被造物への愛着心はなんと強力なものでしょうか。それは時に大波のように激しく心を揺さぶり、かき乱し、本来、主だけで占められるべき奥の部屋に抗い得ないような力で押し入ろうとしてきます。
被造物への愛着心はまた、「エルサレムに行こうとして御顔をまっすぐ向けられた」(ルカ9:51)イエスの道につき従うことを躊躇させ、私たちをしりごみさせます。ああ、苦しき情との戦い!私は岩山の蔭に一人孤高に宿る鷲になりたい。眼を閉じ、耳を塞ぎ、誘惑の多い被造世界、精神世界に別れを告げ、ひたすら主の愛の宮の内にとどまっていられたらどんなにいいでしょう!私は自分の肉と情の執着を厭う。これを十字架に付けたい。
主よ、私が愛着心に釘を打ちつけることができない時、あなたご自身が愛の御手をもって断絶と死の一撃を加え、そこに封印をしてください。そして生にも死にも私をあなたとだけ固く結びつけてください。