巡礼者の小道(Pursuing Veritas)

聖書の真理を愛し、歌い、どこまでも探求の旅をつづけたい。

かしら性について(kephale:headship)

教団教派を「選ぶ」ことについて

出典 目次 選びか導きか 留学中の思い出 セクト主義/教派主義 パラドックス それではどこの教団教派を選べばいいのだろう? 神によって立てられた権威に信頼することによって得られる助け おわりに

教会的理神論(ecclesial deism)ーープロテスタンティズムの努力とジレンマ(by ブライアン・クロス、マウント・マースィー大学)

人々は常に聖書の真理に立ち返ろうと真剣だった。おお神よ、私たちを憐れみ給え!ーー19世紀のストーン・キャンベル運動(出典) 目次 はじめに 教会の可視性と不可視性に関するプロテスタントの見方 教会史における過去の諸変化をどのように捉えるか 聖書…

「私の主人には神様からの召命がありません。そんな夫にどうやって従っていけるというのでしょう?」ーーエープリル・カスィディ姉の奮闘記【総集編】

出典 目次 はじめにーーエープリル・カスィディ姉妹について 「私の主人には神様からの召命がありません。そんな夫にどうやって従っていけるというのでしょう?」 「ああ、主人がもっと私と一緒に祈ってくれたらいいのに、、、」 私たち姉妹の「Ministry」の…

キリスト教対等主義(Egalitarianism)の詳細分析ーーウェイン・グルーデム、フェニックス神学校【総括編】

ウェイン・グルーデム(Wayne Grudem, 1948~)過去20年間に渡り、イリノイ州にあるトリニティー神学校で教鞭を取った後、現フェニックス神学校教授。ハーバード大(B.A.)、ウェストミンスター神学校(M.Div.)、ケンブリッジ大(Ph.D.)1998-1999年…

ジェンダー包括語(gender-inclusive language)に関する文献のご案内【聖書翻訳】

「時として、ダイナミック等価翻訳は、広範囲なものを蔽う、だだっ広い傘のようになっているように思われます。ダイナミック等価翻訳の一方の端っこでは、意味の微妙な差異をできる限り駆使し再生産すべく、細かく念入りな試みがカバーされています。しかし…

男性が男性らしくあれるように――強靭な男らしさのためのスペース造りと女性たちの配慮(by レスリー・ルディー)

目次 男らしすぎるのはアウト? 世俗文化による思想教育 メトロ男性像とは何か? キリストの模範 おわりに

やがて完成する聖書的「神の国」と対等主義的ユートピア「ファランステール」は同一のものでしょうか?

ユートピア社会 Utopia(Nowhere land)=ギリシャ語の οὐ (ou, 無い)と τόπος (topos, 場所) を組み合わせた語で「どこにも無い場所」が原義。現実には決して存在しない理想郷のことを指す。

なぜ正教改宗後13年して再び福音主義に戻る決断をしたのか——水面下で着実に進行しつつある正教リベラル化に直面して(by E・パーソン、保守聖公会)

出典 目次 東方正教会に転向していく福音主義クリスチャンたち 忍び寄るリベラリズム エピスコパル化現象 関連記事のご紹介

教会政治とジェンダー論ーー女性教職を認めるべきか?(ウェイン・グルーデム著『組織神学』第47章)後篇【さまざまな反論に対する応答】

困ったなぁ~。どうしよう。 目次 はじめに 反論の実例 ①「ジェンダーではなく賜物によってミニストリーは決定されるべきです。」 ②「神様が女性である私を真実に牧師に召してくださいました。」 ③「新約聖書はしもべとしてのリーダーシップを重んじています…

どんなに世が変わり、諸教会の教えが変わっても。ーー居場所を失いつつあるわが兄弟たちに捧げる詞

出典 どんなに世が変わり、 諸教会の教えが変わっても、 私は、わが兄弟たちと共に 古(いにしえ)のかしら像を見上げ そこにとどまり続けたいと思う。

かしらの聖域

アトス山、シモノペトラ修道院、13世紀創設(出典) 目次 アトス山修道院群 ウラノポリにて 男のかしらはキリスト、女のかしらは男、そしてキリストのかしらは神 天的/地上的かしらの聖域 おわりにーー全てはつながっている

Liturgicalな空間が映し出す美しい男女の役割ーー世俗ジェンダー文化への〈対抗文化造形〉としてのキリスト教礼拝

こういった光景は、教会の子どもたちの目にどのように映っているのだろう?(出典) 目次 子どもたちを「造形」する世俗ジェンダー教育と現代教会の迎合 一つの時代の幕切れ

小さい道

かしら性の門をくぐったら 思いがけず そこにこじんまりした中庭がありました。

聖書のワード・スタディーをする際に注意すべき事:その⑪ 「あれかこれか?」:根拠なき意味の選言/分離および制限(by D・A・カーソン)

あれか、これか D.A.Carson, Exegetical Fallacies, Chapter 1. Word-Study Fallacies, p.25-66(拙訳) 小見出し 意味の選言/分離(semantic disjunction)とは ヨハネ17:11のκαθώςについて

聖書のワード・スタディーをする際に注意すべき事:その④ 未知の、もしくはありそうもない意味に訴える(by D・A・カーソン)

Θέλω δὲ ὑμᾶς εἰδέναι ὅτι παντὸς ἀνδρὸς ἡ κεφαλὴ ὁ Χριστός ἐστιν, κεφαλὴ δὲ γυναικὸς ὁ ἀνήρ, κεφαλὴ δὲ τοῦ Χριστοῦ ὁ Θεός. (1コリント11:3) D.A.Carson, Exegetical Fallacies, Chapter 1. Word-Study Fallacies, p.25-66(拙訳) 小見出し Κε…

聖書のワード・スタディーをする際に注意すべき事:その③ 意味の廃用(by D・A・カーソン)

D.A.Carson, Exegetical Fallacies, Chapter 1. Word-Study Fallacies, p.25-66(拙訳) 小見出し 意味の廃用(Semantic obsolescence)とは? μάρτυς の意味の変遷 Κεφαλή(ケファレー)=源??

真の女性らしさの開花とその喜びーー祈りのベールの証し集〔総集編〕

目次 姉妹たちの証し ① ヴィアン・エリザベス姉妹(ルーテル教会、ノルウェー) ② エリザベス・ワイザー姉妹(インターナショナル教会、イスラエル/米国) ③ アンジェラ・デッカー姉妹(ブラザレン系教会、カナダ) ④ アリソン・チャップマン姉妹(ペンテコ…

神を礼拝することと、妻であることについて

「恭しい(うやうやしい)」という美しい日本語があります。これは元々、礼(うや)を重ねて形容詞化した語であり、「相手を敬い、礼儀正しく丁寧である」という意味を持っています(大辞泉)。

「1テモテ2:11-15の箇所は、新約聖書が、旧約聖書を正しく解釈し損なっているのです」という主張はどうでしょうか?

Wayne Grudem, Evangelical Feminism and Biblical Truth, chapter 8より翻訳 対等主義側の主張: 1テモテ2:15-17のような聖句においては、私たちの旧約理解が、新約記者のそれに優っています。 アズベリー神学校のデイビッド・トンプソン教授は、「…

「『牧会職は男性だけに限られます』『妻は夫に従え』というような今日的議論は、19世紀にクリスチャンが展開していた奴隷制擁護の議論とパラレル関係にありませんか?」という主張はどうでしょうか。

日本福音同盟(JEA)のホームページの「女性委員会」のセクションに、世界福音同盟女性委員会出版 「性差によるのか、賜物によるのか」翻訳文と資料・考察という項があり、そこには、マリリン・B.・(リン)・スミス著 Gender Or Giftednessの日本語訳が全文…

女性の結婚指輪は、祈りのベールの代わりになり得る??

Jeremy Gardiner, Can Wedding Rings Replace Head Covering? (執筆者:ジェレミー・ガーディナー) 目次 はじめに 理由その1.結婚指輪は、1世紀にも存在していました。(Wedding rings were practiced in the first century too) 理由その2.結婚指輪…

女性とミニストリー

In my eyes, women are not flowers of the field, but rather, flowers of a secret garden, meant to be kept and cherished, not ogled by every passer-by; as it says in the Song of Songs: "You are a garden locked up, my sister, my bride; you ar…

ブログ内の用語説明・定義――相補主義と対等主義について

目次 相補主義(Complementarianism) 相補主義に立つ教団・教派の一例 相補主義キリスト者の一例 対等主義(Egalitarianism) 対等主義に立つ教団・教派の一例 対等主義キリスト者の一例 「相補主義」と「対等主義」について――福音主義教会を二分する二つの…

「すべてをフラット(平ら)にしていこう」という一連の潮流について

赤の広場を行進するボリシェヴィキ軍(引用元) 「階級のないユートピア社会を!」1917年のロシア革命勃発の翌年、ウクライナはドイツ軍の占領下に入りました。 この時期、ウクライナにはドイツ系のメノナイト教徒、ルター教徒、カトリック教徒などが数…

「1テモテ2:12-15でパウロが創造に訴えているのは今日性を持ち得ません。なぜなら、創造に関する創世記の記述自体、文化的に相対的であり得るからです」という主張はどうでしょうか。

Wayne Grudem, Evangelical Feminism and Biblical Truth, chapter 8 これはウィリアム・ウェブによって提唱されている説です。彼は創世記1-2章の記述を取り上げた上で、次のような主旨のことを言っています。 「堕落前のアダムのリーダーシップに訴える…

祈りのベールーーその深さ、美しさ、そして喜び!

実際に食べてみなければ分からない味というのがあり、 行って見てみなければ分からない絶景というのがあり、 信じてみなければ分からない信仰の至福というのがあるように、 実践してみなければ分からない・・・・ それが祈りのベールであり、奥ゆきあるその…

「教会でのリーダーシップや家庭でのかしら性を力説するあなたがたの見解は、ルカ22:26で言われている僕なるキリストの模範と相反していませんか?」

Servant-leadership 日本ルーテル教団 北海道地区総会「女性教職についての分かち合い」より一部抜粋させていただきます。 世界中のキリスト教会で、女性教職を認めている教会がすでにあります。また実際に女性教職はいなくとも、女性教職に理解を示し、肯定…

1コリント11章「祈りのベール」弁証シリーズ①:創造の秩序

Jeremy Gardiner, Why Head Coverings? Reason #1: Creation Order 「、、、ここで最も驚くべきことは、パウロが、コリントのことではなく、創造のことに論拠を求めていることだ。何であれ、地域的習慣を超えるものは創造に根付き秩序づけられているものであ…

「旧約聖書にみられる女性への抑圧や虐待は、男性かしら性(male headship / "家父長制")によって引き起こされたものであり、よって、男性のかしら性が『誤り』であることを示しています」という見解についてご一緒に考えてみましょう。【後篇】

家族に聖書を読み聞かせる父親 Wayne Grudem, Evangelical Feminism and Biblical Truth, chapter 4 (前篇からのつづきです。) 回答2. このアプローチは、偏ったフィルターを課し、それは旧約聖書に対する誤った解釈へと人々を導く結果をもたらします。 …

「旧約聖書にみられる女性への抑圧や虐待は、男性かしら性(male headship / "家父長制")によって引き起こされたものであり、よって、男性のかしら性が『誤り』であることを示しています」という見解についてご一緒に考えてみましょう。【前篇】

Wayne Grudem, Evangelical Feminism and Biblical Truth, chapter 4 ルース・タッカーは次のように書いています。「創世記3章の人類の堕落後、新しい家父長制体制が導入され、夫は妻を支配するにとどまらず、残りの家族をも支配するようになったのです。」…