巡礼者の小道(Pursuing Veritas)

聖書の真理を愛し、歌い、どこまでも探求の旅をつづけたい。

東方の光(Orientale Lumen)

人間にとっての究極目的は何だろう?――『ピューリタンの祈り』と『フィロカリア』と

1 人生の目的問1 人間のおもな、最高の目的は、何であるか。答 人間のおもな、最高の目的は、神の栄光をあらわし、永遠に神を全く喜ぶことである。ウェストミンスター大教理問答 「神、至福な本性、すべての完全性を超える完全性、すべての善と美の創造主…

上にあるものを求め、天使たちと共に祈り、賛美する。

出典 さらに見ていると、御座と生き物と長老たちとのまわりに、多くの御使たちの声が上がるのを聞いた。その数は万の幾万倍、千の幾千倍もあって、大声で叫んでいた、「ほふられた小羊こそは、力と、富と、知恵と、勢いと、ほまれと、栄光と、さんびとを受け…

神の受肉、物質の聖化、イスラーム、イコン崇敬(ダマスコの聖イオアン)

ー ダマスコの聖イオアン(ヨアンネス;675-749) 「東方教会でヨアンネス〔=イオアン〕は何よりも三つの講話『聖画像破壊論者駁論*1』によって知られます。 この講話は彼の死後、聖画像破壊論者によるヒエレイア教会会議(754年)によって断罪されました。…

聖書神学は正教理解に有益!(by セラフィム・ハミルトン)【福音主義と東方正教の架け橋】

燃える柴(出エジプト記3章)。シナイ山のモーセとオディギートリアの三連祭壇画イコン。エジプトシナイ山、聖カテリーナ修道院蔵。出典 Seraphim Hamilton, Why Orthodoxy?, 2. The Scriptures come to life here. (拙訳) 聖書の無誤性に関し質問を受け…

カッパドキア教父たちと三位一体論

カッパドキア三教父 4世紀のキリスト教世界を混乱させたアリウス派論争の収拾に大きな役割を果たし、ニカイア信仰の確立に尽くしたギリシア教父たち。大バシレイオス、その弟ニッサのグレゴリオス、両者の友人ナジアンゾスのグレゴリオスの3人で、すべて小…

共有された歴史の追憶と分裂の痛み、そして未来への希望――「宗教改革記念日」を前に

出典 目次 思索メモ1 思索メモ2 思索メモ3 思索メモ4 思索メモ5 思索メモ6

ロマニデス神学を再考する。〔その2〕(by セラフィム・ハミルトン)

質問者のコメント ハミルトン師の応答 アンチペルソナ主義(antipersonalism)――危険な教義 聖グレゴリオス・パラマスと、ロマニデスの描き出す〈パラマス像〉のギャップに驚く 東西の教父たちとギリシャ哲学 「聖書」と「教父文書」の間の区別を実質上、破…

正教に関し何を読んだらいいだろう。(by マシュー・ベーカー神父)

Fr. Matthew Baker (♰2015) on Reading Orthodox Material (拙訳) 現代神学者の中で一番無難なのはやはり、ゲオルギイ・フロロフスキイ(1893-1979)でしょう。正教界内に存在するあらゆるスペクトルにあって今日に至るまで、彼はどの陣営からも一…

ロマニデス神学を再考する(by セラフィム・ハミルトン)

Seraphim Hamilton, Rethinking Romanides, Apologia Pro Ortho Doxa(拙訳) 私は、イオアンネス・ロマニデスは正教神学に非常にネガティブな影響を及ぼしていると考えています。(少なくとも一般信徒レベルにおいて)。善意の人々がこれらの諸思想を吸収し…

時――永遠をあらわすイコン(by セラフィム・ハミルトン)

Seraphim Hamilton, Why Orthodoxy? 4. Orthodox theology is beautiful and useful.(拙訳) 〔アンチ・カトリックではないにも拘らず〕依然としてなぜ私がローマ・カトリックでないのか、をここで説明できるように思います。聖書、教会史および哲学的神学…

キリスト論的無誤性(by セラフィム・ハミルトン)

目次 聖書論とキリスト論 神的エネルゲイアーー「ロゴイ(logoi )」 シネルギア(協働;synergy)に関する正教理解 神のエネルゲイアと終末(eschaton) 聖書の霊感 聖書の歴史的信憑性 第一番目の欠陥――神の包括的摂理に関する理解不足 第二番目の欠陥――万…

聖書のアレゴリカル(寓意的)な解釈?(by ジョン・ホワイトフォード神父)

Fr. John Whiteford, Allegorical Interepretations of Scripture?, Orthodox Christianity, 2015(拙訳) 最近、当該サイトにおいて、私たちはジョン・A・ペック神父「聖書における四通りの意味(The Four Senses of Scripture)」という記事を掲載しまし…

「ヘブル的視点」と東方正教の架け橋

祭壇(出典) 架け橋づくり 「ヘブル的視点」の世界分断 必須条件1)背教ナラティブ 必須条件2)‟不可視的なもの”としてのプロテスタント教会論 必須条件3)「五つのソラ」+「ディスペンセーション主義」 さらなる考察のために 「ヘブル的視点」とディス…

新旧約の啓示の連続性/非連続性・漸進性・有機的一体性に関する「改革派神学」「ディスペンセーション主義神学」「正教神学」の比較対照〔J・トレンハム長司祭に質問してみました!〕

2018年7月25日付記事の再掲載 赤組と白組のリレー競走(出典) 目次 赤組と白組の論争 モルモン教陣営内の場合 福音主義陣営内の場合 でも両方とも間違っているとしたら、、その場合はどうなる? レフリーを探すぞぉ~! ジョサイア・トレンハム神父 …

アグニ・パルセネ(Ô Vierge Pure; 聖母マリアへの聖歌)【フランス語】

出典

「放蕩娘」の帰郷――アテネ大学法学部マリア・コルナルーさん(21)へのインタビュー記事

アギオス・エレフテリオス教会(Church of Agios Eleftherios) 目次 生い立ち 煙草、パーティー、マリファナ 魔術の世界へ ギリシャ旧暦派(Greek Old Calendarists)分離グループへ エヴァンジェリカル教会の姉妹に出会う 精神分析家兼司祭の所に相談に行く…

祈りの姿勢、東向性の意味について(聖大バシレイオス)

「しかし、わたしたちの国籍は天にある。そこから、救主、主イエス・キリストのこられるのを、わたしたちは待ち望んでいる。」フィリピ3章20節 私たちは皆、祈る際に東の方角(toward the East)を向いていますが、そうすることによって実は自分たちが古…

三位一体は人間の思索の根本的な成立条件であり、また終局である。(V・ロースキィ)

目次 三位一体は人間の思索の根本的な成立条件であり、また終局である。 東西の三位一体論の違い――東方は「三」から「一」へ。西方は「一」から「三」へと思索を展開する。 東方の三位一体論――「父は三位に共通な神性の源泉であって、子と霊を生む」という教…

「永遠の哲学」(Perennial philosophy)、新プラトン主義【ニューエイジ、エキュメニズム運動の思想源流】

東方正教会のデイビッド・P・ハリー氏がPerennial Philosophy vs Logos Spermatikos(永遠の哲学 vs ロゴス・スペルマティコス)という講義の中で、現代のニューエイジ、エキュメニカル運動等の思想系譜を概説しています。

プロテスタント救済論について(ジョサイア・トレンハム長司祭)

Archpriest Josiah Trenham, Rock and Sand : An Orthodox Appraisal of the Protestant Reformers and Their Teaching, 2015. Chapter II Heresies of Protestantism(抄訳) それでは今度は、救いに関するプロテスタント教義に注目していくことにしましょ…

虚無主義者について(by セラフィム・ローズ 修道士)

この世におけるすべては過ぎ行く——。残るはただ神のみ。生涯をかけ欣求するに値するは唯一、この神のみである。 セラフィム・ローズ修道士

忠実な聖公会信者の方々から受けた恵み【感謝のレター】

まずは個人的なお話から始めます。私は20年近いプロテスタント信仰生活を経、2018年中盤に一介の旅びととなり、ローマ・カトリック教会、ビザンティン東方典礼カトリック教会、東方正教会それぞれのコミュニオンで教義研究をし、求道し、多くの方々に…

避難すべきか、とどまるべきか?—今後の行き先を模索する聖公会指導者たちの精神の軌跡

Brisbane Anglican diocese welcoming more women than men to the priesthood - ABC News (Australian Broadcasting Corporation) Bishop Robertson married at cathedral |The Diocese of Toronto 「どの世代にあっても、キリスト教はそれをとりまく文化を…

福音主義クリスチャンと聖母マリア(Θεοτόκος)(by ロバート・アラカキ)【後篇】

【前篇】からの続きです。 出典 目次 マリアの処女性——聖書的立証 マリアの永続的処女性—神学的角度 祈りのパートナーとしてのマリア プロテスタンティズムの心の傷跡(Protestantism’s Emotional Scars) 正教の方へ漕ぎ出す 「聖書のみ(Sola Scriptura)…

福音主義クリスチャンと聖母マリア(Θεοτόκος)(by ロバート・アラカキ)【前篇】

出典 目次 福音主義クリスチャンにとっての最大のハードル 聖書の中のマリア マリア——全ての福音主義者にとっての母 典礼の中におけるマリア 全地公会議(The Ecumenical Councils) マリアとイコン

いつまでも友だちでありたい。【東方典礼カトリック教会L姉への手紙】

親愛なるL姉へ〔L姉の信仰道程:ノヴス・オルド現代カトリック教会→福音主義教会→東方正教会→正教女子修道院→東方典礼カトリック教会〕

小さな愛の芽

セオトコス(聖母マリア)の役割について先日、シスターMに質問のお手紙を書きました。

おおキリスト、わが神。汝の降誕は世界に智慧の光を照らします。【降誕祭のトロパリ・小讃詞、教会スラブ語】

この方にいのちがあった。このいのちは人の光であった。光は闇の中に輝いている。闇はこれに打ち勝たなかった。ヨハネの福音書1章5節

伝統と暗黙(Tradition and Tacit)ーーアンドリュー・ラウス、ダラム大学

神秘、伝統、、わがたましひは黙してただ神をまつ。(出典) 目次 はじめに アンドリュー・ラウス著「伝統と暗黙」 「伝統」を巡るカトリックとプロテスタントの論争 交わり(fellowship; κοινωνία) 典礼(liturgy) 発話を超える事実ーーthe inarticulate…

おお、照らされた眼でこのいのちをひたすら見つめよ。ーーケルビムの歌【ビザンティン詠唱】

出典 今や天の軍勢がわれらと共におり、 永遠(とわ)に泉が現出している。 おお、照らされた眼でこのいのちをひたすら見つめよ。 いのちの深奥がなんと明瞭に顕されていることだろう! ーV・ウトレネフ