巡礼者の小道(Pursuing Veritas)

聖書の真理を愛し、歌い、どこまでも探求の旅をつづけたい。

置き換えられた「サクラメント」――カトリック・カリスマ運動は「刷新」それとも「自己矛盾」??

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カトリック・カリスマ刷新集会出典


ローマ・カトリック弁証家のマイケル・ロフトン師が「カリスマ(ペンテコステ派)運動」に関し概説しておられます。

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三位一体は人間の思索の根本的な成立条件であり、また終局である。(V・ロースキィ)

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目次

  • 三位一体は人間の思索の根本的な成立条件であり、また終局である。
  • 東西の三位一体論の違い――東方は「三」から「一」へ。西方は「一」から「三」へと思索を展開する。
  • 東方の三位一体論――「父は三位に共通な神性の源泉であって、子と霊を生む」という教父の思索。
  • 神の可知性と不可知性の根拠は「三」にして「一」であることに存する。だから東方の神秘思想は本質の知的直観を目的としない。

 

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むき出しのヨガパンツと秘められ覆われたマリア様

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薄暗い礼拝堂は、聖なる静寂で満ちていました。街の喧騒を後にし、私たちはマリア様のイコンの前にたたずみます。1世紀、2世紀、5世紀、7世紀、10世紀、13世紀、15世紀、17世紀、19世紀、20世紀、、ああ、これまでどれだけ多くの女性たちがマリア様に執り成しを願い、彼女の謙遜、美徳、やさしさ、貞操、純潔、慎み、信仰に倣おうと額づいたことでしょう。

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祈りについて(聖ヨハネ・クリュソストモス)

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祈りと言う時、私が意味しているのは口から発せられることばだけでなく、心の芯奥から湧き出てくるものをも指しています。深く根を張った樹々が嵐に害されたり根こそぎにされたりしないように、心の奥底という深い根から汲み出される祈りというものもまた、全き確信とともに天へと昇ってゆき、それらはいかなる思念によっても打ち負かされることはありません。それゆえに詩篇はこう言っているのです。「主よ。深い淵から、私はあなたを呼び求めます。」(詩篇130篇1節)

ー聖ヨハネ・クリュソストモス(4世紀)On the Incomprehensibility of God, Sermon 5.(拙訳)

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「永遠の哲学」(Perennial philosophy)、新プラトン主義【ニューエイジ、エキュメニズム運動の思想源流】

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東方正教会のデイビッド・P・ハリー氏がPerennial Philosophy vs Logos Spermatikos(永遠の哲学 vs ロゴス・スペルマティコス)という講義の中で、現代のニューエイジ、エキュメニカル運動等の思想系譜を概説しています。

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プロテスタント救済論について(ジョサイア・トレンハム長司祭)

 

Archpriest Josiah Trenham, Rock and Sand : An Orthodox Appraisal of the Protestant Reformers and Their Teaching, 2015. Chapter II Heresies of Protestantism(抄訳)


それでは今度は、救いに関するプロテスタント教義に注目していくことにしましょう。プロテスタント救済論の最大問題は、徹底したその還元主義にあります。

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教会とエキュメニズム(by スピリドン・ベイリー神父)

 

もしも魂が教会の教えを身に着けていないのなら、彼の内にイエスが王座に就くことは不可能である。聖ヒエロニムス(4世紀)


やがて諸階層、諸国の民は似たような思想を持つようになり、大きな歓喜の内に反キリストを王として高らかに宣言するようになるであろう。シリアの聖エフレム(4世紀)

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