巡礼者の小道(Pursuing Veritas)

聖書の真理を愛し、歌い、どこまでも探求の旅をつづけたい。

難民キャンプ、バラバラな教会、そして神の憐れみ

難民キャンプというのは、人間の悲惨がビジュアルに凝縮された場所だと思います。外的要因(堕落した世界、戦禍、災害、圧制、不正、汚職、迫害、不均衡)と人間の罪性(暴力、むさぼり、自己中心、差別、偏見、反逆など)が複雑に融合した結果、人はそこに…

人生のどん底にいるクリスチャンは何を歌えるのか?(by カール・トゥルーマン)

出典 Carl R. Truman,‘What Can Miserable Christians Sing?’ in The Wages of Spin: Critical Writings on Historical and Contemporary Evangelicalism (Christian Focus: 2004) pp. 158-160(抄訳) 過去においても現代においてもキリスト教礼拝の中で欠…

エヴァンジェリカル遊牧民のはてしない物語

出典 正教会神学者のロバート・アラカキ師が、最近のいわゆる‟ポスト・エヴァンジェリカル折衷主義者*”たちのことを、「よりグリーンな牧場を求め、あくせくと動き回る宗教的遊牧民」に譬えているということを前の記事で書きました。アラカキ師はもちろん‟根…

造形(formative)としての礼拝ーーなぜworshipの‟形態”が無視できない要素なのかについて(ジェームズ・K・A・スミス、カルヴァン大学)

聞き手:あなたは、ただ単に「明確に教示されたもの」ではなく「捉えられたもの」という観点におけるliturgy(典礼)の力について語っておられますね。この真理は、どのような形で、私たちの礼拝観に影響しているのでしょうか。

何をもって「一致」とするのか?ーーピーター・ライトハート著『プロテスタンティズムの終焉ーーバラバラになった教会の一致を求めて』に対する東方正教会の評価

そもそもなぜフェンスがそこに建てられたのかを知らないうちに、それを取り外そうとしてはならない。決して。ーーG・K・チェスタートン 目次 未来の「合同教会」 ポスト福音主義と彷徨う宗教的遊牧民 大文字のChurch 現実 家族か他人か

なぜ西洋神学が支配的な場所で「ペンテコステ運動」が繁栄するのだろう?ーー東方正教会バルナバ・パウエル神父の視点【東方から西方の聖霊運動をみる】

東の方からは、西はどのように見えているのだろう?(出典) 目次 はじめに 宗教改革の「治療薬」としてのペンテコステ主義!? 西洋キリスト教世界における「反動」としてのペンテコステ運動 最大の希望 一致のあり方

世俗の時代における福音宣教ーーサクラメント性の回復を求め、これからの道を模索するプロテスタントの指導者たち(by ジェームズ・K・A・スミス、カルヴァン大学)

ワートバーグで説教するルター(出典) 目次 世俗の時代における福音宣教を考える(ジェームズ・K・A・スミス、カルヴァン大学) 【参考資料】世俗の時代の「護教論」ーーチャールズ・テイラーの神学的な歴史ーー(一橋大学社会科学、坪光生雄氏) 第一節 は…

なぜ若者たちは伝統的 Liturgy を求めているのか?(by グレーシー・オームステッド)

Liturgy(典礼、礼拝、聖体礼儀)出典 目次 伝統諸教会に向かう若者たちーーポストモダン時代の根幹 バート・ギングリッジの場合 ジェッセ・コーンの場合 ジェイソン・シュテルマンの場合 困難を伴う決断 プロテスタント諸教会の対応 礼典的なもの(sacramen…

ささやかな私の「庭」に遊びに来てくれる朋友たちに

出典 遠いところから朋友たちが訪れてきてくれる。 愛しい友だち、私の「庭」でどうぞゆっくりくつろいでいってください。

Ιωάννης ο Χρυσόστομος の訳語「聖金口イオアン」について少しだけ感想を述べさせてくださいね♡

聖ヨハネス・クリュソストモス(St. John Chrysostom)にはいろいろな訳語があります。 ーヨハネ・クリュソストモス ーヨハネス・クリソストムス そして日本正教会は、この人名を、聖金口イオアン(せいきんこうイオアン)と訳しています。

聖ヨハネス・クリュソストモスについて(『ベイカー福音主義神学事典』)

教父ヨハネス・クリュソストモスーー。正教会、東方諸教会、カトリック教会、聖公会、ルーテル教会で、聖人として崇敬されています。(出典) ヨハネス・クリュソストモス(347-407) Walter A. Elwell, ed., Evangelical Dictionary of Theology, Se…

マルティン・ルターの『小教理問答書』に驚き、感動!

ルターの『小教理問答書』を使って聖書の学びをする大人や子どもたち(出典) 目次 ルターの『小教理問答書』を発見! マルティン・ルターの小教理問答書(by エルッキ・コスケンニエミ師、フィンランドルーテル福音協会) 小教理問答書 その成立と内容につい…

世俗の時代とは何だろう?そして私たちクリスチャンはどのように生きていけばいいのだろう?(by ジェームス・K・A・スミス、カルヴァン大学)

主よ、なにをどのように信じていったらいいのか教えてください。(出典) 目次 はじめにーー世俗の時代とは? 講義の内容

この船は沈没しつつある。逃げよ。ーー古典的/改訂ディスペンセーション主義の教会で育った若者たちへの避難警告の呼びかけ【緊急版】

現在、私たちの属するプロテスタンティズムの世界は、今後の刷新のために外部から数多くの鋭く且つ有益な批判を受けています。そしてこの過程でますます浮き彫りにされてきているのが、クラーク・カールトン師の言う、いわゆる「19世紀の発明品*」であるデ…

アンソニー・ボリーソフ神父(ロシア正教会)とジョン・ミルバンク氏(聖公会神学者)との対談記事

モスクワ神学アカデミー(出典) 目次 モスクワでの対談 〔補足〕改革派神学はラディカル・オーソドクシーをどう見ているか

もう一度「聖書のみ」に向き合う。ーー荒廃から再生に向けて(by ケヴィン・ヴァン・フーザー、トリニティー神学校)

16世紀再訪 目次 「聖書のみ」の原則がプロテスタンティズム破綻の主要因? 起訴事例1) 起訴事例2) 「聖書のみ」ーー宗教改革者たちが意味していたこと 明瞭さ(Clarity) 十全性(Sufficiency) 質料的十全性 形式的十全性

悩める解釈者への慰めーー動き、拡大する「地平」

それは、、動く。 解釈における「地平」というのが、‟流動的”であるというのは、私にとって希望のメッセージです。それは、「前提」や「見地」ともぴったり同義語というわけではないとアンソニー・C・ティーセルトンは述べ、次のように言っています。

〔ちょっと息抜きに。。〕祈りのベールを始めたいけれどきっかけがつかめない方、いらっしゃい♡

目次 はじめに まずは家の中で始めてみましょう! 美 クリエイティブに楽しく

正教会の光と闇ーー「隠れ学校 "κρυφό σκολειό"」の神話と民族ナショナリズム

ニコラス・ギズィスによる「隠れ学校」油絵(1885年作)出典 上は、現代ギリシャ人なら誰でも知っている、有名な「隠れ学校」(ギ κρυφό σκολειό, 英 secret school)の絵画です。作者は、ニコラオス・ギズィス(Nikolaos Gyzis、1842-1901)で…

「聖書のみ」というプロテスタント教理に対するクリティカルな論考のご紹介

目次 はじめに 第五章「聖書のみ」その前提 序 「充分」とは言うが、どのように充分なのか 新しい考え方 自己確証される正典 (カノン) 聖書による聖書の解釈 「虎の巻 (answer book)」としての聖書 思想としてのキリスト教

二つのナラティブの間でーー福音派弁証家ハンク・ハングラフ氏の東方正教会転向に関しての所感

有名な福音派弁証サイトであるChristian Research Institure(キリスト教リサーチ研究所)主幹で、長年、福音主義教会で弁証の働きをしてこられたハンク・ハングラフ師(Hank Hanegraaff;68歳)が、昨年、東方正教会に転向されました。

ジョン・ウィクリフ研究ーー何をもって人は ‟英雄的改革者” と称され、あるいは ‟異端者” の烙印を押されるのだろうか?

正統と異端が織りなすダイナミズム。これは他の文化圏にくらべて、中世ヨーロッパ世界に特徴的な歴史事象である。ヨーロッパでは、中世の正統と異端の相剋の中から、宗教改革の理想も市民革命の精神も生まれたといってもよい。ーー『中世の異端者たち』より…

福音主義者たちによる福音主義者たちのためのシカゴ・コール(1977)ーー歴史的ルーツと連続性への呼びかけ

失ってきた遺産を再訪する旅に出かけよう。(写真) 1977年5月、45人の福音主義指導者たちが米国シカゴに集まり、自分たちの過去の歩みを冷静に振り返った上で、「シカゴ・コール」と言われる声明を発表し、福音主義教会の、歴史的キリスト教への回帰…

過去の誤りから謙遜に学び、そこからまた進んでいきたい。

前に進んでいくためにーーまっすぐ進んでいくためにーー、後ろを振り返りたい。(写真)

教会の「公同性」と「多様性」を私たちはどのように考えらればいいのだろう?(by ケヴィン・バウダー、中央バプテスト神学校)

一つの大きな邸宅ーーこの中にはいくつ位の部屋があるんだろう?(写真) Kevin Bauder, Leithart and Wilson on the Church, 2016(拙訳) 少し前に、ピーター・ライトハートは「はたしてプロテスタンティズムに将来はあるのだろうか?」と人々に問いかけま…

教派主義的キリスト教について(by ピーター・J・ライトハート)

Peter J. Leithart(1959~)ウェストミンスター神学大修士、ケンブリッジ大Ph.D. セイント・アンドリュース大神学部元教授。米国長老教会(PCA)の長老としての按手を受ける。2011年6月、Federal Visionに関する見解のことで長老会から(異端の疑い…

プロテスタンティズムは終焉しつつあるのか?ーーピーター・ライトハート氏とダグラス・ウィルソン氏の公開ディベートから学ぶこと

2015年4月ニュー・アンドリューズ大で行なわれたピーター・ライトハート氏(写真左)とダグラス・ウィルソン氏(写真右)の公開ディベートの記録:「エキュメニズムと教会の標 “Ecumenism and the Marks of the Church.”」 目次 はじめに 終末観の違い …

恩寵と自然の関係をめぐっての20世紀カトリック内部論争とその躍動ーー新スコラ学と新神学(Nouvelle théologie)(by ケヴィン・ヴァン・フーザー、トリニティー神学校)

中世の大学とスコラ学(出典) 目次 新神学(Nouvelle théologie):「恩寵」は「自然」に浸透する〔本体論的調停〕

愛しい主人の帰りを待ちわびつつ一人過ごす時間にーーアン・ブラッドストリートの信仰詩【17世紀ニューイングランド】

アン・ブラッドストリート(1612-1672)。英国の裕福な清教徒家庭に生まれる。サイモン・ブラッドストリート氏と結婚した後、船で新大陸へ。それまでの比較的快適な生活から一転して厳しい荒野での生活が始まる。食糧難や病気、8人の子の子育て、…

自然 and 恩寵/自然 or 恩寵(by ケヴィン・ヴァン・フーザー、トリニティー神学校)

出典 目次 自然 and 恩寵/自然 or 恩寵 中世スコラ学:恩寵は自然を完成する(制度的調停) 「純粋自然」:恩寵なしの自然