巡礼者の小道(Pursuing Veritas)

聖書の真理を愛し、歌い、どこまでも探求の旅をつづけたい。

「ヘブル人への手紙の著者は女性であった可能性が非常に高い」という意見はどうでしょうか?

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Wayne Grudem, Evangelical Feminism and Biblical Truth, chapter 7より翻訳

 

対等主義側の見解:ヘブル人への手紙の著者は女性であった可能性が非常に高いのです。

 

この議論は、ギルバート・ビレズィキアンによって展開されています。ビレズィキアンはこう言っています。

 

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「1テモテ2:11-15の箇所は、新約聖書が、旧約聖書を正しく解釈し損なっているのです」という主張はどうでしょうか?

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 Wayne Grudem, Evangelical Feminism and Biblical Truth, chapter 8より翻訳

 

対等主義側の主張

1テモテ2:15-17のような聖句においては、私たちの旧約理解が、新約記者のそれに優っています。

 

アズベリー神学校のデイビッド・トンプソン教授は、「ある例外的な場合において、私たちは注意深くかつ慎重に、自分たちの旧約解釈を、新約記者のそれと違わせることもあるいは可能である」ということを主張しています。

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山々を見、永遠性に心を馳せ、神の栄光を想う。(ジョン・マクダフ)

 

Mount Kinabalu

翠嶺(すいれい)

 

 

John MacDuff, The Glory of God(全訳)

 

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ジョン・マクダフ(John MacDuff, 1818-1895)は、19世紀のスコットランドの説教者です。

 

「山々が生まれる前から、あなたが地と世界とを生み出す前から、まことに、とこしえからとこしえまであなたは神です」(詩篇90:2)。

 

おおわが魂よ!全能なるお方への思いであなたの心を満たしなさい。神の栄光の計り知れない海原の中に自らを沈めなさい。

 

「あなたは神の深さを見抜くことができようか。」(ヨブ11:7)。アメーバが海洋を測深することができましょうか。そして虫けらが天空を測ることができましょうか。

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季節の移り変わりと神の栄光

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5月になり、若葉・新樹の光りは、夏らしい輝きをみせるようになってきています。

 

「夏めくや椎のかづきし雲のいろ 高橋潤

 

春が終わりつつあります。さて、一つの季節が過ぎ去ってしまうことは私たち人間にとって憂いなのでしょうか。それとも歓びなのでしょうか。

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「『教会では、妻たちは黙っていなさい』(1コリ14:34)の箇所は、後代の筆記者による挿入句であり、神のみことばではありません」という主張はどうでしょうか?【キリスト教リベラリズムへの下り坂としての福音主義フェミニズム】

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Wayne Grudem, Evangelical Feminism and Biblical Truth, chapter 7より翻訳

 

ゴードン・フィーは、第一コリント人への手紙の註解書の中で、「パウロが1コリント14:34-35を書いたのではない。この箇所は後代の筆記者によって書き加えられたものである」という事を述べています。

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聖書解釈の原則――アナロジー・オブ・フェイス(=聖書は聖書によって解釈する)by R・C・スプロール

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プロテスタント宗教改革

 

R.C. Sproul, Knowing Scriptureより翻訳抜粋

 

宗教改革者たちがローマ教会と袂を分かち、聖書こそが教会の至高の権威であるという見解(Sola Scriptura)を主張したとき、彼らは聖書解釈上の基本原則について細心の注意を払いました。

 

そして、解釈におけるこういった主要原則は、「アナロジー・オブ・フェイス(信仰の類比)」と呼ばれていました。

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偉大なる神!汝はなんと無限なる方でしょう!(イサク・ワッツの信仰詩)

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偉大なる神!汝はなんと無限なる方でしょう!

そして私たちはなんと価値なき虫けらであることでしょう!

おお、あらゆる被造物が額ずき

汝に賛美を捧げんことを。

 

汝の御座は、海や星々が造られるはるか以前に

永遠より据えられていました。

汝はとこしえに生きておられる神であり、

汝の前にあってあらゆる国々は無きに等しいのです。

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