巡礼者の小道(Pursuing Veritas)

聖書の真理を愛し、歌い、どこまでも探求の旅をつづけたい。

私たちの十字架の道を共に歩いてくださる御母

「御子の十字架は、あらゆる側面において、あらゆる痛みにおいて、母なる心を刺し通す両刃の剣となります。両者の悶絶は等しく計り知れないものです。唯一の違いは、動的にして、自発的、そして自ら進んでの御子の受容が、母においては静的、不可避的な共受…

トマス・アクィナスと正教ーーマークス・プレステッド著『Orthodox Readings of Aquinas』書評(by アンドリュー・ラウス、ダラム大学)

聖トマス・アクィナス(出典) www.firstthings.com Andrew Louth, The Dumb Ox and the Orthodox: A Review of Orthodox Readings of Aquinas by Marcus Plested, First Things(抄訳) Marcus Plested, Orthodox Readings of Aquinas, Oxford University P…

神的闇(Divine Darkness)

至高なる三一なるもの、 あらゆる本質、 知識、 善を超越しているもの、 神的智慧への先導者よ、 汝の神秘的知という最高峰へと われわれの道を導きたまえ。

東方の文脈で「scholastic...」という表現がなされる時、それは具体的に何を意味しているのだろう?【東西キリスト教と理性】

東方正教のビザンティン学者であるアンドリュー・ラウスが「アクィナスと正教の関係」について書評を書いており、大変興味深く読ませていただきました。

「アンダーソン型」病理の分析と治癒

「アンダーソン型」病理を対岸の火事視していいのだろうか?(イラスト) 独立バプテスト教会のスティーブン・アンダーソン牧師の教説をマイケル・ロフトン師が分析しています。

嗚呼、ビザンティン・カトリック教会!

〔前記事〕からの続きです。 出典 目次 御父のモナルキア ある神学生の苦悶の告白 友に電話し打ち明ける。 おわりに

ビザンティン・カトリシズムは「包括的」?それとも「トリッキー」?【さあ、フィリオクェ問題に取り掛かろう!】

ふぅ~、いろいろ大変だね。 目次 はじめに 東方典礼カトリック教会とはどんな教会? Ορθοδοξίαの語用やフィリオクェ問題を通し、ビザンティン・カトリシズムの「微妙さ」を痛感! 困ったなぁ マヌエル・ニン主教の元を訪れる。 正教修道院を訪れる。

友愛と孤高

出典 昨晩、仲の良い友人からメッセージが入りました。彼女は今、数週間にわたって、ある修道院でのリトリートに参加しており、数年間の探求と祈りの末、「私、ついにローマ・カトリックに改宗しつつあると思う。それは確実に起こると思う。」という厳かな決…

革命ーー社会主義『ドストエフスキーの世界観』(by ニコライ・ベルジャーエフ)

出典 ベルジャーエフ著作集第二巻『ドストエフスキーの世界観』(斎藤栄治訳)白水社より一部抜粋 ドストエフスキーは、天才的な透視的眼光をもって、きたるべきロシア革命の、おそらくはまた世界革命の理念的基礎と性格とを悟った。彼は、言葉の最も真実の…

脱藩浪女(dappan wanderer)

杜若(かきつばた)の花が一面に咲いている。 ーー葛飾北斎、三河の八ツ橋の古図(出典) 現在の自分の信仰的立ち位置をどのように言い表せばよいのだろうと考えていて、ふいに「脱藩浪人」ならぬ「脱藩浪女(dappan wanderer)」という言葉を思いつき、心な…

ジョージ・オーウェルと『1984年』ーーいかにして自由は死に絶えていくのか

《刑務所の中庭(囚人の運動:ドレを模して)》。画家のフィンセント・ファン・ゴッホ によって制作された作品。制作年は1890年から1890年。出典 目次 ジョージ・オーウェルのディストピア小説『1984年』 集産主義(collectivism) 民主社会主義(democr…

初代教会期のかわいい子どもの手紙を和訳しました!【楽しいコイネー・ギリシャ語の世界】

目次 テオンくんがパパに宛てたお手紙 この手紙が書かれた背景 手紙の日本語訳 テオンくんの作文添削 ♪ おわりに 【補足】聖書ギリシャ語をどういう風に発音したらいいのかなぁ? 4つの発音法 そもそも「発音」って大切なのかな タイムスリップ! パピルス…

倦まずたゆまず

丸山眞男文庫の資料群(出典) ETV特集で丸山眞男(1914-1996)の生涯を追ったドキュメンタリーを観ました。丸山眞男は戦後日本を代表する政治思想学者の一人です。*1 *1:ETV特集 丸山眞男と戦後日本 第二回 1996.11.19 - YouTube.

舌よ歌え、栄えある聖体の神秘を(♪ Pange, lingua, gloriosi, Corporis mysterium)【グレゴリオ聖歌】

出典 わたしは、天から下って来た生けるパンです。だれでもこのパンを食べるなら、永遠に生きます。またわたしが与えようとするパンは、世のいのちのための、わたしの肉です。ヨハネ6:51 Ego sum panis vivus, qui de cælo descendi. Si quis manducaver…

ディスカッションはできればonlineではなく、相手の人間と直に触れ合い交流する中で行ないたい。

先日、遠出し、ある方と数時間にわたりじっくり話し合う時を持ちました。そして帰り道につくづく思ったのです。「一人の人と話をするために往復何時間もかけ、一日が終わった。しかしそれはなんという濃密な時間だったことだろう」と。

「制御」がもたらす人生の幸いについて

出典 私は短距離走はそれなりに得意で、いざ走るとなると、わき目もふらずダッシュでひたすら直行します。そしてこの猪突猛進ぶりは自分の信仰行程にも大いに反映されていると思います。だからこそ尚更だと思いますが、そんな自分にとって、かしら性の真理と…

どうか私に悔い改めの戸を開いてください(♪ Покаяния отверзи ми двери)

告解

見よ、主が支配者として到来なさっている(♪ Ecce advenit dominator Dominus)【グレゴリオ聖歌】

神である主、常にいまし、昔いまし、後に来られる方、万物の支配者がこう言われる。「わたしはアルファであり、オメガである。」黙示録1章8節 Ἐγώ εἰμι τὸ Ἄλφα καὶ τὸ Ὦ, λέγει Κύριος ὁ Θεός, ὁ ὢν καὶ ὁ ἦν καὶ ὁ ἐρχόμενος, ὁ Παντοκράτωρ. Αποκ.1.8

大自然に満ち満ちる詩の魂

若楓(わかかへで)maple, σφενδάμνινος 卯月ばかりの若楓、すべて、よろずの花紅葉にもまさりてめでたきものなり。ーー吉田兼好『徒然草』

言論の自由についてーージョーダン・ピーターソンへのインタビュー【2018年、豪州】

トロント大学のキャンパスで、彼に抗議する学生たちに対峙するジョーダン・ピーターソン教授。(xeやxirといった最近作り出された)様々な代名詞使用を国民に強制するカナダ政府の法案に対し、ピーターソンが公的に不賛成の意を表明した直後の様子。2016…

トランスジェンダー主義に関し、リベラル派知識人たちが見落としている点について(by ジョン・ミルバンク、ノッティンガム大学)

国際反ホモフォビア・トランスフォビア・バイフォビアの日(IDAHO)に、LBGT旗を掲揚するノッティンガム評議会。(出典) 目次 トランスジェンダー主義に関し、リベラル派知識人たちが見落としている点について(by ジョン・ミルバンク、ノッティンガム大学…

ボブ・デウェイ師の「解放のミニストリー」批評のものさしは果して十全だろうか?【過去記事に対するクリティカルな考察】

目次 ボブ・デウェイ著「なぜ『解放のミニストリー』によって人々はかえって束縛されるようになるのかーー『霊の戦い』という世界観に対する警告」の記事を再考する 2019年7月3日追記 カトリック教会のエクソシズム伝統について 正教会のエクソシズム…

三位一体(至聖三者)ーーA・ラヴローフの信仰詩

『至聖三者』(Троица,Trinity)アンドレイ・ルブリョフによるイコン。15世紀。

「字義通りの解釈」という思想と、人間観(anthropology)の考察

実験室(出典) 19世紀に英国で興ったディスペンセーショナリズムというプロテスタントの一潮流があります。 ディスペンセーショナリズムは、当時猛威を振るっていたキリスト教リベラリズムに対抗する敬虔運動としての肯定的側面を持っている一方、その聖…

「言論の自由」を脅かす、新しい「寛容」?!ーーアバディーンシャー高校での事例

出典 「私は君の意見に賛成しない。しかし、君がそれを言う権利は命を賭けても守ろう。」ヴォルテール 「一人を除く全人類が同一の意見を持ち、ただ一人が反対の意見を抱いていると仮定しても、人類がその一人を沈黙させることは不当である。それは、仮にそ…

有限性と弱さを抱えつつもやはり私の良心は、自分の眼に「黒」に映っているものを「白」と言うことはできない。

「これは『黒』だ。」 私の良心は言っている。(写真)

性のアナーキー(Sexual Anarchy )ーー現在カリフォルニア州で起こっていること(by ジョサイア・トレンハム神父)【汎セクシュアリズムとジェンダー全体主義】

カリフォルニア州サンディエゴ、LGBTプライド、2019年(出典) 「『寛容』の新しい定義は、一貫性がないだけにとどまらず、それは矛盾をきたしており、実際、モダニズムの下に存在していた従来の『寛容』よりも、むしろよりいっそう寛容精神を欠くもので…

「神の恵みによって、私は今の私になりました。」ーー服装およびベールについての告白と証

自分がかつてどこにいたのかを想うとき、神の恵みに感謝せずにいられない。(出典) 目次 女性の服装についてーー私の告白(2014年7月9日付) ベールの証(2014年9月13日付)

中世キリスト教世界観とその変遷(by ロッド・ドレアー)

目次 中世キリスト教の世界観 形而上学的実在論(metaphysical realism) オッカムと唯名論(nominalism) 漸進的変化

地上のすべての国々は見たり(♪ Viderunt omnes fines terrae)【グレゴリオ聖歌、11世紀】

サント・シャペル(出典) まことに主は大いなる方、大いに賛美されるべき方。すべての神々にまさって恐れられる方だ。尊厳と威光は御前にあり、力と栄光は主の聖所にある。詩篇96:4、6