巡礼者の小道(Pursuing Veritas)

聖書の真理を愛し、歌い、どこまでも探求の旅をつづけたい。

東方キリスト教の伝統/西方キリスト教の伝統

セオトコスーー真の自由への導針(by ヨルゴス・カプサニス掌院、アトス山修道士)

アトス山(Ἅγιον Ὄρος)修道院群 ヨルゴス・カプサニス掌院(写真右)。アトス山グレゴリウー修道院元院長。2014年召天。出典

おお主をお宿しになられた乙女よ!(♪ Bogorodice Djevo, radujsja)

コソボにある修道院で静かに祈るセルビア人のシスター(出典)

見よ、真夜中に花婿がやって来る。(♪ Се Жених грядет в полунощи)

だから、目を覚ましていなさい。あなたがたは、その日、その時を知らないからです。マタイ25章13節 Γρηγορεῖτε οὖν, ὅτι οὐκ οἴδατε τὴν ἡμέραν οὐδὲ τὴν ὥραν. Μαθ.25.13

おお純潔なる聖女!ーー「アグニ・パルセネ」の世界から眺望する処女マリアの神秘

「わたしの魂は主をあがめ、わたしの霊は救い主である神を喜びたたえます。身分の低い、この主のはしためにも目を留めてくださったからです。今から後、いつの世の人もわたしを幸いな者と言うでしょう。力ある方が、わたしに偉大なことをなさいましたから。…

これは主が設けられた日である。この日を楽しみ喜ぼう。ーー古ローマ詠唱詩篇LXX117篇(Haec dies quam fecit Dominus)再訪

Basilica di Sant’Apollinare Nuovo、イタリア、ラヴェンナ(AD6世紀)出典 Αὕτη ἡ ἡμέρα ἣν ἐποίησεν ὁ κύριος ἀγαλλιασώμεθα καὶ εὐφρανθῶμεν ἐν αὐτῇ. これは、主が設けられた日である。この日を楽しみ喜ぼう.(詩篇LXX117:24)

受肉された慈悲深き主、光の光。ーー古ローマ詠唱(Incarnatum quoque, pie Domine;AD6世紀)再訪

ローマにあるビザンティン・モザイク画(Basilica of Santa Prassede in Rome)出典 光よりの光、まことの神よりのまことの神。 Φως εκ Φωτός, Θεόν αληθινόν εκ Θεού αληθινού. Lumen de Lumine, Deum verum de Deo vero. ニケア・コンスタンチノープル信条…

キリストの栄光あるからだとしての教会と宇宙(by オリヴィエ・クレマン、パリ聖セルギイ正教神学院)

終末論的な舟を象徴する聖堂の中央(中堂)は、ドームでおおわれている。このドームは、新たな創造、キリストによって創造主と結び付いた宇宙をあらわしている。(出典) 目次 著者について キリストの栄光あるからだーー真の再創造 正教会の宇宙論 神のエネ…

宇宙的典礼と人生の意味ーー東方教父聖マクシモスが遺した霊的遺産(7世紀)

「聖書のもつ謎やシンボルの意味は、神のことば(Λόγος)が受肉したという神秘のうちに全て含まれている。そればかりではない。知覚しうる限りの、可視的/不可視的被造物に隠されている意味も、この受肉という神秘のうちに含まれている。十字架や墓の神秘を…

礼拝の沈黙(ヨハネ・パウロ二世使徒的書簡「東方の光」より)

出典 ヨハネ・パウロ二世使徒的書簡「東方の光」より抜粋(引用元) 礼拝の沈黙 それにもかかわらずこの神秘は、人が神の代わりに偶像を作るのを回避するために、絶えず覆い隠され静寂に覆われています。

天における讃歌ーービザンティン詠唱の霊性と神秘(詩篇LXX147篇)

出典 ああ再び、天的な舌の幻が、 色あせることのない栄光と共に燃え上がり、 火のごとく力強い御使いの合唱が、澄み渡った上天より鳴り響く。

二つの伝統、一つの光

アグペヤの祈りを捧げるコプト教徒 「太陽の光線を、光の本体から分離することはできません。なぜなら、その一致と統一性は、光の流れが遮断されることを許さないからです。木から枝をへし折ってみなさい。折られた枝からはもはや芽が出てこれなくなります。…

典礼の源流をたどった先にあるものーー古ローマ詠唱詩篇 LXX90篇(Qui habitat in adiutorio Altissimi)再訪

出典 典礼の源流をたどった先に、 東西の一致があり、 霊性の回復があり、 和解がある。 古ローマ詠唱 詩篇91篇(LXX90篇)Qui habitat in adiutorio altissimi 詩篇91篇(LXX90篇)ーーいと高き方の隠れ場に住む者は全能者の陰に宿る ラテン語…

「実存的」無神論者と神への欣求(by セラフィン・ローズ、ロシア正教隠遁士)

出典 無神論ーー一見したところ不正にして無慈悲にみえる神に対する憎悪心に燃えた真の‟実存的”無神論ーーは、一つの霊的状態である。それは、真の神を捉えんとするリアルな苦闘である。自らをアンチクリストと呼んでいたニーチェは、それにより、キリストに…

虚無、メタノイア、絶望、そして希望(by シナイ山のヨアンネス、7世紀)

シナイ山(6世紀シリア生まれのヨアンネス・クリマコスは、この山で祈りに専心していた。)出典 たしかに人間は自力により合一を成し遂げ、自らの主人となり、己のみに依拠しようと望んできた。しかしそれはルシファーのそれにも似た賭けであり、ついには我…

使徒的書簡「東方の光(Orientale Lumen)」(by ヨハネ・パウロ二世、1995年)【英文】

「あらゆる善の中でも至高善である『一致』が、あなたにとっての最大の関心となるよう専心しなさい。」ーーアンティオケの聖イグナティオス(『聖ポリュカルポスへの手紙』2世紀) Inside the 1,500 year old church at the Syrian Orthodox monastery of M…

典礼ーー「神の王国」の体験(by オリヴィエ・クレマン、パリ聖セルギイ正教神学院)

出典 目次 著者について 典礼ーー「神の王国」の体験 イコン イコンのキリスト論的な意味 永遠の像 聖堂の装飾とその象徴的意味 「心のうちの修道生活」

私の辿ってきた道ーーレイ・ライランド師の信仰行程

Fr. Ray Ryland (1921-2014) 目次 はじめに ディサイプル教会と「回復運動」 ハーバード神学校でユニタリアン主義にはまり込む 歴史的連続性を求めて 聖公会司祭になる 東方正教会への転向を検討し始める もう選択肢がない 【補足】ローマ・カトリック教会と…

ロシアと普遍教会ーーコンスタンティノープルやエルサレムに《疑似教皇制》を設立しようとする試みについて(by ウラジミール・ソロヴィヨフ)

ウラジミール・ソロヴィヨフ(Владимир Сергеевич Соловьёв;1853-1900)。ロシア正教が生み出した19世紀最大の神学者、哲学者の一人。その思想はフョードル・ドストエフスキー、ニコライ・ベルジャーエフ、セルゲイ・ブルガーコフ、パーヴェル・…

ロシアと普遍教会ーーロシア民衆の「真の正教」及び、アンチ・カトリック神学者たちによる「疑似正教」について(by ウラジミール・ソロヴィヨフ)

ウラジミール・ソロヴィヨフ(Владимир Сергеевич Соловьёв;1853-1900)。ロシア正教が生み出した19世紀最大の神学者、哲学者の一人。その思想はフョードル・ドストエフスキー、ニコライ・ベルジャーエフ、セルゲイ・ブルガーコフ、パーヴェル・…

刑罰代償説(penal substitution theory)に関する東方正教会内の諸見解について

目次 見解① 見解② プロテスタント内での動き 所感 参考文献

Al Masīh qām(المسيح قام)ーー復活のキリストを讃え歌う。

もし、私たちがこの世にあってキリストに単なる希望を置いているだけなら、私たちは、すべての人の中で一番哀れな者です。しかし、今やキリストは、眠った者の初穂として死者の中からよみがえられました。1コリント15:19-20

アラビアの聖空間ーー詩篇51篇を祈り歌う。

詩篇51篇(LXX50篇)المزمور الخمسين

ダニエル書「三人の若者の賛歌」を祈り歌う。

大地は、主を賛美し代々にたたえあがめよ。 山と丘よ、主を賛美し、代々にたたえあがめよ。 地に生える草木よ、主を賛美し代々にたたえあがめよ。ダニエル書補遺74-76(写真) 目次 アザルヤの祈りと三人の若者の賛歌について 「三人の若者の賛歌」をコ…

教会一致のしるしの体現者ーーキュリロスとメトディオス(9世紀)

キュリロス(右)とメトディオス(左) 目次 キュリロスとメトディオスの活動 教皇からの厚遇 スラヴ語典礼へのフランクの対抗措置 シルミウムの大司教メトディオス フランクとの確執で浮上した「フィリオクェ」 メトディオスの死 キュリロスとメトディオス…

キリスト教東西の共通遺産そして霊的宝庫ーーThe Divine Liturgy of St. John Chrysostom(by Cappella Romana)

対立や競合ではなく相補(complementary)。私たちは互いを必要としている。(写真) 目次 The Divine Liturgy of St. John Chrysostomの訳語について 本ブログの方針と祈り Cappella Romana - Divine Liturgy of the Orthodox Church in English in Byzanti…

変形された伝統ーーアウグスティヌスのローマ書解釈について(by デイビッド・ベントリー・ハート)

聖アウグスティヌス(354-430)

いかにして聖書を読めばよいのだろうか。(by アイダン・キメル)

Fr. Aidan Kimel. 25年間米国聖公会の司祭を務めた後、ローマ・カトリシズムに転向、カトリック司祭になる。さらにその後、正教会(Western Rite Orthodoxy; 西方奉神礼正教)の司祭になる。2012年6月、次男が自死するという悲劇に襲われる。悲嘆のさ…

ある修道士との対話から学んだこと

ΙΕΡΑ ΜΟΝΗ ΤΙΜΙΟΥ ΠΡΟΔΡΟΜΟΥ ΣΤΕΜΝΙΤΣΑΣ - Μοναστήρια της Ελλάδος 先日、ペロポネソス半島の山岳地帯にあるプロドロモス修道院を訪れました。直角にそそり立つ岩壁の中にある古い修道院です。何百メートルもの下には真っ青なルシオス川が轟々と流れており、…

オリゲネスは ‟異端者” か、それとも ‟聖人” か?(by デイビッド・ベントリー・ハート)

‟異端者” オリゲネス or ‟聖人” オリゲネス?

正教徒クリスチャンになるために人は必ず「アンチ西洋的」にならなければならないのでしょうか?(by ベンジャミン・ケイブ、東方正教会)

目次 私たちの失敗 なぜこういったエリート主義的態度が蔓延しているのか? 霊的旅路の三つの段階 定義 正教信仰は教会として自らをどう見ているのか 正教会の同胞信者のみなさまへの提言