巡礼者の小道(Pursuing Veritas)

聖書の真理を愛し、歌い、どこまでも探求の旅をつづけたい。

キリスト論(Christology)

カンタベリーからローマへの軌跡ーーテーラー・マーシャル師(元聖公会司祭)の信仰行程

目次 「テーラー、地獄に落っこちちゃうよ。」 御言葉を通しての救い ヨハネ・パウロ二世ーー反キリスト? 信仰と理性の和合 アングリカン司祭になる 教皇が死んだ! 私にローマを指し示した一人のラビ カンタベリーからローマへの行路 訳者によるエピローグ

神学と詩の出会いーーシリアの「聖霊の竪琴」聖エフレムの祈りと霊性(AD4世紀)

シリアの聖エフレム(Ἐφραίμ ὁ Σῦρος, 306頃-373年) 目次 シリアの聖エフライムの祈り シリアの聖エフレム(ベネディクト十六世) 有益な資料

典礼における時間と空間(ヨーゼフ・ラッツィンガー著『典礼の精神』)【アド・オリエンテムの深遠なる意味】

アド・オリエンテム("to the East")。東の方角を向いて祈るのはなぜだろう? 写真 目次 第二部 典礼における時間と空間 第2章 聖なる場所ーー教会建築の意味 第3章 典礼における祭壇と祈りの方向性

女性が司祭になることが不可能である根拠について(byドワイト・ロングネッカー神父)

女性司祭ーー存在論的奇形性(ontological disfigurement)及びキリスト論的歪曲(Christological distortion)という惨劇 (写真:Feminism and the Catholic Priesthood: What’s the Root of the Matter?) 目次 『カトリック教会のカテキズム』1577項…

典礼ーー「神の王国」の体験(by オリヴィエ・クレマン、パリ聖セルギイ正教神学院)

出典 目次 著者について 典礼ーー「神の王国」の体験 イコン イコンのキリスト論的な意味 永遠の像 聖堂の装飾とその象徴的意味 「心のうちの修道生活」

教会と、2世紀におけるグノーシス主義者たち(by ブライアン・クロス、マウント・マースィー大学)

自分で決定した正典(カノン)を披露するマルキオン(出典) 目次 はじめに ケリントス、マルキオン、ヴァレンティヌス、ケルド等はいかなる人物であったのか? グノーシス主義者たちは何を教えていたのか? 教会的含意(One Ecclesial Implication)

第二のイヴとキリストの人間格ーー古代教会における聖母マリアの教義展開について(by ヤロスラフ・ペリカン)

目次 初期キリスト教世界の創世記1-3章読解 イヴとマリアの比定ーー教父エイレナイオス イヴとマリア――均衡のとれた両端の開示 第二のイヴとしてのマリアーー「歴史循環説」への批判 「イエスの人間格」に躊躇するグノーシス派の認識に対する、教父たちの…

聖体と教会的ドケティズム(ecclesial docetism)について(by ブライアン・クロス、マウント・マースィー大学)

「あらゆる善の中でも至高善である『一致』が、あなたにとっての最大の関心となるよう専心しなさい。」ーーアンティオケの聖イグナティオス(『聖ポリュカルポスへの手紙』2世紀) "The Institution of the Eucharist" Nicolas Poussin (1594-1665) 目次 初…

エフェソス公会議(431)及びカルケドン公会議(451)について(by ブライアン・クロス、マウント・マースィー大学)

431年に開催されたエフェソス公会議(出典) 目次 全地公会議に対するプロテスタントとカトリックそれぞれの捉え方 エフェソス公会議 告白者マクシモス

プロテスタンティズムと「伝統」ーーその努力とジレンマについて(by ブライアン・クロス、マウント・マースィー大学)

聖ヨハネの昇天、Taddeo Gaddi (1348-1353) Collezione Vittorio Cini, Venice、出典 目次 はじめにーー教会はまたたく間に背教に陥ったのでしょうか? ジレンマ モルモン教宣教師たちの訪問を受ける。 それでは、プロテスタントである自分はどうなんだろう…

「ペンテコステ運動」とカトリック世界観【元アッセブリーズ・オブ・ゴッド教団ブレント・スタッブス師の証し】

目次 「古代教会理解への《橋渡し》となったわがペンテコステ信仰に感謝!」ーー元アッセブリーズ・オブ・ゴッド教団ブレント・スタッブス師の証し はじめに 生い立ち ミニストリーへの召し オーラル・ロバーツ大学へ進学 信仰の動揺 「大いなる背教」という…

パウロにおけるイエス・キリストのピスティスの意義ーーロマ 3 : 22、26 ; ガラ 2 : 16 ; 3 : 22 ; フィリ 3 : 9 の釈義的考察(原口尚彰氏論文)【「イエス・キリストの信実」/主格的属格説】

目次 はじめに I. 語学的考察 1. πίστις の語義 2. πίστις に係る属格表現 2.1 事物を表す名詞の属格 2.2 人格的存在を表す名詞の属格 2.2.1 神的存在を表す名詞の属格 2.2.2 人間を表す名詞の属格 2.2.3 イエス・キリストを表す名詞の属格 II. 釈義的考察 1…

Liturgicalな空間が映し出す美しい男女の役割ーー世俗ジェンダー文化への〈対抗文化造形〉としてのキリスト教礼拝

こういった光景は、教会の子どもたちの目にどのように映っているのだろう?(出典) 目次 子どもたちを「造形」する世俗ジェンダー教育と現代教会の迎合 一つの時代の幕切れ

ジョン・ウィクリフ研究ーー何をもって人は ‟英雄的改革者” と称され、あるいは ‟異端者” の烙印を押されるのだろうか?

正統と異端が織りなすダイナミズム。これは他の文化圏にくらべて、中世ヨーロッパ世界に特徴的な歴史事象である。ヨーロッパでは、中世の正統と異端の相剋の中から、宗教改革の理想も市民革命の精神も生まれたといってもよい。ーー『中世の異端者たち』より…

私が女性司祭であることを辞めた理由ーー元聖公会司祭アリス・C・リンスリー女史の証し

出典 目次 私が女性司祭であることを辞めた理由 "Priestesses in the Church?" by C. S. Lewis

自分とは異なる見解を持つ同胞をより良く理解し、より深く愛していくために

ロバに乗った老人 目次 はじめに できる限り、相手の言い分を「直接」聞くように努める キリスト教会史の中の「悪玉」と言えば・・・?? いざイコン問答! 一つの食卓を囲んでーー公開ディベートの有益性 おわりに

「はじめから全く挫折し崩壊状態にあった教会」ーージョン・ネルソン・ダービーの教会観・終末観及びその思想的余波について(by E・H・ブロードベント他)

ジョン・ネルソン・ダービー(1800-82) 目次 ジョン・ネルソン・ダービーの教えーー崩壊状態にある教会 「おのおののディスペンセーションは最初から失敗していた。」 「崩壊状態にある教会」というダービーの教会観に対するアウグスト・ロシャーの…

アンティオケ学派の神学について(『ベイカー福音主義神学事典』他)

目次 序 イグナティオス テオフィロス サモサタのパウロ ルキアノス ヨハネス・クリソストムス タルソの長老ディオドルス テオドロス キュロスのテオドレトス ネストリウス まとめ 〔補足資料〕ジョン・メイエンドルフ著「ビザンティン神学―歴史的傾向と教理…

予型論について(『ベイカー福音主義神学事典』他)

目次 予型論について(『ベイカー福音主義神学事典』) 予型/予型論について(Type, Typology) 解釈的重要性 現在の論争 〔参考文献〕 予型論について(『ティーセルトンのキリスト教神学事典』) 〔比較研究のための資料〕オリゲネスのローマ書解釈ーオリ…

伝統・言い伝え(παράδοσις, tradition)について(『ティーセルトンのキリスト教神学事典』他)

「教えられた言い伝え("traditions")を守りなさい」(2テサ2:15b)ーー教会の言い伝え・伝統とは何か? 目次 Traditionについて(『ティーセルトンのキリスト教神学事典』) Traditionについて(『ベイカー福音主義神学事典』) 伝統/伝承とは 聖書…

オスカー・クルマン(Oscar Cullmann)について(『ベイカー福音主義神学事典(Evangelical Dictionary of Theology)』他)

目次 オスカー・クルマン(『ベイカー福音主義神学事典』) オスカー・クルマン(『ティーセルトンのキリスト教神学事典』) 【比較研究のための補足資料】ジェームズ・バー著『時を表す聖書用語(Biblical Words for Time)』目次

聖書の霊感と権威(宇田進師 他)

目次 聖書論への基本的アプローチ(宇田進師) エルンスト・トレルチ「歴史的方法」 R・K・ブルトマン「聖書の非神話化論」「実存論的解釈」 聖書観の構築ーー聖書の「自己証言」に基づいて 霊感とは 十全霊感 言語霊感 有機的同流 聖書は神のことばである…

今日の神学の状況(by ミラード・エリクソン)

目次(小見出しは管理人が任意に作成したものです。) 今日の神学の状況 神学の短命化 偉大な神学学派自体の消滅 神学的巨匠の不在 なぜ近年、組織神学に携わりにくい知的雰囲気が広がりつつあるのか? 行動科学の影響の増大 グローバリゼーションの傾向 時…

聖書のワード・スタディーをする際に注意すべき事:その⑫ 意味領域に対する根拠なき制限(by D・A・カーソン)

広域的ひろがり・・・ D.A.Carson, Exegetical Fallacies, Chapter 1. Word-Study Fallacies, p.25-66(拙訳) 小見出し 単語のトータルな意味領域の広さ boardの事例 広大な意味領域をもつεἰμί "This is my body" ヨハネ1:1「ことばは神であった」

聖書のワード・スタディーをする際に注意すべき事:その① 語根にかかわる誤謬(by D・A・カーソン)

小見出し はじめに 1.語根にかかわる誤謬(The root fallacy) ὑπηρέτης(しもべ)の基本的意味は、「船やボートを漕ぐ人」?? ἀπόστολος(使徒) μονογενής ἀγαπάωとφιλέω 3つの但し書き

新約聖書はどのように旧約を用いているのか?(by E・アール・エリス)

目次 新約聖書解釈における諸前提 1.概要 2.歴史としての救済 3.予型論(Typology) 4.その他の諸前提 この章の文献目録