巡礼者の小道(Pursuing Veritas)

聖書の真理を愛し、歌い、どこまでも探求の旅をつづけたい。

女性とミニストリー

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In my eyes, women are not flowers of the field, but rather, flowers of a secret garden, meant to be kept and cherished, not ogled by every passer-by; as it says in the Song of Songs: "You are a garden locked up, my sister, my bride; you are a spring enclosed, a sealed fountain." (A secret garden

和訳)「私の目からみると、女性というのは、原っぱの花ではなく、秘密の庭園にひっそりと咲く花であるように思われます。それは、秘められ、大切にいたわられるべく存在しているのであって、通りががかりの人々にじろじろ見られるべく存在しているのではありません。そう、雅歌の中にこう書いてあるように。「私の妹、花嫁は、閉じられた庭、閉じられた源、封じられた泉。」(雅歌4:12)

 

感謝なことに私の周りには、とても魅力的で情熱的で、そして信仰心に富むクリスチャンの女性たちがいます。そして日々、私は、彼女たちからの洞察や分かち合いを通し、良い刺激を受けています。

 

さて、コンプリメンタリアン(相補主義)という枠組みの中にいる私たち女性は、次の点で皆一致しています。

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私は自分が生涯の「修正」主義者であることを恥じない。

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「これは往々に起こる事ですが――ある極端を離脱した人々が、その対極にあるもう一つの極端によって提示されるオールターナティブ(代替)を採用したという事情があると思われます。」

 

冒頭の引用文は、19世紀後半から20世紀初めにかけてアメリカでダービー主義が受容された背景についてのフラー氏の解説文です。私はこの部分を翻訳しながら自分自身のこれまでのクリスチャン人生の歩みを赤面の思いで回想せざるを得ませんでした。

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すべての真理は神の真理である。(by R・C・スプロール)


R.C. Sproul, All Truth Is God’s Truth(全訳)

 

自分の思考や精神に、消えることのない深い印象を刻みつけた著書というのが数冊あるが、その中の一冊が、The Metaphysical Foundations of Modern Science(「現代科学の形而上学的基礎」)だった。

 

50年以上も前に読んだ本だが、これは、「すべての科学的理論が、ある種の哲学的諸前提(premises)を前提・仮定している」ということの重要性を明確に表明しているという点で非常に印象深い著述だった。

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信仰の船出――カール・ヒルティの信仰詩

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ついにこの世をあとに!

この世の盃(さかずき)はこなごなに砕かれました。

岸をはなれた小舟のなかから

遠い岸辺が、薄明かりの中に見えます。

 

路なき海原に囲まれ、

これからは、ただ希望のみがわが財産です。

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主日礼拝とはまず第一に信者のための集まりです。(by R・C・スプロール)

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牧者たちが羊を養う代わりに、道化師たちが娯楽でヤギを楽しませるような時代が、やがて教会に到来するだろう。――チャールズ・H・スポルジョン

 

 

R.C. Sproul, Good Intentions Gone Badより抄訳(here

 

「地獄への道は善意で敷き詰められている(The road to hell is paved with good intentions)」という諺があります。善い意図でなされるものであっても、破滅的な結果や帰結をもたらし得るということです。

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なぜキリスト教会の要塞に破れがあるのか?――福音主義フェミニズム前進を支える二大同盟者たち(by ウェイン・グルーデム)

 

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Wayne Grudem, Evangelical Feminism and Biblical Truth, chap.14

 

  • ① 同盟者その1――世俗文化
  • ② 同盟者その2――臆病な牧師たち

 

① 同盟者その1――世俗文化

 

対等主義(egalitarianism)は、キリスト教諸機関に影響力を及ぼそうとしていますが、その際、対等主義には、二人の重要な同盟者がいます。

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聖書の権威を放棄する秘かなる10の道すじについて(by D・A・カーソン)

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D.A. Carson’s “Subtle Ways to Abandon the Authority of Scripture” (here)

 

訳者はしがき

この記事は、2016年5月に、オハイオ州クリ―ヴランドでなされたD・A・カーソンの講義録です。要約筆記者は、ライアン・ウェルシュ氏です。

 

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 D.A.Carson

 

この講義の中においては、カーソン氏は、意図的に聖書の無誤性や信憑性に疑いを投げかける懐疑論者たちの議論には焦点を置かず、むしろ、クリスチャン自身が、――意識的に、無意識的に――聖書の権威を放棄する10の道すじについて語っています。以下がその要約です。

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