ヨブ記２８章
その通り道は猛禽も知らず、
禿鷹の目すらそれを見つけることはできない。
獅子もそこを通らず、
誇り高い獣もそこを踏んだことはない。
驚くべきその道は
生ける者の地では見つけられない。
しかし死と破壊はそれを知っている。
あの御方だけが踏まれた道を。
孤独な悲しみの人の道、
死なれた小羊の道、
墓から栄光へとつづく道ーー。
それ以外の道はない。
黄金の房、
秘かなる所。
その道程を経て、パウロは入り、
愛するお方の御顔を仰ぎ見た。
再び語られぬことなき主の奥義、
口で言い表すことのできぬ神秘と栄光を。
十字架と悲しみ、
呪いと辱めーー、
それが杉と黄金でできた隠房への道。
不法の重荷にうちひしがれた世を後にし、
屠られた小羊の血に染まりし道を通り、
私は入る。
おお、破滅と暗闇の深淵から
あの麗しき路を駈け上がる。
罪びとの心を、
神の心まで到らしめるその道を。
黄金の都の高嶺より
神は栄光に輝く道を造られた。
それは神の心から、
罪びとの心へと到る。
栄光の絶巓、
愛と接吻から、
音楽の調べと歌の喜び、
終わりなき、言葉に尽くせぬ至福が満ち溢れる。
Thy Footsteps are Not Known（作者不詳、１４世紀初頭）私訳
ーーーーーーーーーーーーー
