのか自己決定することができる。

 

自律的人間ーー。自らの「権利」のみを請求しているに過ぎないと謙遜ぶりつつ、その実、この世に存在する全てが自らに与えられてしかるべきだとの秘かなる傲慢で心は満ちている。彼にとり、この世における何物も権威的に禁じられてはいないのだ。

 

彼は良心や基準をもたない刹那的人間である。それゆえ、強度の「刺激」および「反抗」に翻弄されるがままに、あらゆる制約や権威を嫌悪している。なぜなら彼自身、自らの唯一なる神だからである。

 

「大衆的人間」であるこの新野蛮人は、徹底的に「還元され」「単純化され」、最も初歩的な思想でしか物事を考えることができない。そしてそうでありながら尚、より高尚な事柄や人生における真の複雑性を指摘しようとする人々を片っ端から軽蔑し、嘲笑っているのである。

 

ー終わりー

 

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[Damascene, Hieromonk]のFather Seraphim Rose: His Life and Works (English Edition)